カウボーイ&エイリアン 未体験ロング・バージョン ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]
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ジェームズ・ボンドとインディ・ジョーンズが共に闘う、荒唐無稽な珍作「カウボーイ&エイリアン」。西部劇とSFをドッキングさせるなど、どうみてもコメディの設定なのに、ひたすらシリアスにキメようとするのが理解できない。
19世紀のアメリカ、アリゾナ州。記憶を失くした男が荒野で目覚める。自分が誰なのかも判らないこの男の手首には見たこともない奇妙な腕輪が。西部の町へたどりついた男は、その町が有力者ダラーハイドの支配下にあり、よそ者を歓迎しないことを知る。そんな時、偶然入ったバーで、出会ったばかりの美女が話しかけてきた。「あなた、何も覚えてないの?」。どうやらお尋ね者らしい彼を連邦保安官が逮捕しようとしたその時、夜空にまばゆい光を放つ未知の飛行物体が現れて、人間を襲い始める…。
原作は、伝説の同名グラフィック・ノベル。記憶喪失の男とダラーハイドには、敵対する理由もさしてないのだが、町の支配者がよそ者を極端に嫌うのは西部劇の御約束である。だが、想像を超える敵が出現した時、彼らはあっという間に味方同士になってしまう。謎の腕輪はトンデモない破壊力で、未知なる強敵に立ち向かえる武器はどうやらこれしかないのだから、手を組むしかないのだが、このあまりのお手軽な展開は、エイリアンもびっくりだろう。終いにはネイティヴアメリカンや強盗団までもが共闘する図は、まさに超党派。これほどワクワクする活劇的内容はめったにないというのに、この映画には笑いがひとかけらもないから残念でならない。「ワイルド・ワイルド・ウエスト」風に笑わせてほしかったのだが、苦虫を噛み潰したようなクレイグと、インディの軽妙さを封印されたフォードではそれも無理だ。しかもフォードは、最初は悪役のように登場するくせに、すぐにバカ息子を溺愛する好々爺のようになるだらしなさで、力が抜ける。いろいろと文句を並べてみたが、それでも19世紀の西部の町にエイリアンが襲撃し、カウボーイたちが空に向かって銃をブッ放すビジュアルは、デタラメな痛快さがある。無駄に豪華な製作陣も何やら愉快だ。謎の美女のオドロキの正体や、エイリアンの思惑など、ツッコミどころは多々あれど、見たことがないはずの開拓時代の西部と、見たことがないはずのエイリアンがドッキングすると、ハリウッドのエンタメ精神という既視感を生むのだから、映画とは本当に不思議なメディアだ。
【55点】
(原題「Cowboys & Aliens」)
(アメリカ/ジョン・ファヴロー監督/ダニエル・クレイグ、ハリソン・フォード、オリヴィア・ワイルド、他)
(荒唐無稽度:★★★★★)
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