映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評


【本音で語る新作映画レビュー】
シネマッシモでは、映画レビューはネタバレなしのヒントあり。映画を見る前と見た後と、2度読んで楽しめます。
映画評サイトもこのブログで4代目になりました。すべての映画好きを歓迎します!
(点数は100点が、★は5つが満点)
シネマッシモとは、シネマ(映画)とマッシモ(イタリア語でmax,最大)とを組み合わせた造語。
どうぞゆっくり楽しんでください \(^▽^)/

◎ 今週の気になる映画 ◎
「アトミック・ブロンド」「バリー・シール」「あゝ、荒野 後篇」「我は神なり」etc.

マイルズ・テラー

ビニー/信じる男



自惚れ屋のボクサー、ビニー・パジェンサは、一度は引退を宣告されながらも、飲んだくれだが優秀なトレーナー、ケビン・ルーニーの指導で徹底したトレーニングを行って勝利をつかみ、チャンピオンになった。だが直後に交通事故により頚椎(せきつい)を損傷するという大怪我を負ってしまう。ボクシングへの道は絶たれたかに思えたが、歩くことさえままならないビニーは再起を決意。ケビンと共に命懸けのリハビリを行って、スーパーミドル級チャンピオンを目指してトレーニングを始める…。

奇跡のカムバックを果たした元ボクシング・チャンピオン、ビニー・パジェンサの生き様を描く実話「ビニー/信じる男」。ロードアイランド出身のビニー・パジェンサは1962年生まれ。ギャンブル好きのお調子者で自惚れ屋だが、ボクシングへの情熱は誰にも負けない。そんな男が大事故からカムバックを果たす物語は、スポーツ映画によくある“再起”の実話だ。だが脊椎損傷からのボクサー復帰は、簡単なカムバックではない。ボクシングはおろか、歩くことさえ無理と言われても、首を固定するためにまるで中世の拷問器具のようなリハビリ装具を付けての生活を強いられても、彼はあきらめなかった。安全な方法の治療を拒否し、命がけのカムバックを目指したのは、ただ寝ているだけの人生に何の価値も見出さなかったからである。

ボクシング界の裏事情やビニーの周囲の雑念もリアルに描かれる。金儲けしか眼中にないプロモーター親子や、息子を愛しながら支配しようとする父親がいる一方で、現実は、トレーナーのケビンでさえ、最初は「危険すぎるから復帰は諦めろ」と言うほど絶望的だった。そんな複雑極まる状況の中、ビニーが言う「本当はすべてのことはとても単純なんだ」という言葉が、ボクシングというスポーツの本質を突いている。四角いリングの上で殴り合い、強いものだけが勝つ。なるほど単純だ。だからこそボクシングの栄光の輝きは無条件に人々を魅了するのだろう。「セッション」で注目された若手実力派マイルズ・テラーは、セコい小悪党からヒーローまで、演じる役柄の振り幅が大きい俳優だが、本作では見事な肉体改造と精悍な表情で役者魂を見せている。実話がもとのスポ根映画として見応えがあるが、何よりも自分を信じ続ける勇気と信念の力強さに心を打たれる物語だ。まさに事実は小説より奇なり、である。
【70点】
(原題「BLEED FOR THIS」)
(アメリカ/ベン・ヤンガー監督/マイルズ・テラー、アーロン・エッカート、ケイティ・セイガル、他)
(信念度:★★★★★)
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ファンタスティック・フォー

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天才的な才能を持つ発明オタクのリードは、相棒のベン、科学者の養女スーとその弟ジョニーと共に、人類の未来をかけた研究に参加する。研究の末に完成した物質転送装置で異次元空間プラネット・ゼロへのテレポートに挑むが、予期せぬ事故により彼らの体は衝撃的な変化を遂げ、超人的パワーを宿してしまう。一方、同じく事故に巻き込まれ、行方不明になっていたビクターは、4人を遥かに上回る想像を絶する能力を得ていた。秘密軍事基地に連れていかれ、大人たちの思惑によりバラバラになっていた4人だったが、ビクターの恐るべき策略を知り戦うことを決意する…。

マーベル最初のヒーロー・チームの誕生の瞬間を描く「ファンタスティック・フォー」は、2000年代のシリーズからキャストを若手に一新したリブート版だ。どこまでも明るく和気あいあいとした仲良しチームの印象だったが、本作はむしろ思いがけず手にした超能力に悩む青春ドラマの様相である。おかげで、単純明快だった前シリーズと違い、本作はヒーロー・アクション・ムービーとしては動きが乏しく、何とも地味な仕上がりになってしまった。キャストが地味なのもこれまた問題だが、クライマックスのバトルが地球外で行われるというところに、脚本の決定的なミスがある。「よそでやってる勝手な戦い」的な印象で、共感できないのだ。しかし、それだけで切り捨てるにはちょっと惜しい作品でもある。若者4人のキャラはしっかりその個性を描きわけているし、心と肉体の変化にとまどいながら成長するのは、青春映画のお約束。監督のジョシュ・トランクが手掛けた「クロニクル」でもとりあげた、超人的な能力と自分の役割に折り合いを付け、仲間と共に成長するドラマとして楽しみたい。
【50点】
(原題「FANTASTIC FOUR」)
(アメリカ/ジョシュ・トランク監督/マイケル・B・ジョーダン、マイルズ・テラー、ジェイミー・ベル、他)
(地味度:★★★★☆)
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ファンタスティック・フォー@ぴあ映画生活

セッション

セッション コレクターズ・エディション [Blu-ray]
一流のジャズ・ドラマーを目指す青年と鬼教師が繰り広げる狂気のレッスンを描く壮絶な人間ドラマ「セッション」。J・K・シモンズの超ド級のSぶりが見もの。

名門音楽学校に入学したニーマンは、世界に通用するジャズドラマーを目指していた。鬼教師として名をはせるフレッチャーが率いるバンドにスカウトされたニーマンはこれで成功は約束されたと喜ぶが、ニーマンを待ち受けていたのは、完璧な演奏を求め暴力も辞さない狂気のレッスンだった。フレッチャーを恐れながらも必死でくらいついていくニーマンだったが、より高みを目指すフレッチャーはニーマンをギリギリまで追いつめていく…。

ドラム版「フルメタル・ジャケット」と評される、トンデモ系のスポ根音楽映画だ。いや、むしろ戦争映画、いやいや、これはすでにホラー映画の域かも。何しろ鬼教師を演じるJ・K・シモンズのドSっぷりがすさまじい。ニーマンを自分のバンドにスカウトし喜ばせるかと思えば罵声を浴びせて奈落の底に突き落とす。休憩時間に優しく話しかけるかと思えば、練習が始まれば楽器を投げつけるなど、しごきを越えていじめかと思うほど。手から血を流しふらふらになりながらドラムをたたくニーマンの姿に思わず唖然となる。ここには音楽の喜びや創造の崇高さはなく、妄想と恐怖のブラックホールのような空間があるのみ。ニーマンとフレッチャーが対決するクライマックスには、さらなる狂気が待ち受けているのだ。だが、常軌を逸した底意地の悪さでニーマンに復讐を仕掛けたフレッチャーに対し、ニーマンのドラム魂が火を噴いたその瞬間に、あぁ、やっぱりこれは音楽映画なのだと改めて思った。常識という枠を離脱し、一線を越えたものだけが到達する音楽的至福を、確かに目撃するだろう。地味な脇役だったJ・K・シモンズはオスカー受賞も納得の怪演、ほとんどドラム演奏経験がないマイルズ・テイラーの熱演も見事。何より1985年生まれの若き監督デイミアン・チャゼルの剛腕に驚かされた秀作だ。
【75点】
(原題「WHIPLASH」)
(アメリカ/デイミアン・チャゼル監督/マイルズ・テラー、J・K・シモンズ、メリッサ・ブノア、他)
(スパルタ度:★★★★☆)
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◆ペンネーム:渡まち子
◆映画ライター、映画評論家
◆こんなお仕事やってます:
新聞、雑誌、インターネットで、映画評、映画コラム、DVD紹介などを執筆。他にも、映画コメンテーターとしてラジオ出演、大学での公開講座や企業主催の映画セミナーなど、映画に関する幅広い仕事をこなしながら活動中です。
◆青山学院文学部史学科卒業。西洋史が専攻で、卒業論文はベネチア史。学んだことを生きている間に有効に活かせるのだろうか…と、かなり心配。
◆エトセトラ:
古今東西の映画をこよなく愛す、自他ともに認めるシネフィル(映画狂)です。時に苦言を呈すこともあるその映画批評の基本は、映画へのあふれる愛情と自負しています。どんなダメ映画でも必ずひとつはあるイイところを発見するのが得意技。大のサッカー好きで、欧州リーグからJリーグまでTPOに合わせて楽しんでます。
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