映画通信シネマッシモ


【本音で語る新作映画レビュー】
シネマッシモでは、映画レビューはネタバレなしのヒントあり。映画を見る前と見た後と、2度読んで楽しめます。
映画評サイトもこのブログで4代目になりました。すべての映画好きを歓迎します!
(点数は100点が、★は5つが満点)
シネマッシモとは、シネマ(映画)とマッシモ(イタリア語でmax,最大)とを組み合わせた造語。
どうぞゆっくり楽しんでください \(^▽^)/

パトリック・ウィルソン

インシディアス 第2章

インシディアス 第2章 [Blu-ray]
悪霊に取り付かれた主人公を描き大ヒットした低予算ホラーの続編「インシディアス 第2章」。面白いし出来もいいが、楽しむためには前作鑑賞が絶対条件。

ジョシュとレネのランバート夫妻と3人の子供たちを襲った悪霊が去り、ジョシュの母の家に引っ越した一家は平穏を取り戻したかに見えた。だが幼い頃より幽体離脱してあの世と繋がる特殊な才能を持つジョシュは、自分と共にこちら側の世界にやって来た霊に取りつかれていた。家族はジョシュに取り付いた霊の正体を突き止めるため、封印されたジョシュの少年時代の記憶の世界へと入り込んでいく…。

前作「インシディアス」で、主人公ジョシュは、悪霊に連れ去られた息子ダルトンを助けるため、あちら側の世界に足を踏み入れた。本作は、霊媒師エリーズの命までも奪ったその恐怖は、実は終わっていなかったというストーリーだが、この続編は絶対に前作を見ていないと楽しめない。…というより、ストーリーがつかめない。「ソウ」シリーズの生みの親であるジェームズ・ワンは、本作にホラー映画のあらゆる要素を詰め込んだ。超常現象、幽体離脱、幽霊屋敷、猟奇殺人、ゴーストハンター。レネがジョシュのために作った曲が謎解きの重要な鍵となるなど、夫婦の絆も盛り込まれている。何より本作は、あの世とこの世、同時に、現在と過去を行き来するタイム・トラベル・ミステリーなのだ。アクションもあれば、ショックシーンもあるので、物語はややこしくあわただしい。筋を追うのが忙しく、怖がるヒマもないのが難点だが、連続殺人のサイコキラーがジョシュの少年時代の封印された記憶と重なって、謎を解く仕掛けになっている展開は、なかなか見事だ。生死を問わず、登場人物たちが時空を越えた異空間で再会し、力をあわせる様子はちょっと感動的である。いきなり出てくる白塗りの老婆などショッキングなビジュアルに目を奪われるが、むしろ“彼方の世界”の暗闇を照らすランタンの光など、薄気味悪いのにどこか上品な演出がミステリアスな効果を高めていた。この作品は前作とあわせて、2本で1本の映画として楽しみたい。
【65点】
(原題「INSIDIOUS: CHAPTER 2」)
(アメリカ/ジェームズ・ワン監督/パトリック・ウィルソン、ローズ・バーン、タイ・シンプキンス、他)
(流血度:★☆☆☆☆)
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死霊館

死霊館 ブルーレイ&DVD(2枚組)(初回限定生産) [Blu-ray]
ある一軒家に棲みつく悪霊と対峙した人々の恐怖体験を描く実話に基づくオカルトホラー「死霊館」。見えそうで見えない、そしてチラッと見える古典的な恐怖演出にドキドキする正統派ホラー映画。

1971年、米ロードアイランド州にある人里離れた一軒家に引っ越してきたペロン一家。父ロジャー、母キャロリンと5人の娘たちは広々とした新居に喜ぶが、ほどなくしてその家で不気味な怪現象が頻発。ついに娘たちに危害が及び始め、ペロン夫妻は、悪魔研究家のエドと透視能力があるロレインの、ウォーレン夫妻に助けを求めることに。ウォーレン夫妻がその家と周辺の土地について調べると、そこには凄惨な闇の歴史があった。夫婦は館に棲みつく強力な悪霊と対決することを決意するが…。

「ソウ」シリーズで知られる鬼才ジェームズ・ワン監督は、奇抜な設定の面白さが売りだと思っていたが、実話を元にした本作は、驚くほどベーシックなタイプの古典的ホラー。しかもその演出はクラシックな品位があり恐怖演出の質はかなり高い。物語は、ある家に巣食う邪悪な霊を退治する心霊ものだ。“家もの”と“悪魔祓い”を組み合わせた物語に新味はないのに、悪霊ハンターのウォーレン夫妻が解決したアナベル事件に始まり、ロードアイランドの事件へと移行する語り口は極めてスムーズで、いつしか真綿で包まれたような恐怖にからめとられ、目が釘付けになってしまう。奇妙な出来事の演出は、愛犬の突然の死、部屋の冷気と異臭、午前3時7分に止まる家中の時計、母親の身体に浮かぶ覚えのないアザなど。とりわけ、目隠しして鬼ごっこをする遊びで聞いてしまう“幽霊の拍手”という、感覚的に怖い演出が冴えていた。その家の凄惨な歴史を紐解くプロセスは駆け足だが、透視能力があるロレインが邪悪な霊を見る恐怖とそれを乗り越えて示す勇気は、感動的ですらある。そしてクライマックス、何かと手続きが面倒な教会の悪魔祓いを、いわば無認可であるエドが決死の覚悟で行う中、試されるのは母親の愛情だ。このあたり、残酷描写や血しぶきに走りがちな昨今のホラー映画とは一線を画す深みがあり、さすがはジェームズ・ワンだと感心する。それにしても家の中にいわくつきの悪霊グッズを“コレクション”するとは、いくらなんでも仕事熱心すぎやしないか。とはいえ、映画ファンとしては、このグッズを使っての続編の製作を大いに期待してしまうのだ。
【65点】
(原題「THE CONJURING」)
(アメリカ/ジェームズ・ワン監督/ヴェラ・ファーミガ、パトリック・ウィルソン、ロン・リヴィングストン、他)
(古典ホラー度:★★★★☆)
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死霊館@ぴあ映画生活

ヤング≒アダルト

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まったく成長しないヒロイン像が新鮮な「ヤング≒アダルト」。美人女優のセロンが演じるからこそ説得力がある。

メイビスは37歳でバツイチ。美人で才能もあるが、仕事はゴーストライターで、執筆中のヤングアダルト(少女向け小説)シリーズは人気が落ち目で打ち切り決定。新作の予定もない。そんな冴えない日々を送るメイビスのもとに、高校時代の元カレのバディから、生まれたばかりの赤ん坊の写真付きのメールが届く。バディとヨリを戻せば、輝かしいあの頃のようにすべてが上手くいく!そう信じ込んだメイビスは、故郷の街に舞い戻るのだが…。

幸せな元カレを不幸せと決めつけた上に、自分と結ばれる運命だと断言して暴走する勘違い女メイビス。イタい。イタすぎる!彼女の頭の中は、若く美しい学園の女王だったティーン・エイジャー時代で足踏みしているのだ。だが面白いことに、最初は不快でしかないこの自分勝手なヒロインが、やがて哀切を帯び、最後にはちょっぴり共感さえ感じるようになる。それは、大人になるにつれて持たねばならない“良識とあきらめ”を、ヒロインが徹底して拒絶して、彼女なりの価値観で踏ん張っているからだ。嫌われ者なのに愛すべきキャラクターという難役を演じるのは、シャーリーズ・セロン。いつもは、よれよれのキティちゃんのTシャツ姿でも、ビシッと決めればまだまだイケる美女役を、コミカルに、でも堂々と演じて素晴らしい。飲み友達で冴えない男マットとのいびつな関係と、それさえスパッと突き抜けたメイビスのラストの決断は、彼女が執筆するヤングアダルト小説の中の少女の声を借りた、メイビス自身の決意表明に思えた。まったく成長しないヒロインという特異なキャラと、毒があるのに温かい物語を作り出したディアブロ・コディの脚本は今回は冴えている。「マイレージ・マイライフ」で他人と距離を置いて生きる現代人の姿を独特のセンスで描いたジェイソン・ライトマン監督との「JUNO/ジュノ」コンビは、やはり相性が抜群だ。
【70点】
(原題「YOUNG ADULT」)
(アメリカ/ジェイソン・ライトマン監督/シャーリーズ・セロン、パトリック・ウィルソン、パットン・オズワルト、他)
(イタい度:★★★★★)
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ヤング≒アダルト@ぴあ映画生活

インシディアス

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家から悪霊、さらに幽体離脱と恐怖のポイントが変化するプロセスが面白いホラー映画の小品。異界への旅は、どこか神話的でもある。

ジョシュとルネの夫妻は、3人の子供と共に古い屋敷に引っ越してくる。そこでは不審な物音や不気味な現象が頻発。さらに息子のダニエルが突如、昏睡状態に陥ってしまう。恐怖にかられた一家はすぐにこの家から引っ越すが、見えない“何か”は、家ではなくジョシュの家族に狙いを定め、新居にもついて来ていた…。

この世ならぬ“何か”との関わりは、遺伝していくものなのか。おびえる妻や牧師、霊媒師らによって霊の存在を突きつけられた夫のジュシュは最初は超常現象を否定していたが、息子ダニエルを救うためついに悪霊退治を決心する。実はジョシュには、幼い頃のある忌まわしい記憶があるのだが、それは無理に封印されていて、そのことに対峙するのが霊界へと連れ去られた息子の魂を救う唯一の方法というわけだ。ダークな色彩の映像や、ひたひたと迫る恐怖の演出はオーソドックスなものだが、赤ちゃん用のモニターを通して悪霊の声が聞こえる演出は冴えている。「ソウ」や「パラノーマル・アクティビティ」のスタッフが名を連ねるが、「ソウ」でみせた残酷描写やショックシーンではなく、じわじわと迫り来る心理描写が中心だ。やがて死者がうごめく世界へと至るのだが、ここからは親子愛というヒューマンな展開になり、ホラーというより冒険ものの趣も。過去の自分とも向き合うジョシュの心の旅は、はたしてどんな結末を迎えるのかは、映画を見て確かめてほしいが、意外なほどセンチメンタルな作風に、ワン監督の守備範囲の広がりを感じたホラーだった。
【60点】
(原題「Insidious」)
(アメリカ/ジェームズ・ワン監督/パトリック・ウィルソン、ローズ・バーン、タイ・シンプキンス、他)
(残酷描写度:★☆☆☆☆)



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インシディアス@ぴあ映画生活

ウォッチメン

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単純なアメコミ映画とは一線を画す深みがある。ニクソンが長期政権を握っている、現在とは違う世界。その裏側には歴史的事件を見守ってきたヒーロー集団“ウォッチメン”の存在があった。だがヒーローの一人が殺される事件が発生し、ある陰謀が炙り出されることになる。

この物語の特徴はヒーローものでありながら、安直な正義ではないこと。時代に翻弄され、政治に利用され、民衆から憎まれもした彼らは、時に悪事も働くが、今や引退している“終わった”存在なのだ。マニアックな内容は一般向けではないが、驚愕のビジュアルは一見の価値がある。特に“顔のない謎の男”ロールシャッハの、見ようによっては何にでも見える顔の変化は、物語のテーマにも合致してミステリアスな効果をあげている。世界唯一の超人Dr.マンハッタンのビジュアルも映画ならではの面白さだが、彼の皮肉な存在意義とストイックな決断は、とびきりの悲哀に満ちていた。

奢れる平家は久しからず。ヒーローがいつまでもヒーローでいられる保障はない。まして、いつまでも愛される保障など。原作は80年代後半に出版された伝説のグラフィック・ノベル。バブル景気に浮かれた時代に、こんなにもダークで暴力的な傑作が生まれたことが何より驚きだ。アメコミはやはり奥が深い。そしてそれを見事に映画化してみせるハリウッドの底力を、改めて教えられた気がする。
【80点】
(原題「Watchmen」)
(アメリカ/ザック・スナイダー監督/パトリック・ウィルソン、ジャッキー・アール・ヘイリー、ビリー・クラダップ、他)
(シュール度:★★★★★)

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パッセンジャーズ

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この謎のオチは、もはや見慣れたもの。それでもホラーにも企業陰謀説にもなる素材を、最終的に人間ドラマ風に仕上げたのが、ロドリゴ・ガルシア監督らしい。セラピストのクレアは、大惨事の飛行機事故の生存者のカウンセリングを担当することに。食い違う証言にクレアは真相を暴こうとするが、不可思議な出来事が続発する。明るいコメディエンヌのイメージのアン・ハサウェイだが、本作ではシリアスで高い演技力を見せている。このテの作品は謎をどう引っ張るかがポイントだが、ミステリアスな雰囲気にこだわりすぎている気もする。クレアがエリックに惹かれる理由から真相に迫る展開も必要だったのでは。ただ見終わった後に温かい気持ちが残るのはいい。
【55点】
(原題「PASSENGERS」)
(アメリカ/ロドリゴ・ガルシア監督/アン・ハサウェイ、パトリック・ウィルソン、デヴィット・モース、他)
(サスペンス度:★★★★☆)

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