映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評


【本音で語る新作映画レビュー】
シネマッシモでは、映画レビューはネタバレなしのヒントあり。映画を見る前と見た後と、2度読んで楽しめます。
映画評サイトもこのブログで4代目になりました。すべての映画好きを歓迎します!
(点数は100点が、★は5つが満点)
シネマッシモとは、シネマ(映画)とマッシモ(イタリア語でmax,最大)とを組み合わせた造語。
どうぞゆっくり楽しんでください \(^▽^)/

◎ 今週の気になる映画 ◎
「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」「ユダヤ人を救った動物園」etc.

マイケル・キートン

スパイダーマン:ホームカミング

「スパイダーマン:ホームカミング」オリジナル・サウンドトラック
スパイダーマンとして活動する15歳のピーター・パーカーは、部活動のノリでご近所の危機を救うヒーロー気取りの高校生。アイアンマンことトニー・スタークは、ピーターの才能を認めて新しいスーツを与え、本当のヒーローとして導こうとする。だが、ピーターはスタークに早く認めてもらいたくて、日々、NYの街を飛び回っては、スタークからの連絡を待っていた。そんなある日、巨大な翼を持った謎の怪物が出現。ピーターは自分の実力を示そうとするが、スタークから「アベンジャーズにまかせろ」と制止される。ピーターは忠告をきかずに怪物と闘おうとするが…。

史上最も若いスパイダーマンの新たな活躍と成長を描くヒーロー・アクション「スパイダーマン:ホームカミング」。スパイダーマンといえば、自らの強大な力と責任に悶々とする悩めるヒーローというイメージが定着していたが、新シリーズである本作の若きスパイダーマンは、イマドキで、ユーモラスで、軽快で、愛らしい。ヒーロー活動も、まるでアルバイトか部活動のような軽いノリ。しかも彼が頑張って活動するのは、憧れのトニー・スタークに認めてもらい、自分にも何か出来る!と証明したいからだ。そう、今回のスパイダーマンはまさに青春の真っただ中にいる。

副題のホームカミングとは、高校の同窓会イベントのこと。そしてリブートとして戻ってきたスパイダーマンの懐かしき“帰郷”でもある。全米学力コンテストに参加するグループで一緒の美少女への淡い恋心、オタク少年との友情、何気ないけれどかけがえのない学園生活などに多くの時間が割かれるが、それこそが、新スパイダーマンを身近に感じるための大切な下ごしらえだ。メインディッシュは、もちろんド派手なアクションシーン。NYの街を軽々と飛翔するおなじみのシーンの爽快さはもちろん、真っ二つに裂けたフェリーを繋ぎとめる場面では、見ているこちらの手にも力が入る。さらにマイケル・キートンが怪演する翼の怪物バルチャーとのバトルは大きな見所だ。スパイダーマンは、やっぱり愛すべき“ご近所のヒーロー”だ。まだ表情に幼さが残る若手俳優トム・ホランドのフレッシュな魅力が、スパイダーマンに新鮮な息吹を吹き込んでくれた。次回作にも大いに期待!である。
【80点】
(原題「SPIDER-MAN:HOMECOMING」)
(アメリカ/ジョン・ワッツ監督/トム・ホランド、マイケル・キートン、ジョン・ファヴロー、他)
(青春映画度:★★★★☆)
チケットぴあ

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ←ランキング参加中です!

人気ブログランキング←この記事が気に入ったらポチッとクリックお願いします(^o^)

ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ

ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ
1954年、アメリカ。シェイクミキサーのセールスマンである52歳のレイ・クロックは、中西部を回って営業していたが、商品はさっぱり売れずにくすぶっていた。そんな時、一度に8台もの注文が入り、レイはどんな店なのか興味を抱いて店舗を見に行く。ハンバーガーやシェイクなどを提供するドライブインレストランを経営するマクドナルド兄弟は、高品質、コスト削減、合理性、スピード性などにこだわり、小規模だが独自の経営を展開して成功していた。レイは兄弟のビジネスに勝機を見出し即刻契約を交わして商売の中枢に入り込んでいく。やがてフランチャイズビジネスによって成功を収めたレイと、品質にこだわる兄弟との間に大きな溝ができ、対立は避けられなくなっていく…。

ハンバーガー・チェーン店、マクドナルドを世界最大の大企業にした凄腕の“創業者”レイ・クロックの功罪を描く実話「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」。これがアメリカン・ドリーム、これが資本主義といわんばかりの辛辣な創業秘話に、思わずシェイクを飲む気持ちも萎えてしまいそうだ。野心を胸に秘めたセールスマンのレイは、マクドナルド兄弟の店の権利を店名も含めてたったの100万ドルで買い取り、当然のように“創業者(ファウンダー)”を名乗る。マクドナルド兄弟は、簡単に言えば騙されてしまったのだが、モラルなど二の次にして利益を追求したレイ・クロックという人物こそが、世界中で同じ味を楽しめるマクドナルドのスタイルを築いたのは確かだ。堂々と創業者を名乗るその図太さにはあきれるが、映画は、レイを単なる悪人としては描かず、マクドナルド兄弟の視点も織り込んで、中立的な位置から描いていく。

マクドナルド兄弟から商権をもぎ取り、長年連れ添った心配性の妻を捨て、レイがいよいよその手腕を発揮するのが、不動産の分野である。マクドナルドは、世界中の都市の一等地を買い取り、そこに店を建てることによって、フランチャイズの加盟店からその土地のリース料を徴収していて、それこそが大きな収益となっているのだ。まさかマクドナルド誕生とその成功にこんな生々しい舞台裏があったとは。ハンバーガーやポテト、シェイクを口にしても、もはや素直にその味を楽しめないかもしれない。レイ・クロックを演じるマイケル・キートンの怪演に近い名演は、笑顔や無表情が空恐ろしいほど。ラストにレイがなぜマクドナルドという店名にこだわったのかという理由が明かされ、アメリカで夢を追うことの難しさと、その中で成功をつかんだ彼の野心とタフな生き様がくっきりと浮かび上がった。資本主義の光と影を考えさせられる秀作だ。
【75点】
(原題「THE FOUNDER」)
(アメリカ/ジョン・リー・ハンコック監督/マイケル・キートン、ニック・オファーマン、ジョン・キャロル・リンチ、他)
(アメリカン・ドリーム度:★★★★☆)
チケットぴあ

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ←ランキング参加中です!

人気ブログランキング←この記事が気に入ったらポチッとクリックお願いします(^o^)

スポットライト 世紀のスクープ

スポットライト 世紀のスクープ[Blu-ray]
2001年、アメリカの新聞“ボストン・グローブ”に新しい編集局長バロンが赴任する。彼はより読み応えのある記事のため、ボストンの神父が児童への性的虐待を行ったケーガン事件をもっと掘り下げるように命じる。特集記事“スポットライト”を担当するチームのウォルターやマイクらは、いつも以上に慎重に取材を開始するが、次々に衝撃的事実を知り、神父個人ではなく、事件を組織ぐるみで隠ぺいしたカトリック教会そのものを糾弾することを決意。しかし、彼らの前には巨大な権力が立ちはだかった。だが、多くの困難を乗り越え、2002年1月、ついに全米を震撼させる、世紀のスクープがグローブ紙の一面を飾る運命の日がやってくる…。

第88回、アカデミー賞2016の最優秀作品賞に輝いた社会派ドラマ「スポットライト 世紀のスクープ」は、実はとても地味な作品だ。実力派だが華やかというよりいぶし銀のキャストたち演じる、実話に基づいたこの物語は、カトリック教会が神父の性的虐待を長年にわたって隠ぺいしてきたというスキャンダルを、新聞記者たちが暴くというもの。俗に、ブン屋魂というが、本作の新聞記者たちはまさにそれだ。教会という巨大な敵を相手に、誰か一人の英雄的行為をクローズアップするのではなく、チームで成し遂げた、困難で尊い偉業を静かに描いていく。タイトルのスポットライトとは、ひとつのネタを数ヶ月間じっくりと追いかけ、1年間にわたって連載する特集記事欄の名称のこと。長年にわたる教会の隠ぺい体質、ジャーナリストとしての矜持、さらに途中で起こる9.11テロ事件と、記事が世の中に出るまでの道は決して平たんではない。だがトム・マッカーシー監督は、あえてドラマチックで派手な演出は封印し、丹念に足で取材し、コツコツと資料や証言を集めた記者たちの一途な正義感そのものような、力強い映画を作り上げた。教会、政界、法曹界をも巻き込んだ組織ぐるみの隠ぺいの実態をジャーナリスト生命をかけて暴いた勇気こそ、報道が持つ力なのだ。アカデミー賞という冠がなければおそらく注目をあびない、映画ツウ好みの地味な映画なのだが、その質の高さは作品を見れば必ず分かる。不正や理不尽が横行するこの世の中でも、懸命に立ち向かう人間がまだいるのだと教えてくれる作品。見逃し厳禁である。
【80点】
(原題「SPOTLIGHT」)
(アメリカ/トム・マッカーシー監督/マイケル・キートン、マーク・ラファロ、レイチェル・マクアダムス、他)
(いぶし銀度:★★★★☆)
チケットぴあ

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ←ランキング参加中です!

人気ブログランキング←この記事が気に入ったらポチッとクリックお願いします(^o^)
スポットライト 世紀のスクープ|映画情報のぴあ映画生活

ミニオンズ

ミニオンズ [Blu-ray]
「怪盗グルー」シリーズの人気キャラのスピンオフ・ムービー「ミニオンズ」。60年代のUKロック好きは必見。

人類が誕生する遥か昔、黄色い謎の生物ミニオンは誕生した。彼らの生きがいは最強最悪なボスに仕えること。だがボスの命は長続きせず、ミニオンたちは次第に生きる気力を失い滅亡寸前に。そんな中、ケビン、スチュアート、ボブの3人組は最強のボスを探して危険な旅に出発する。最悪ご主人様候補の女悪党スカーレット・オーバーキルと出会うが、英国女王の王冠を盗むというミッションを課されることになる…。

なんとなんと!ついにミニオンが主役に躍り出た。実は私はこの、何のために存在しているのか不明のキュートな生物・ミニオンが大好きなので、この大出世は実に嬉しい驚きだ。擬音しか発しないミニオンの物語は、まるで無声映画のスラップスティック・コメディのように楽しい。舞台は、なぜか60年代のアメリカと、そしてロンドン。ファッションや音楽などサブカルをにらんだストーリーは、UKロックファンなら思わず身を乗り出すに違いない。物語は最強最悪のボスを探すミニオンズの大冒険だが、後半の盛り上がりは女悪党スカーレットとミニオンズの攻防戦。展開はかなりムチャなのだが、そこは“謎の生物”だもの、大目に見よう。大騒ぎの末に収まるところに収まったミニオンズが、ラスト、まだ幼い怪盗グルーと出会うという演出が心憎い。ミニオンズのご主人探しの旅も楽しいが、実は興味深かったのは、有史から連綿と続くミニオン・ヒストリーで、こちらの方に興味津々になってしまった。何しろ、ミニオンたちが使えたボスは、Tレックス(恐竜)、ドラキュラ、ナポレオンとそうそうたるメンバーなのだ。彼らがデニムのオーバーオールを着ている理由が分かったのは収穫。ま、大局的にどうでもいいことではあるが。
【65点】
(原題「MINIONS」)
(アメリカ/ピエール・コフィン、カイル・バルダ監督/(声)サンドラ・ブロック、マイケル・キートン、他)
(キュート度:★★★★★)
チケットぴあ

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ←ランキング参加中です!

人気ブログランキング←この記事が気に入ったらポチッとクリックお願いします(^o^)
ミニオンズ@ぴあ映画生活

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) [Blu-ray]
元ヒーロー役者が現実と虚構の間で追いつめられていく様を描く「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」。奇抜な映像と役者の演技合戦、ひねった映画批判と見どころ満載の傑作。

かつてスーパーヒーロー映画「バードマン」で大成功したものの、今では落ち目の初老の俳優リーガン。彼は再起を賭け、自ら主演と演出を兼ねた舞台「愛について語るときに我々の語ること」に挑んでいた。だが共演者マイクの才能や、長く疎遠だった娘サムとの溝がリーガンを精神的に追いつめていく。舞台の役柄に自らを重ね、分身ともいえる“バードマン”から煽られたリーガンは窮地に陥るが…。

泣く子も黙るオスカー受賞作だが、アカデミー好みの社会派映画や偉人の伝記ものではなく、いわばダーク・ファンタジーだ。ショービジネス界の舞台裏と聞けば、特殊な世界観を想像するかもしれないが、ストーリーの根っこにあるのは、家族との絆を取り戻し、もう一度愛されたいという普遍的な願い。案外オーソドックスな作品といえる。主人公リーガンの人生再起のチャレンジに何かとツッコミを入れるのは、主人公の“超自我”であるバードマン。幻想的かつ豪快な姿で現れ、トラブル続きでボロボロのリーガンにきわどいジョークや皮肉を囁きながら、人間の本質を鋭く突く。ヒーロー映画ばかりを量産するハリウッド批判のセリフもあるが、この映画に出演するマイケル・キートン、エドワード・ノートン、エマ・ストーンらは皆、スーパーヒーロー映画の出演経験が。これまた皮肉が効いたキャスティングではないか。中でも自身の俳優人生がシンクロしたような役を、怪演に近い名演で演じるキートンは、文句なしに素晴らしい。冒頭からふわりと宙に浮き、終盤にはまさかのダイナミックな飛行アクションを披露してくれる。過去の自分が現在の自分を挑発する虚構と、映画人を忌み嫌う演劇批評家という現実がせめぎあう中、物語と舞台の行く末は、誰もが予想しない結末へ。演劇版「ブラック・スワン」に黒い笑いを加味した悪夢映画である本作は、間違いなくイニャリトゥ監督の最高傑作と断言できる。名カメラマン、エマニュエル・ルベツキによる全編ワンカット風の長回しによる超絶映像と、それにかぶる即興演奏のドラムにもシビれた。ハリウッド映画への批判の裏側に、映画愛が満ちているのが何より好ましい。
【95点】
(原題「BIRDMAN OR (THE UNEXPECTED VIRTUE OF IGNORANCE)」)
(アメリカ/アレハンドロ・G・イニャリトゥ監督/マイケル・キートン、ザック・ガリフィナーキス、エドワード・ノートン、他)
(臨場感度:★★★★☆)
チケットぴあ

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ←ランキング参加中です!

人気ブログランキング←この記事が気に入ったらポチッとクリックお願いします(^o^)
バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)@ぴあ映画生活

ニード・フォー・スピード

ニード・フォー・スピード ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]
ロングランの人気ゲームを実写映画化したカー・アクション「ニード・フォー・スピード」。主人公がこんなに地味でいいものか?!

天才的なドライビング・テクニックとエンジニアの腕を持つトビーは、かつてのパートナーのディーノに裏切られ、無実の罪をきせられてしまう。復讐を誓ったトビーは、非合法で危険なストリート・レースに参戦することに。勝つためには手段を選ばないライバルや、トビー逮捕を狙う警察の追跡、さらにはディーノの卑劣な妨害の中、レースがスタートする。仲間たちに助けられたトビーはゴールを目指してひた走るが…。

原作は90年代から発売され、世界的に熱狂的なファンを持つレーシングカーゲーム・シリーズ。カー・アクション映画の宿命で、“ワイルド・スピード”と比べられるのは避けられない。実際、本作は、ストーリーは平凡だし、出演者も極めて地味で、いわゆる亜流映画にしか見えないだろう。だが本作には、CGに頼らない本物のカー・アクションのド迫力があり、これだけはワイスピを上回る。監督のスコット・ワウは、スタントの世界でキャリアを積んできた人物だそうで、なるほど、そのこだわりはハンパない。登場する車も、フォード・マスタングやランボルギーニなど世界のスーパーカーばかりで車好きにはたまらないだろう。個人的に気に入ったのは、主人公を助ける英国人美女で実は車オタクの女性バイヤーを演じるイモージェン・プーツのコケティッシュな魅力だ。可愛くて知的、度胸や荒っぽさも持ち合わせる彼女のキャラが、物語の中でいいアクセントになっている。それにひきかえ、主人公を演じるアーロン・ポールときたら、何とヤボッたいことか。TV界ではスターらしいが、いくらなんでも地味すぎる。ともあれ、この映画、主人公より、車や仲間という周辺の魅力が上回るという困った状態ながら、純粋にカー・アクションを楽しむにはもってこいの1本といえよう。
【60点】
(原題「NEED FOR SPEED」)
(アメリカ/スコット・ワウ監督/アーロン・ポール、ドミニク・クーパー、イモージェン・プーツ、他)
(スピード感度:★★★★☆)
チケットぴあ

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ←ランキング参加中です!

人気ブログランキング←この記事が気に入ったらポチッとクリックお願いします(^o^)
ニード・フォー・スピード@ぴあ映画生活

ブラインド・フィアー

ブラインド・フィアー ブルーレイ&DVDセット(初回限定生産) [Blu-ray]
盲目の女性が残忍な強盗に立ち向かうサスペンス「ブラインド・フィアー」。ヒロインの芯の強さが光る。

戦場カメラマンのサラは戦地の爆発で失明してしまうが、今は、恋人で投資家のライアンとニューヨークの高級ペントハウスで静かに暮らしている。ある日、サラが外出から自宅に戻るとライアンが殺され、見知らぬ男二人が家に侵入していた。実はライアンは危険な犯罪に手を染めていて、共犯者である残忍なホランダーとチャドはライアンが横取りした20億円の財宝を探しにきたのだ。二人はサラを問い詰めるがサラは財宝の隠し場所など知る由もない。男たちは容赦なくサラを追い詰めるのだが…。

盲目の美女が悪党と戦う図はオードリー・ヘップバーンの「暗くなるまで待って」を思わせるし、密室状態の自宅を舞台にする設定は「パニック・ルーム」を連想させる。このジャンルを家宅侵入(ホーム・インベージョン)映画と呼ぶのだが、本作のヒロインは、元戦場カメラマンで、人一倍芯が強いのが特徴だ。目は見えないが、ただおびえるだけではなく、犯人との心理的駆け引きや時には武器をもって戦うことも。序盤に印象的なシーンがある。盲目のため、恋人が死んでいるすぐ横を通っても気付かない。だが流れ出た血で足をすべらせ、彼が息絶えていることを知る。ただならぬ展開を示す演出が上手い。兄貴分のホランダーと格下のチャドは一枚岩ではなく、裏切りもある。サラにとっての武器はそんな二人の立ち位置を利用した心理戦だ。言葉巧みに仲間割れさせ、彼らの弱点を突く。ただ、犯罪者だった恋人ライアンのキャラがよくわからず、財宝を隠した彼と組んでいた強盗二人の背景もはっきりしない。20億円もの財宝をあっさりと奪われているのだがら、何か間が抜けている気がしないでもない。加えて、盲人にとって最大の武器である暗闇を利用して戦わないのはちょっと残念。その分、大晦日のNYの喧騒は上手く利用していた。家宅侵入という犯罪は、一見地味だが、誰の身にも起こりうるリアルさあって、あとからゆっくりと恐ろしさが湧き上がってくる。
【60点】
(原題「Penthouse North」)
(アメリカ/ジョセフ・ルーベン監督/ミシェル・モナハン、マイケル・キートン、バリー・スローン、他)
(駆け引き度:★★★★☆)
チケットぴあ

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ←ランキング参加中です!

人気ブログランキング←この記事が気に入ったらポチッとクリックお願いします(^o^)

シネマッシモにようこそ
◇ シネマッシモについて ◇

このブログが気に入ったら、ポチッとクリックお願いします♪
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ

映画レビュー用BRバナー
インフォメーション


映画ライター渡まち子が運営するセカンド・ブログ「映画の中に猫がいる」もよろしく!【猫目線】で語る映画評で、のんびり、まったり運営中です(笑)。 猫好きの方、映画好きの方、ぜひ遊びにきてください。相互リンクも募集中!
こちらからどうぞ!
おすすめ情報
作品検索はこちら
Google
WWW を検索
このブログ内を検索
コメント(承認済)
映画レビュー(長文)索引

    
    
    
    
    
    
    
  
    

A−Z
0−9
カテゴリ
お仕事受注
映画評やコラムの執筆、講演など、映画に関する仕事を承ります。連絡はメールでお気軽にどうぞ。

 メールはこちらから↓
cinemassimo555★jcom.home.ne.jp
(★を@に変更して下さい)

執筆やラジオ出演など、メールと電話で対応可能な場合は、全国から仕事を受注していますので、まずはお問合せください。
プロフィール
プロフィール more
◆ペンネーム:渡まち子
◆映画ライター、映画評論家
◆こんなお仕事やってます:
新聞、雑誌、インターネットで、映画評、映画コラム、DVD紹介などを執筆。他にも、映画コメンテーターとしてラジオ出演、大学での公開講座や企業主催の映画セミナーなど、映画に関する幅広い仕事をこなしながら活動中です。
◆青山学院文学部史学科卒業。西洋史が専攻で、卒業論文はベネチア史。学んだことを生きている間に有効に活かせるのだろうか…と、かなり心配。
◆エトセトラ:
古今東西の映画をこよなく愛す、自他ともに認めるシネフィル(映画狂)です。時に苦言を呈すこともあるその映画批評の基本は、映画へのあふれる愛情と自負しています。どんなダメ映画でも必ずひとつはあるイイところを発見するのが得意技。大のサッカー好きで、欧州リーグからJリーグまでTPOに合わせて楽しんでます。
おすすめ情報
おすすめ情報

おすすめ情報

楽天市場
おすすめ情報

Archives
相互リンクについて
相互リンクについて

  ↑ 必ずお読みください。
タグクラウド
  • ライブドアブログ