映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評


【本音で語る新作映画レビュー】
シネマッシモでは、映画レビューはネタバレなしのヒントあり。映画を見る前と見た後と、2度読んで楽しめます。
映画評サイトもこのブログで4代目になりました。すべての映画好きを歓迎します!
(点数は100点が、★は5つが満点)
シネマッシモとは、シネマ(映画)とマッシモ(イタリア語でmax,最大)とを組み合わせた造語。
どうぞゆっくり楽しんでください \(^▽^)/

◎ 今週末の公開映画から オススメの1本! ◎
英・仏合作映画「パディントン2」

ニコラス・ホルト

ダーク・プレイス

ダーク・プレイス [Blu-ray]
1985年、一家惨殺事件で生き残った8歳の末娘リビーは、15歳の兄ベンの犯行だと証言。ベンは逮捕され終身刑を言い渡された。事件から28年後、荒んだ生活を送っていたリビーは、過去の有名な殺人事件を検証する「殺人クラブ」のメンバーのライルが申し出た、事件について証言してくれれば謝礼金を出すという言葉と報酬に目がくらみ、嫌々ながらクラブの会合に出席。事件について調べ始めたリビーは、徐々に記憶がよみがえる。あの夜、いったい何が起こったのか。当時のベンの恋人ディオンドラの存在、たびたび金の無心にきていた父親、殺された姉の日記…。過去と向き合うリビーは、やがて衝撃の事実へとたどりつく…。

「ゴーン・ガール」の原作者ギリアン・フリンによるミステリー小説「冥闇」を映画化したサスペンス「ダーク・プレイス」。31歳になったリビーが事件の記憶をたどる姿と、事件当時の映像を交錯させながら描く。あの日、見たものとは? いや、見なかったものとは? 定職もなく、支援金も底をついたことでやむを得ず当時の関係者を訪ね歩くリビーの歩みは、いわば、過去の呪縛からの解放の旅だ。心に深い傷を負ったヒロインは、終始、仏頂面で、態度も投げやり、粗末な服装で化粧っ気もない。社会に適応する努力さえしない、孤独で後ろ向きの人間を、とびきりの美女であるセロンが演じているのが興味深い。実は、幼い頃のトラウマという点では、この主人公と主演のシャーリーズ・セロンには共通点がある。何しろセロンは15歳で、アルコール依存症で暴力をふるう実父を実母が射殺するという衝撃的な事件を体験しているのだ。映画は、ミステリーなので詳細は明かさないが、アメリカ南部で流行した悪魔崇拝、大不況と生活苦がキーポイントであるとだけ言っておこう。不自由な刑務所にいる兄ベンは、妹リビーに対して恨み言ひとつ言わず、誇り高さと諦念が同居する。一方、自由なはずのリビーはずっと過去に囚われたかのような人生を生きてきた。彼らが再び前を向くには、どんなにつらくてもあの事件をたどって咀嚼し、乗り越えていくしかなかったのだ。ラスト、リビーは忌まわしい生家を再び訪ねるが、そこに住む少女に小さく手をふる姿に、かすかな希望と未来を感じる。D.フィンチャー監督の「ゴーン・ガール」のような衝撃はない。だが「サラの鍵」でユダヤ人迫害の真相を描いたジル・パケ=ブランネール監督は、最後に、ずっと暗い場所にいたヒロインにあたたかい光を投げかけている。見ているこちらも救われた気がした。
【70点】
(原題「DARK PLACES」)
(英・仏・米/ジル・パケ=ブランネール監督/シャーリーズ・セロン、ニコラス・ホルト、クロエ・グレース・モレッツ、他)
(呪縛度:★★★★☆)
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アウトバーン

アウトバーン ブルーレイ&DVDセット(初回仕様/2枚組/特製ブックレット付) [Blu-ray]
ドイツ、ケルン。かつて凄腕の車泥棒として名をはせたアメリカ人青年ケイシーは、偶然出会ったジュリエットと運命的な恋に落ち、真面目に働こうと決心する。だがジュリエットに重い病が発覚し、彼女を救うためケイシーは再び危険な仕事を引き受けることに。車を盗んで届けるだけの仕事だったはずが、トラックには麻薬、高級車に500万ユーロが隠されており、ケイシーは巧妙に仕掛けられた危険な取引に巻き込まれてしまう。二つの巨悪組織から逃れながら、恋人ジュリエットを救うため、高級車を乗り換えながらアウトバーンを爆走するケイシーだったが…。

闇取引に巻き込まれた天才車泥棒の青年の奮闘を描くアクション「アウトバーン」。ヨーロッパの高級車を惜しげもなく使った、速度無制限のドイツの高速道路・アウトバーンでの壮絶なカーチェイスが最大の見所だ。知的なワルと下品なワルを演じる、二大オスカー俳優アンソニー・ホプキンスとベン・キングスレーの豪華すぎる競演も見逃せない。だが、アウトバーンでのチェイスの時間が思ったより短く物足りないし、アクションというよりは、ラブストーリーの要素が強いのも肩透かしだ。難病もの演出も唐突すぎる。それでも、主演のニコラス・ホルトはどこかウブな感じで、純愛ものにはぴったりハマる俳優だ。「ウォーム・ボディーズ」のような愛らしい小品から、「マッドマックス」「X-MEN」のようなメガヒット大作まで、縦横無尽に出演する若手売れっ子スターなのだが、「アバウト・ア・ボーイ」のあの少年がこんなにりっぱになって…と、つい感慨にふけってしまう。物語は、ケイシーがジュリエットを救うためならと八面六臂の大活躍、ラストにはどんでん返しもちゃんと用意されている。監督は隠れた佳作「ビトレイヤー」のエラン・クリーヴィー。裏社会に生きる男たちの意地やプライドをしっかりと盛り込みながら、手堅くまとめている。
【55点】
(原題「COLLIDE」)
(英・独/エラン・クリーヴィー監督/ニコラス・ホルト、フェリシティ・ジョーンズ、ベン・キングズレー、他)
(カーアクション度:★★★☆☆)
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マッド・ガンズ

マッド・ガンズ [Blu-ray]
水をめぐる争いが絶えない荒廃した近未来で繰り広げられる愛憎劇「マッド・ガンズ」。いつの日か実り豊かな農園を取り戻そうと願っていた父アーネストを突然亡くしたメアリーは、隣家の青年フレムと結婚する。だが父の遺志を継ぐかに見えたフレムの胸には、ある恐ろしい野望が潜んでいた…。

女優グウィネス・パルトローの実弟であるジェイク・パルトローが監督したサバイバル・アクションなのだが、どうにもピリッとしない内容だ。タイトルやポスタービジュアルから「マッド・マックス」風のSFアクションを勝手に想像していたのだが、実際は、荒廃した近未来を舞台にした西部劇だった。まぁ、それはいいとして、出演している若手実力派のニコラス・ホルトやエル・ファニングは旬の豪華キャストなのに、彼らをほとんど活かせてないことに文句を言いたい。作業用ロボットのせいで死んだと思われていた父親が実は…というミステリーは、メアリーの弟で繊細な心を持った少年ジェロームの目線で語られる。ジェロームの成長物語であることが、かろうじてドラマとして成り立っている点。どうにもお話そのものに説得力がないのがトホホだが、荒野の砂漠や太陽といったドライな映像はなかなかスタイリッシュだった。あ、美少女エルちゃんの花嫁姿に萌えるもヨシ!
【40点】
(原題「YOUNG ONES」)
(アメリカ/ジェイク・パルトロー監督/ニコラス・ホルト、エル・ファニング、コディ・スミット=マクフィー、他)
(俳優無駄使い度:★★★★☆)
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ウォーム・ボディーズ

ウォーム・ボディーズ [Blu-ray]
ゾンビ男子が人間女子に恋する異色のラブ・ストーリー「ウォーム・ボディーズ」。不器用な恋愛模様に思わず萌えるゾンビ映画の掘り出しモノだ。

謎のウィルスにより人類のほとんどがゾンビ化した未来では、人間とゾンビは敵対関係にあった。ゾンビのRはいつものように人間を襲い食料調達に来たところ、ショットガンを構えた人間の女子ジュリーに一目ぼれしてしまう。仲間のゾンビを欺いて隠れ家にジュリーを連れてきて守ってくれたRに、最初は拒絶していたジュリーも次第に心を開いていく。不器用な態度でジュリーに接するRもまた、死んだはずの心臓に温かいものを感じ始める。だがそんな二人の関係は、ゾンビと人間の関係を覆すもので、到底許されるはずはなかった…。

ゾンビ映画といえば、底辺に流れる社会批判がキモ。だが本作にそれを求めてはいけない。なぜならこの映画は、ゾンビ男子と人間女子のアリエナイ恋をコミカルに描く「ロミオとジュリエット」。猫背でノロノロ歩き、気のきいた誘い文句も言えない不器用なゾンビ男子Rの青春ラブ・ストーリーなのである。自分など所詮恋愛対象ではないとあきらめている恋におくてなRの姿に共感する若者は多いはず。ゾンビゆえに上手くしゃべれない彼がノスタルジックなレコードで思いを伝える場面などは、そのひたむきさに思わずグッとくる。ただし彼はゾンビ。ジュリーの元カレの脳みそを食べてその記憶をゲットするという、血生臭くてエグい行動をとるのは、どうか許してほしい。これもまた恋愛対象への立派なアプローチなのだ。ともあれ、人間に恋したゾンビという“異種”が現れたことで、ゾンビの世界に異変が起こる。ゾンビたちはまだ人間だった頃の記録がかすかにあって、それが完全になくなると凶暴なガイコツに変貌する。そうはなりたくないという願望と恋したいという切望が、やがて奇跡を起こすことに。なるほど、こんな共存と救済があったとは驚きだ。このセンス、このロマンティシズム。こんなキュートで愛らしいゾンビものは映画史上初ではなかろうか。ニコラス・ホルトが心優しいゾンビ男子を好演。ゾンビ視点という抜群のアイデアで、ハートフル・ゾンビ・ラブコメを作ってくれたのは、秀作「50/50 フィフティ・フィフティ」のジョナサン・レヴィン監督。やっぱり才人だ。
【75点】
(原題「Warm Bodies」)
(アメリカ/ジョナサン・レヴィン監督/ニコラス・ホルト、テリーサ・パーマー、ジョン・マルコヴィッチ、他)
(ロマンティック度:★★★★☆)
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ジャックと天空の巨人

ジャックと天空の巨人 ブルーレイ&DVDセット (2枚組)(初回限定生産) [Blu-ray]ジャックと天空の巨人 ブルーレイ&DVDセット (2枚組)(初回限定生産) [Blu-ray] [Blu-ray]
有名なイギリス民話を豪快な3Dアドベンチャーにアレンジした「ジャックと天空の巨人」。ブライアン・シンガーがファミリー向け映画とはちょっと意外。

古代世界、人間によって巨人は天空へと隔離された。それから何百年もたった後の世界で、とある王国に住む青年ジャックは、修道士から「決して水に濡らすな」との言葉と共に不思議な豆を手渡される。一方、王国の姫イザベルは、父王に決められた結婚が嫌で城を抜け出した。偶然出会ったジャックと姫だが、豆が水に濡れてしまい床から突然巨大な豆の木が飛びだして、姫は天空へと連れ去られてしまう。イザベル姫救出隊に志願したジャックは、豆の木を上って天空へ向かい、伝説の巨人の国へと足を踏み入れ、姫の救出に成功。だが、人間界と巨人界を豆の木がつないだことから、地上に降りてきた巨人たちがかつて自分たちが住んでいた地上を征服するため人間を襲ってくる…。

有名なイギリス民話「ジャックと豆の木」は、青年ジャックが豆の木を上って巨人の国に行き、金の卵を産む鶏や、金銀の宝物を奪ってくるというお話だった。思えば、一方的に略奪したあげく、裕福になってめでたし、めでたしという結末は、かなりいびつなものである。だが本作では、宝物はバッサリ切り捨て、冒険好きの青年がプリンセスを救出するロマンスや、身分違いの恋などをからませて、名作童話をアドベンチャーとして遊び倒している。宝物はモノではなく、冒険という稀有な経験そのものというわけだ。そもそも重力に反して、下から上へと向かって成長する生物はこの世の中で植物のみ。そんな不思議なアイテムは、天空の伝説を降臨させるのにふさわしい。巨大な豆のつるを上り地上を見下ろすスケールや、天空にある壮麗な巨人の国のビジュアルは、3Dの迫力が存分に楽しめる。巨人の国での姫の救出がいわばアウェイの戦いなら、巨人が地上に降りてきてからの戦いはホーム戦。ナリは小さくともチームワークとトリッキーなプレーで巨人軍団をやっつける。巨人には“魔法の王冠”という泣き所があり、それを手にした野心家の伯爵がナンとも頼りない悪役なのはご愛嬌だ。それにしても巨人たちの姿のむさくるしいことといったらない。キリスト教徒にとって天空は神が住む神聖な場所だというのに、そこにこんなにも醜い巨人が住むとしたこの民話、当時としてはかなり革新的である。ブライアン・シンガーが監督と聞いて意外だったが、シンガーは異形のものを描いて手腕を発揮する監督。案外“らしい”素材なのかもしれない。
【55点】
(原題「JACK THE GIANT KILLER」)
(アメリカ/ブライアン・シンガー監督/ニコラス・ホルト、エレノア・トムリンソン、スタンリー・トゥッチ、他)
(3D効果度:★★★★☆)
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◆ペンネーム:渡まち子
◆映画ライター、映画評論家
◆こんなお仕事やってます:
新聞、雑誌、インターネットで、映画評、映画コラム、DVD紹介などを執筆。他にも、映画コメンテーターとしてラジオ出演、大学での公開講座や企業主催の映画セミナーなど、映画に関する幅広い仕事をこなしながら活動中です。
◆青山学院文学部史学科卒業。西洋史が専攻で、卒業論文はベネチア史。学んだことを生きている間に有効に活かせるのだろうか…と、かなり心配。
◆エトセトラ:
古今東西の映画をこよなく愛す、自他ともに認めるシネフィル(映画狂)です。時に苦言を呈すこともあるその映画批評の基本は、映画へのあふれる愛情と自負しています。どんなダメ映画でも必ずひとつはあるイイところを発見するのが得意技。大のサッカー好きで、欧州リーグからJリーグまでTPOに合わせて楽しんでます。
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