メイジーの瞳 [Blu-ray]
6歳の少女メイジーの視点で大人の世界を描く「メイジーの瞳」。大人の身勝手に黙って耐える少女の姿が痛々しい。

NYに住む6歳のメイジーは、両親の離婚で、美術ディーラーの父ビールとロック歌手の母スザンナの家を10日ごとに行き来している。やがて父はベビーシッターだったマーゴと、母は心優しいバーテンダーの若者リンカーンと再婚するが、両親は自分のことに忙しく、それぞれのパートナーにメイジーの世話を押し付けるようになる。メイジーはマーゴやリンカーンと過ごす時間が長くなるが、ある日、スザンナが突然ツアーに出てしまい、メイジーは夜の街に置き去りにされてしまう…。

原作は、19世紀から20世紀初頭に活躍した作家ヘンリー・ジェイムズの小説。ジェイムズといえば「鳩の翼」や「ある貴婦人の肖像」など、映画化された作品も多いが、本作は設定を現代のNYに置き換えているのが目を引く。6歳のメイジーを演じるのは撮影当時本当に6歳だった新星オナタ・アプリールちゃんで、彼女の可愛らしさ、けなげさが大きな魅力になっているのは間違いない。両親は共にメイジーを愛してはいるが、自分のことで精一杯。それぞれのパートナーも彼らの身勝手に我慢の限界を超えて出て行ってしまう。無責任な大人たちのいざこざやわがままを、じっとみつめて耐える6歳の少女が、一番大人に見えて仕方がない。メイジーは聞き分けが良く、我慢強いが、それでも時折寂しげな表情を見せるのが痛ましい。都会で生きる子供の常で世慣れてはいるが、決してスレてはいない彼女こそ、人生でもっとも大切なもの“愛”をストレートに理解しているのだ。大人を気遣い、優しさを求めるメイジーは、やがて血のつながりを超えた家族の形を選ぶことになる。これは、現代を生きる子供の視点から問題提起し、離婚が珍しくなくなった現代社会の家族のあり方を模索しながら、大人も子供も傷つきながら希望を見出す物語なのだ。家族の問題をシビアに扱いながらも、ガーリーなファッションや光あふれる映像で、どこか優しさが漂うドラマに仕上がっている。
【65点】
(原題「WHAT MAISIE KNEW」)
(アメリカ/スコット・マクギー、デイヴィッド・シーゲル監督/ジュリアン・ムーア、アレキサンダー・スカルスガルド、オナタ・アプリール、他)
(けなげ度:★★★★☆)
チケットぴあ

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