映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評


【本音で語る新作映画レビュー】
毎日のレビューは分かりやすく簡潔な寸評で、週1本の長文映画レビューでは作品をディープに掘り下げます。
映画評サイトもこのブログで4代目になりました。すべての映画好きを歓迎します!
(点数は100点が、★は5つが満点)
シネマッシモとは、シネマ(映画)とマッシモ(イタリア語でmax,最大)とを組み合わせた造語。
どうぞゆっくり楽しんでください \(^▽^)/

◎ 今週の気になる公開作品 ◎
「ファミリー・ツリー」「ダーク・シャドウ」「サニー」

ミラ・ジョヴォヴィッチ

三銃士 王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船

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21世紀の三銃士の物語「三銃士 王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船」はド派手なアクション映画。主役である三銃士側よりも悪役にビッグネームを揃えているのが面白い。

17世紀のフランス。 銃士に憧れパリにやってきた若く無鉄砲な青年ダルタニアンは、なりゆきでフランス最強の三銃士こと、アトス、ポルトス、アラミスの仲間に加わる。その後、フランス国王の側近リシュリュー枢機卿の策略によって王妃の首飾りが奪われる事件が発生。事件の鍵を握るのは英国貴族バッキンガム公爵や、正体不明の美女でスパイのミレディら。ダルタニアンと三銃士は、フランスを守るため、史上最強の敵に立ち向かうことになる…。

文豪アレクサンドル・デュマの古典冒険活劇「三銃士」はこれまで何度となく映画化されてきたが、今回ほどド派手な内容は初めてだ。何しろアクションは「バイオハザード」並みの激しさ、ドイツが誇る世界遺産のヴュルツブルクのレジデンツでのロケと撮影は豪奢で華麗、レオナルド・ダ・ヴィンチが設計したという空飛ぶ飛行船というワクワクするアイテムも登場する。8台の3Dカメラを駆使して撮り上げた映像が素晴らしく、中世のパリやロンドンを空から俯瞰でとらえる映像と共に、飛行船同士での大バトルという「三銃士」ではかつて描かれたことがない奇想天外な闘いに目を見張った。主役であるダルタニアンにまったく成長が見られないのはご愛嬌だが、その分、本作では悪役であるミレディ、バッキンガム公爵、リシュリュー枢機卿にビッグネームを持ってきて、危険な香りを漂わせたのは、なかなか洒落ている。特にミレディ役のミラ・ジョヴォビッチはまるで「バイオハザード」のアリス。ドレス姿で、激しく戦うのが痛快だ。娯楽に徹して歴史物に活力を与えた本作、続きがありそうな終わり方を見ると、ダ・ヴィンチの飛行船を上回る武器とパワーアップした三銃士のさらなる活躍を期待してしまう。
【65点】
(原題「THE THREE MUSKETEERS」)
(仏・米・英・独/ポール・WS・アンダーソン監督/ローガン・ラーマン、オーランド・ブルーム、ミラ・ジョヴォヴィッチ、他)
(アクション映画度:★★★★★)
チケットぴあ


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三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船@ぴあ映画生活

バイオハザードIV アフターライフ

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人気アクションシリーズ最新作のウリはシリーズ初のフル3D仕様。物語に深みはないが映像はなかなか面白い。ウィルス感染によって無数のアンデッド(ゾンビ)が誕生し、荒廃した世界。東京でも感染者が現れ、街の機能は停止しているかに見えたが、地下に潜ったアンブレラ社は密かに活動を続けていた。生き残った人類を探して旅をする女戦士アリスは旧知のクレアと再会するが、彼女は記憶を失っていた。2人は安全が保障されている船「アルカディア号」を目指してLAへと向かうが、そこで目にした光景は、何千というアンデッドで埋め尽くされた中、堅固な刑務所に立てこもる僅かな人間の姿だったが…。

映画冒頭に自らのクローンを引き連れて戦うアリスのビジュアルは、まるで忍者の“くのいち”のよう。それでも3Dらしく急降下や突進を繰り返しながら、縦横無尽に空間を飛びまわるヒロインの戦いっぷりは、魅力的だ。強すぎるアリスのクローン増殖という大風呂敷は、本作では一応畳まれ、解決を見る。東京でのシークエンスで第一感染者として中島美嘉が出演するなど、日本生まれのゲームに対しリスペクトが見られるが、物語の主要な舞台はLA。アンデッドから逃れ安全な船へと向かうため刑務所内が戦いの場となるが、3Dを意識したスローモーションの映像が多用されるため、バトルシーンのテンポが損なわれるのが残念だ。ただしシャワー室での水を効果的に使った場面は美しく、見応えがある。顔を覆った謎の巨人マジニの登場はゲームファンには嬉しいだろう。だが、なんといっても本作の新キャラの目玉はウェントワース・ミラー演じるクリスの登場だ。といっても最強の敵ウェスカーの前ではいまひとつ頼りにならないのがご愛嬌だが。東京でもアルカディア号でもアンブレラ社のセキュリティが甘すぎること、最強のはずのウェスカーのパワーが中途半端なことなど、ツッコミどころは多く、人間描写もないに等しい。だが、このシリーズにドラマとしての深みなど誰も求めていない。ひたすらゾンビをぶっ殺し、障害をクリアしながら前進するのみだ。今度こそ災いの源を倒したかと思いきや、エンドロールの後にワンシーンが用意され、物語はまだまだ続きそうな気配である。となれば、ミラのファンとゲームファンは、必見の作品ということになろう。
【50点】
(原題「RESIDENT EVIL:AFTERLIFE」)
(アメリカ/ポール・アンダーソン監督/ミラ・ジョヴォヴィッチ、ウェントワース・ミラー、アリ・ラーター、他)
(3D効果度:★★★★☆)

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パーフェクト・ゲッタウェイ

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美しいリゾート地と恐ろしい殺人鬼の対比が、犯人探しの意外性とマッチするサスペンス・アクションだ。ハネムーンでハワイを訪れたクリフとシドニーの二人は、カウアイ島の美しい秘境を目指してトレッキングを楽しんでいた。「オアフ島で新婚カップルが殺害され、男女二人組の犯人がカウアイ島に渡った」というニュースを知った直後、ニックとジーナ、ケイルとクレオという二組のカップルと出会う。クリフたちは疑心暗鬼になるが…。

物語が、ハワイの開放的な自然とは対照的に、密室型サスペンスのスタイルで進むのが上手い。携帯も圏外、外部との接触も不可能な世界に、巧妙な仕掛けが散りばめられている。ミラ・ジョヴォヴィッチはすっかりアクション女優のイメージだが、この映画の後半でも走り、飛び跳ね、戦うヒロインを熱演。それでいて、どこか精神的にもろいシドニーを演じて、見るものを困惑させる。登場する男女は、刺青をしていたり、軍隊にいたり、いきなりナイフで動物をサバいたりと、誰もがミステリアスでどこか凶暴だ。終盤に犯人が分かってビックリだが、無造作に置かれた荷物やニュースの映像などが実はひねりの効いた伏線で、観客が思い込んでいたこととは違う真実があぶり出されてくる。物事は見方によってまったく違う意味が生じるということだ。殺人の目的に、もうひと工夫ほしかった気がするが、意外にも楽しめるサスペンスで退屈しない。それにしても思い詰めた目つきのミラの顔が、かなり怖い。
【55点】
(原題「A PERFECT GETAWAY」)
(アメリカ/デヴィッド・トゥーヒー監督/ミラ・ジョヴォヴィッチ、ティモシー・オリファント、スティーヴ・ザーン、他)
(どんでん返し度:★★★★☆)

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THE 4TH KIND フォース・カインド

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「映画の一部はかなり衝撃的です」と最初にことわりを入れるこの映画、記録映像と再現ドラマの2つを同居させるスタイルがユニークだ。アラスカ州のノーム在住の心理学者アビゲイル・タイラー博士は、次々に訪れる不眠症の患者の治療のため、催眠療法を試みる。「白いフクロウが自分を見ている」と怯え、一様に同じ症状を訴える患者たち。治療の様子を録画したカメラには、古代の言語の音声と共に、恐ろしい映像が残されていた…。

悲痛な叫び声や、無残な死、防げなかった自殺、そして失踪。住人たちは、何か恐ろしいものによって操られているかのようだ。田舎町ノームをFBIが訪問した回数は2000回を超えるという。記録映像の中にタイラー博士とオスンサンミ監督との対談があるが、ザラついた質感のモノクロ映像に映る博士本人の絶望的な表情が印象的だ。彼女は夫の謎の死と、娘の失踪、息子との不和でボロボロである。しかし、自分の体験した「そのこと」を強く信じて研究を続けている。緘口令(かんこうれい)が出ているので、これ以上は書けないが、その正体を米政府が信じて密かに研究を続けているのは事実。1st KINDは目撃、2st KINDは痕跡、3st KINDは接触。そして4TH KINDとは? 本物と偽物を同居させた本作は、キワモノすれすれの都市伝説のような印象を受けるが、体験してもなお信じがたい現象を扱う実録ものの語り口として面白い。音声はとぎれ映像はザラついて不鮮明な“記録映像”と、クリアで迫真の表情で迫る“再現映像”。どちらに目を奪われるかによって、自分が何を信じたいかが分かるかもしれない。
【55点】
(原題「The 4th Kind」)
(アメリカ/オラトゥンデ・オスンサンミ監督/ミラ・ジョヴォヴィッチ、ウィル・パットン、イライアス・コティーズ、他)
(衝撃度:★★★☆☆)

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フィフス・エレメント

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人類の危機を救う5つの要素“フィフス・エレメント”を描くSFアクション巨編。リュック・ベッソンが20年間温めた企画を、100億円の巨費を投じて完成した入魂の作品だ。

23世紀のNY。正体不明の有機体が地球に接近していた。元宇宙連邦特殊部隊員のコーベンは、謎の美女リールーと共に、5千年に一度地球にやってくる邪悪な反生命体から地球を救うために必要な4つの石を求めて戦う。だが5つ目の要素が本当の鍵だった…。

宇宙連邦で最高とされる青い身体の歌姫がオペラハウスで歌うのが、ガエターノ・ドニゼッティ作曲の歌劇「ランメルムーアのルチア」。政略結婚によって引き裂かれる恋人たちの悲劇を描くこのオペラの中でも、もっとも有名な「狂乱の場」で歌われる最高難易度の曲を、映画のためにアレンジして効果的に使っている。スーパーモデルのミラ・ジョヴォヴィッチ演じるリールーが繰り広げる激しいアクションシーンのBGMとして崇高なオペラのアリアが不思議なほどフィットしていて面白い。劇中での歌は、オペラ歌手のインヴァ・ムラ・チャコによって吹き替えられている。

未来都市のパノラマやジャン・ポール・ゴルチェの衣装など、おしゃれなビジュアルも見所だ。

(出演:ブルース・ウィリス、ゲイリー・オールドマン、ミラ・ジョヴォヴィッチ、他)
(1997年/米・仏/リュック・ベッソン監督/原題「THE FIFTH ELEMENT」)

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バイオハザードIII

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人気シリーズ第3弾の舞台は砂漠。次々に障害をクリアしながら進むゲーム的要素は健在だ。荒野をさまよう超人アリスは、生存者と出会うが、自分のDNAが悪用されていると知り、自らを犠牲にしても決着を付けようと覚悟する。ゾンビホラーとしての新味はないが、クローンの死体が山積みになった光景が心理的に怖い。ミラは、歩く、立ち止まるなどの何気ない動きが美しい。さすがは元スーパーモデルだ。
【60点】
(原題「RESIDENT EVIL: EXTINCTION」)
(アメリカ/ラッセル・マルケイ監督/ミラ・ジョヴォヴィッチ、マイク・エップス、オデット・フェール、他)
(ゾンビ度:★★☆☆☆)

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◆ペンネーム:渡まち子
◆映画ライター、映画評論家
◆こんなお仕事やってます:
新聞、雑誌、インターネットで、映画評、映画コラム、DVD紹介などを執筆。他にも、映画コメンテーターとしてラジオ出演、大学での公開講座や企業主催の映画セミナーなど、映画に関する幅広い仕事をこなしながら活動中です。
◆青山学院文学部史学科卒業。西洋史が専攻で、卒業論文はベネチア史。学んだことを生きている間に有効に活かせるのだろうか…と、かなり心配。
◆エトセトラ:
古今東西の映画をこよなく愛す、自他ともに認めるシネフィル(映画狂)です。時に苦言を呈すこともあるその映画批評の基本は、映画へのあふれる愛情と自負しています。どんなダメ映画でも必ずひとつはあるイイところを発見するのが得意技。大のサッカー好きで、欧州リーグからJリーグまでTPOに合わせて楽しんでます。
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