BANDAGE バンデイジ 通常版DVD (本編DVDのみ)BANDAGE バンデイジ 通常版DVD (本編DVDのみ)
どうせアイドルものだろうとバカにしていたら、思いがけず繊細な味わいの青春映画だった。これだから映画は見てみないとわからない。90年代、空前のバンドブームが吹き荒れる中、友人に誘われてLANDSというバンドのライブに行った女子高生アサコは、ボーカルのナツに気に入られ、偶然からバンドのマネージャーになる。音楽に情熱を注ぐ若いメンバー、彼らに夢を託す大人、そしてアサコは、共に歩んでいくが…。

青春映画の演出に非凡な才能を見せる岩井俊二が脚本、音楽プロデューサーとして活躍する小林武史が初監督の本作は「スワロウテイル」のコンビの変形コラボだ。90年代のバンドブームの光と陰を、切ない恋物語の形を借りて振り返っている。物語はアサコとナツの不器用な恋と、バンドを構成するメンバーの友情や確執が中心。才能やコンプレックスからバンドに亀裂が生じるのはお決まりの描写だし、素人があっさりマネージャー業のプロになるなど、ご都合主義の部分はあるものの、アサコとナツの感情の揺れはリリカルで丁寧である。LANDSの音楽は大好きだがナツのことを好きかどうかわからないアサコのとまどいと、恋も音楽も真面目に向き合っているくせに、テレ隠しでわざと軽くふるまうナツの屈折。共に描写は、リアルで繊細だ。ふと視線を落とすなど、セリフ以外で感情を豊かに表す北乃きいがとてもいい。タイトルのバンデイジは、バンド世代と傷を包む包帯の二つの意味を兼ねる。ライトな青春群像だが、その軽さが欠点になっておらず、近過去独特の淡いノスタルジーにマッチしている。
【65点】
(日本/小林武史監督/赤西仁、北乃きい、高良健吾、他)
(みずみずしさ度:★★★★☆)

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