ワン・デイ 23年のラブストーリー ブルーレイ [Blu-ray]ワン・デイ 23年のラブストーリー ブルーレイ [Blu-ray]
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23年間に渡り、7月15日だけを切り取って綴る異色の恋愛映画「ワン・デイ 23年間のラブストーリー」。スクリーンに描かれない余白を想像する作品。

1988年のスコットランド。真面目でしっかり者のエマと、自由奔放なデクスターは、大学の卒業式の日に勢いでベッドを共にする。互いに惹かれあいながらも、二人は恋人よりも親友であることを選び、友達として旅行に行ったり、ケンカしたり、悩みを打ち明けあったりと、長い年月、毎年“7月15日”を過ごすことに。デクスターへの恋心を言い出せないエマだったが、ある年の7月15日に、デクスターから結婚することを告げられる…。

ずっと想いを秘めながら年月を過ごす男女を描く物語は珍しくないが、この作品の個性は、7月15日という特定の1日だけを描いて23年間のラブストーリーを綴るというスタイル。23年とは、これまたずいぶんと気の長い話だ。原作小説の作者のデビッド・ニコルズが自ら脚本に参加している。ちなみに、7月15日というのは、イギリスでは聖スウィジンの祝日だそう。物語は、1年のうち、そのたった1日だけを描き、残りの364日は、観客の想像にまかせることで、余白の味わいを醸し出した。その個性的な語り口は、何か違和感や物足りなさを感じさせると同時に、不思議なロマンチシズムも漂わせている。エマはよく言えば堅実だが、悪くいえば、おくびょうな性格。一方、デクスターは、酒癖、女癖は悪い反面、夢見がちなロマンチスト。あまりに違う個性のため、エマはデクスターに恋することを恐れ、好きでもない男性と何となくつきあうなど、共感できない部分も多いのだが、自分の気持ちに素直になれないでいると、その結果、ほろ苦い後悔を生むことになるという教訓にも思える。監督は「17歳の肖像」の女性監督ロネ・シェルフィグ。23年間の間に変化するファッションや音楽が見所だが、役者本人たちの顔は、さしたる老けメイクもなくあまり変わりばえしないのはちょっと残念。だが、ラストに漂う切なさも含めて、ハリウッドとは一味違う、個性的な恋愛映画に仕上がった。ロンドン、パリと華やかな都市が描かれるが、ブルターニュやエジンバラなど、豊かな自然を切り取ったカメラワークがとてもいい。
【60点】
(原題「One Day」)
(アメリカ/ロネ・シェルフィグ監督/アン・ハサウェイ、ジム・スタージェス、パトリシア・クラークソン、他)
(不器用度:★★★★☆)
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