映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評


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◎ 今週末の公開映画から オススメの1本! ◎
英・仏合作映画「パディントン2」

フルスロットル

フルスロットル

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爆弾起動阻止のため奮闘する捜査官と相棒の活躍を描くアクション「フルスロットル」。故ポール・ウォーカーの最後の主演作。

暴力と犯罪がはびこるデトロイト。腕利きの潜入捜査官ダミアンは市長の要請で、無法地帯“ブリックマンション”に潜入する。マフィアのボス、トレメインが中性子爆弾を奪い、起動させたとの情報で、それを阻止するための命令だった。ダミアンは、ブリックマンションを知りつくし、驚異的な身体能力を持つ男リノと手を組むが、タイムリミットはわずか10時間。彼らは次々と立ちはだかる敵を倒しながら戦うが、その事件の裏には巨大な陰謀が隠されていた…。

オリジナルはフレンチ・アクションの「アルティメット」。アクロバティックな移動方法“パルクール”が効果的に使われ、その創始者の一人であるダヴィッド・ベルがオリジナルと同じ役で続投している。主人公である捜査官ダミアンと、ひょんなことから相棒になったリノの目的は、マフィアの巣窟で、外界から隔離された建物にある中性子爆弾の起動を阻止するというもの。ダミアンはかつてマフィアのボスのトレメインから父を殺された経緯があり、ブリックマンションで生まれ育ったリノはドラッグを一掃すべく奮闘したことでトレメインの怒りを買い、元恋人を人質にとられている。利害は一致するものの何かと反目する2人が、やがて理解し合い絆を深めて共闘するプロセスは、バディ・ムービーのセオリー通りだ。オリジナル同様、ダヴィッド・ベルがみせるパルクールを駆使した圧倒的なアクションに思わず目が釘づけ。無駄のない動きに鍛え上げられた肉体で、障害物をクリアし、効率的に移動するフリーランニングの、映画的な完成形をたっぷりと見せてくれる。ストーリーは基本的にオリジナルに沿ったものだが、マフィアのボスを権力に立ち向かうダーク・ヒーローとして再構築しているところが面白い。本作の売りである“無重力“ゼロG”アクションは、すっかりベルに見せ場をさらわれたが、カー・アクション「ワイルド・スピード」シリーズで名をはせたポール・ウォーカーはすでに故人。そう思うと、感慨深い。
【60点】
(原題「BRICK MANSIONS」)
(アメリカ/カミーユ・ドゥラマーレ監督/ポール・ウォーカー、ダヴィッド・ベル、RZA、他)
(超絶技度:★★★★☆)
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チャーリーズ・エンジェル フルスロットル

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◆プチレビュー◆
チャーリーとエンジェル達のつなぎ役を演じるボスレーは前回のB.マーレーからB.マックに交代。兄弟という設定で、兄が白人で弟が黒人という設定にあきれるが、家庭環境が複雑と思うしかない。音楽は結構レトロで凝ってるけど、21世紀のこのご時世に、MCハマーを聴かされるとは思わなかった。B.ウィリスのカメオ出演が笑える。

ナタリー、ディラン、アレックスの女性探偵3人組はモンゴルでテロ組織に拉致されたアメリカの政府要人を救出。だが、国家機密にアクセスできる指輪を奪われてしまう。指輪奪還のため動き出した彼女たちの前には、意外な人物が現われる。さらに、エンジェルの一人、ディランの過去が事件にからんでいた…。

70年代の人気TVシリーズを映画化した前作は、一応、状況説明と抑制らしきものがあったが、今回は続編ということで“皆さん、ご承知ですよね!”のノリ。冒頭から飛ばしまくり、まさにフルスロットル(全開)状態だ。話は支離滅裂で、バカバカしさも全開なら、楽しさも全開。評価する側には、こういう映画が一番困る。

女の子の夢をかなえるこのシリーズは、エンタメ映画の王道をCG片手に爆走中だ。決して姿を見せない謎のボス、チャーリーの探偵事務所には、常に魅力的な3人の女性スタッフがいて、それがチャーリーズ・エンジェル。時代とともに世代交代し、本作では過去の伝説のエンジェルが対照的な形で登場する。

例によって、ド派手で過激なアクションがてんこもり。そんなバカな…の連続だが、フルスロットルなのだから仕方がない。意味不明のお色気シーンや、何の脈絡もなく始まるダンスシーン、カメオ出演や過去の映画のパロディ、下ネタギャグも前作に比べてパワーアップだ。露出度過多で着せ替え人形のように変わるコスプレもお約束通り。製作も兼ねるD.バリモアの老けメイクも楽しめて、まさにサービス満載だ。

デミ・ムーア演じる最強にして伝説のエンジェル、マディソンが今回の敵役。過去の一度のミスが彼女のプライドを傷つけ、天使から悪魔へと変貌してしまうというわけだ。久しぶりの映画出演となるデミはハマリ役で、気合いと大金をつぎ込んだ肉体改造はお見事。下着姿に毛皮をはおって悪企みをする姿は、現役エンジェルたちに負けてないからご立派だ。顔はさすがに老けたが、再起をかける決意が全身にみなぎる。しかし、この映画で、この役で、再起していいのか?!とも思うが…。

ツッコミどころが多すぎて、どこから手をつけていいのか分らない映画なのだ。終盤にいけばいくほど話が混乱し、細かい所は全く判らず、映像だけが暴走している。しかし、もとより「チャリ・エン」にリアリティなど誰も求めていない。仲良し3人組の女の子がじゃれあう痛快アクション・ムービーは、理屈抜きに楽しくて健康的だ。本名不詳の監督McGはCMやミュージクビデオ出身。どうりでストーリー性は無視して、突っ走る。ある意味、映画になっていないが、お祭り騒ぎも、これくらいハジけてくれると清々しいというものである。シリーズ第3弾を心から待っているゾ!

□2003年 アメリカ映画  原題「CHARLIE'S ANGELS FULL THROTTLE」
□監督:McG
□出演:キャメロン・ディアス、ドリュー・バリモア、ルーシー・リュー、他

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◆ペンネーム:渡まち子
◆映画ライター、映画評論家
◆こんなお仕事やってます:
新聞、雑誌、インターネットで、映画評、映画コラム、DVD紹介などを執筆。他にも、映画コメンテーターとしてラジオ出演、大学での公開講座や企業主催の映画セミナーなど、映画に関する幅広い仕事をこなしながら活動中です。
◆青山学院文学部史学科卒業。西洋史が専攻で、卒業論文はベネチア史。学んだことを生きている間に有効に活かせるのだろうか…と、かなり心配。
◆エトセトラ:
古今東西の映画をこよなく愛す、自他ともに認めるシネフィル(映画狂)です。時に苦言を呈すこともあるその映画批評の基本は、映画へのあふれる愛情と自負しています。どんなダメ映画でも必ずひとつはあるイイところを発見するのが得意技。大のサッカー好きで、欧州リーグからJリーグまでTPOに合わせて楽しんでます。
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