映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評


【本音で語る新作映画レビュー】
毎日のレビューは分かりやすく簡潔な寸評で、週1本の長文映画レビューでは作品をディープに掘り下げます。
映画評サイトもこのブログで4代目になりました。すべての映画好きを歓迎します!
(点数は100点が、★は5つが満点)
シネマッシモとは、シネマ(映画)とマッシモ(イタリア語でmax,最大)とを組み合わせた造語。
どうぞゆっくり楽しんでください \(^▽^)/

◎ 今週の気になる公開作品 ◎
「ファミリー・ツリー」「ダーク・シャドウ」「サニー」

リチャード・ギア

顔のないスパイ



二転三転するサスペンス・アクション「顔のないスパイ」。60歳を越えたギアが身体をはったアクションで頑張っている。

ワシントンで上院議員殺害事件が起こり、その手口から、死んだはずの旧ソ連の伝説のスパイ、カシウスの名が浮上する。犯人はカシウスなのか?彼は生きていたのか?真相を探るため、冷戦時代を知るCIAのベテラン諜報員で引退していたポールと、カシウス逮捕に情熱を傾けるFBIの若き捜査官ベンがチームを組むことになる。やがて、カシウスの正体が明らかになるのだが、そこに浮かび上がったのは、なんとチーム・リーダーのポールの姿だった…。

伝説のスパイ、カシウスは誰なのかという謎解きは主題ではない。開始30分ではやばやとカシウスの正体はポールであることが分かってしまうところを見ると、本当のテーマは、カシウスについて研究論文を書くほど精通し、逮捕に情熱を燃やすと同時に、カシウスに尊敬の念を抱くベンが、どうやってカシウスの正体に気付くのか、またカシウスはなぜ復活したのかということにある。話は二転三転し、最後の最後に大どんでん返しが待っているという仕掛けだ。リチャード・ギアは悪役には迫力不足なのだが、今回はそれが枯れたイメージと重なり、ラストの言動に生きてくる。ただ、20年前のシーンも同じギアが演じるというのはあまりにも無理がある。また、時計に仕込んだワイヤーで相手を一瞬にして殺害する“必殺仕事人”チックな殺人が、いつも目撃者一人いないなど、脚本には甘さを感じる。もうひとつの“甘さ”は、ベンがカシウスの正体に気付き、カシウスもまたベンの本当の姿に気付くラストだ。だが、カシウスの言葉は、スパイの孤独と悲哀が漂うもので、カシウスを追いながらも強く魅了されているベンだからこその帰結なのかもしれない。アクションシーンでは、ロシアの軍隊格闘術である“システマ”が採用されているのが珍しく、1949年生まれのギアが身体をはってこの武術にチャレンジして役者魂を見せている。
【55点】
(原題「THE DOUBLE」)
(アメリカ/マイケル・ブラント監督/リチャード・ギア、トファー・グレイス、マーティン・シーン、他)
(どんでん返し度:★★★★☆)
チケットぴあ

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アメリア 永遠の翼

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実在した女性飛行家アメリア・イヤハートの半生を描く伝記映画だが、物語が表層的で魅力に欠ける。アメリア自身の人生には興味深い素材が多いのに、この映画ではそれに踏み込む勇気が見受けられない。1928年、空が大好きなアメリア・イヤハートは、大西洋を横断した初の女性となった。彼女は数々の飛行記録に挑戦し、新記録を打ち立て、不況にあえぐアメリカ国民、とりわけ女性にとっての希望の象徴となっていく。そんな彼女を支えたのはプロモーターの夫ジョージだ。1937年、アメリアは、世界一周飛行という難関にチャレンジすることになるのだが…。

20世紀初頭、飛行機は夢の乗り物だった。リンドバーグによる大西洋横断は成功していたが、女性として初の横断は、アメリアにとって単なる“乗客”でしかなく、彼女は自分の力で空を飛ぶことを切望した。そこにはまだまだ女性差別の空気もあったはずだし、その後、アメリアが女性パイロットの育成に尽力を尽くすなど、フェミニズムという観点から大きな足跡を残しているにも係わらず、映画はそれらを表面的にしか描かない。アメリア自身は女性運動より次回の飛行の資金稼ぎのため、講演や執筆、CMなどの慣れない仕事に割く時間が多かった。そのあたりのジレンマも深く掘り下げられてない。さらに彼女は、当時としては進歩的な女性で、ジョージとの結婚も条件付きのものだったし、結婚という制度に囚われまいとしていたのに、後の米国の航空産業を支える人物ジーン・ヴィダルとの恋愛でも、結局は彼女の恋愛観がよく分からない。つまりは、焦点がぼやけてしまった印象の作品なのだ。それならばせめて、未だに謎に包まれている、彼女が行方を絶った最後のフライトについて、もっと自由な描き方をしても良かったのではないだろうか。ラストにアメリア・イアハート本人の記録映像が登場し、それが映画の中で最も興味をそそる部分だったということを考えれば、優等生的なこの伝記映画に魅力が欠けていたと言わざるを得ない。ミーラー・ナーイルは好きな監督だが、素材が彼女に合わなかったのだろうか。この作品の平凡な出来には首をかしげる。ただひとつ、アメリアが飛行機の窓からスカーフを飛ばすシーンが美しく印象に残る。空を愛し、空と同化するほど自由でいたいと願ったヒロインを象徴する場面だった。
【50点】
(原題「AMELIA」)
(アメリカ/ミーラー・ナーイル監督/ヒラリー・スワンク、リチャード・ギア、ユアン・マクレガー、他)
(表層的度:★★★★☆)

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クロッシング

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行き場のない苦悩を抱える3人の警官のストーリーが交錯するクライム・サスペンスの佳作。それぞれの正義の有り方から暗く重い現代アメリカの姿が浮き彫りになっていく。NYの犯罪多発地区ブルックリンに3人の警察官がいた。退職目前のベテラン警官エディは何の功績もなく同僚や後輩からも軽蔑されている。家族思いの麻薬捜査官サルは、病気の妻と5人の子供をかかえ経済的に困窮している。潜入捜査官のタンゴは自分を偽る毎日に、心身ともに限界に達していた。ある強盗殺人事件をきっかけに、同じ警官ながら接点のない3人の人生が交錯することになるのだが…。

正義もしくは悪徳という両極端な側面を描くことが多いのがポリティカル・ドラマ。だがこの映画に出てくる警察官たちは、報われない仕事から生じる空虚な思いに心をむしばまれている男たちだ。彼らの中では、善悪の境界線は極めて曖昧になってしまっている。毎日危険と隣り合わせなのに信じられないほどの薄給で、やりがいも希望も持てない職務の前では、「自分は犠牲者」という思いが膨らむのも無理はない。そんな犯罪多発地域の警察官の現実が、リアルに描かれている。囮捜査のためギャング組織に潜入しているタンゴは、自分の命を救ってくれたギャングへの友情を感じ、麻薬捜査の現場に踏み込むたびに大量の札束を目にするサルは、自分とは無縁の大金に手が伸びそうになる。あまりに脆い正義を盾に、神経をすり減らすタンゴとサルの未来が、無気力で事なかれ主義のエディの姿に重なって見えてくる。だが、無難に過ごした末に退職しようとしていたエディに、思いがけない変化が現れたことから、3人の運命が転がり始める。とはいえ、エディ、サル、タンゴの3人は1つの事件とその場所を共有しながら、互いに認知することもなくすれ違うのみ。これが邦題「クロッシング」の由来なのだが、映画は、一人一人の正義を束ねることが出来なければ、どうなるのかを容赦のない筆致で描き切った。これが今のアメリカの閉塞感なのかと思うと陰鬱な気持ちになるが、徹底的に甘さを排除したアントワン・フークアの演出は、凄味がある。信仰心が厚いサルが言う「欲しいのは神の赦しじゃない。神の助けなんだ!」という言葉は、彼らの人生の中での神の不在の証。目の前の現実と、己が信じる正義の間で揺れる警察官の苦悩が胸を打つ。リチャード・ギア、イーサン・ホーク、ドン・チードル、いずれも渋い熱演で、素晴らしい。
【70点】
(原題「BROOKLYN'S FINEST」)
(アメリカ/アントワン・フークア監督/リチャード・ギア、イーサン・ホーク、ドン・チードル、他)
(閉塞感度:★★★★☆)

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HACHI 約束の犬

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日本人なら誰もが知っている忠犬ハチ公の物語を、米国郊外に舞台を移してリメイク。ベタな演出は極力控えながらもハートウォーミングな物語になった。駅で大学教授のパーカーに保護された迷い犬の子犬はハチと名付けられ元気に成長する。ハチは毎日5時になると駅にパーカーを迎えに行くのが日課になったが、ある日教授が急死してしまう。

教授との絆、死別してからも待ち続けるけなげな姿はオリジナルと共通するが、個性的なのは、人間に媚びない秋田犬の特質を盛り込んだこと。またハチが見る世界をモノクロにしたのが効果的だ。低い位置の犬目線のカメラワークで人の仕草や自然が描写されるのは、擬人化していないのにハチの気持ちが手に取るようにわかるクレバーな表現法で、上手さを感じさせる。ホラーやアニメばかりが注目される日本映画。派手なアクションや冒険がなくても心温まる愛と絆の物語は人の心を打つ。大の犬好きというギアのあたたかい演技も大きな魅力になっていて、そのせいか、教授とハチの幸福な姿がいつまでも記憶に残る。
【70点】
(原題「Hachiko: A Dog's Story」)
(アメリカ/ラッセ・ハルストレム監督/リチャード・ギア、ジョーン・アレン、サラ・ローマー、他)
(けなげ度:★★★★★)

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最後の初恋

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ギアとレインという安全パイ的な組み合わせの熟年ラブ・ストーリー。驚きはないが、過剰な演出がないのはありがたい。小さな宿を手伝うエイドリアンと、唯一の客のポールは共に家庭や仕事など、心に傷を抱えている。そんな二人がやがて惹かれあう物語だ。風情たっぷりの海辺のプチ・ホテルに二人きりならこんな恋も生まれるというもの。大人の恋は勢いだけでは成立しない。だが、情熱を持って慎重に受け入れた愛に後悔はないとの思いは一本スジが通っていて、それは、海岸を駆ける野生馬の美しい姿に象徴される。互いの子供が親を理解し成長する姿は好ましかった。
【55点】
(原題「Nights in Rodanthe」)
(アメリカ/ジョージ・C・ウルフ監督/リチャード・ギア、ダイアン・レイン、スコット・グレン、他)
(大人のロマンス度:★★★★☆)

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ハンティング・パーティ

ハンティング・パーティ -CIAの陰謀-
悲惨な実話を社会派エンタテインメントとして飽きさせずに見せた手腕を評価したい。物語は、紛争地帯のサラエボで重要戦争犯罪人を追うジャーナリストたちのスリリングな追跡劇だ。“スレブレニツァの虐殺”事件は未だに未解決。映画は、どこまでが真実かは想像するしかないが、欠点だらけの主人公のいいかげんさとガッツの割合が絶妙だ。報道がテーマのバディ・ムービーとして楽しんだ後、人権とは?とゆっくり考えるのもいい。
【65点】
(原題「THE HUNTING PARTY」)
(アメリカ/リチャード・シェパード監督/リチャード・ギア、テレンス・ハワード、ダイアン・クルーガー、他)
(堅苦しさ度:★☆☆☆☆)

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消えた天使

消えた天使 デラックス版
香港のアンドリュー・ラウの初英語作品にしてハリウッド進出作は、サイコ・サスペンス。「セブン」を思わせる展開だがギアとデインズの男女コンビが噛み合わず終止違和感がある。アブリル・ラヴィーン映画初出演もパンチ不足で効果なし。犯罪者を監視する監察官という職業を知る意味では新鮮か。
【50点】
(原題「THE FLOCK」)
(アメリカ/ アンドリュー・ラウ監督/リチャード・ギア、クレア・デインズ、アヴリル・ラヴィーン、他)
(相棒の組合せ度:★★☆☆☆)

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Shall we Dance? シャル・ウィ・ダンス?

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◆プチレビュー◆
ジェニファーの大きめのヒップにどうしても目がいってしまう。ほっそりした美女の草刈民代のフリをするのは所詮ムリなので、ラテン系の濃いダンスに徹したのは正解。

単調な毎日を送る弁護士ジョンは仕事にも家庭にも満足しているはずなのに、どこかで空しさを感じていた。ある日、ぼんやりと眺めていた車窓の風景に、悲しげな表情でたたずむ美しい女性の姿を見つける。思わず電車を降りた彼が向かったのは、社交ダンスの教室だった…。

最近の日本映画の主な輸出品は、アニメとホラー。だが、ごく普通のドラマでも十分に素晴らしいものは多い。くたびれたサラリーマンという日本独特のニュアンスがアメリカにどれだけ伝わったかどうかはとにかく、何か物足りない人生にときめく瞬間を取り戻したいという思いは洋の東西を問わないようだ。

「シカゴ」で“踊れるスター”を印象付けたR.ギアと、もともとは歌手でダンスも得意のジェニロペが、オリジナルにほぼ忠実な役柄をこなしている。若干異なるのは、アメリカ版では主人公の妻の役割が大きくなっていること。社交ダンスで得た人生の充実感は素晴らしい家庭があってこそ!という極めてアメリカ的な道徳感にのっとった夫婦愛の物語になった。

とはいっても、いかにも欧米らしい描写もちゃんとある。百貨店勤務のキャリアウーマンである妻の職場に、タキシードを着こんでバラを片手に現われるなど、日本だったらまず有り得ない状況。いや、アメリカでもそうはないだろう。映画といえど、説得力があるのは、それをやるのがR.ギアだからだろうか。

誰もが安心できるエンタテイメント映画は、一見無難な軽い作品に見られがち。しかし、実はしっかりした脚本に基づいて構築されていることと、上質な娯楽要素を持つことが条件だ。本作は非常に間口の広い、万人にお勧めできる作品なのである。オリジナルの日本映画ももちろん素晴らしいので、未見の方は是非。

□2004年 アメリカ映画  原題「Shall we Dance?」
□監督:ピーター・チェルソム
□出演:リチャード・ギア、ジェニファー・ロペス、スーザン・サランドン、他

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シカゴ

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◆プチレビュー◆
キャサゼタ姐御のド迫力には恐れ入った。さすがはM.ダグラスのヨメさんなだけある。このお話はなんと実話がベースで、過去に2度ほど映画化されている。チョイ役で特別出演するルーシー・リューが大暴れするのが楽しい。

1920年代のシカゴ。スキャンダル好きで飽きっぽいこの街で、またしても殺人が。舞台スターを夢見るロキシーが不倫相手を殺して逮捕されたのだ。獄中の先客で大スターのヴェルマも同じく殺人罪だが、敏腕かつ金権弁護士のビリーを雇って刑務所の中で脚光を浴びている。彼女を見て刺激されたロキシーは、同じくビリーと手を組んで一躍スターダムにのしあがろうとするが、世間の注目を奪われたヴェルマが黙っているはずはない…。

元は75年に故ボブ・フォッシーが手がけた大ヒット舞台劇。映画「キャバレー」でも有名なフォッシーの演出なだけあって、当然テイストはダークで退廃的だ。スキャンダルを利用してショウビジネス界でのしあがろうとする二人の歌姫と、名声を操るやり手の弁護士の思惑が交錯する物語は、家族愛や人間愛というモラルとはいっさい無縁の世界。しかし、この映画にはそんなものはなくとも圧倒的な魅力がある。

大きな目のアップの導入部から、階段を駆け上るスピーディなショット。名曲「オール・ザット・ジャズ」で始まるオープニングは、文句なくかっこいい。粋なステージを最初からたっぷり見せられたら、もう誰もがこの作品のとりこになってしまう。舞台でキャリアを積んだR.マーシャルは本作が初監督ながら、その手腕は非常に高い。エネルギッシュなパワーが大スクリーンに炸裂、ゴージャスなドラマの幕開けだ。

唐突に歌いだし、不自然に明るいミュージカルを苦手とする人は案外多い。しかし、本作の演出の特徴は、登場人物の空想部分をショウ形式で表現していること。本来、留置所という地味な場所ながら、心象風景を歌と踊りで華麗に演出、華やかなステージとサスペンスフルな裁判を同時進行させる。不自然さは皆無で、その切り替えが実に巧みなのだ。更にこの映画の最大の魅力はブラックさ。なにしろ素材は“美人妻の不倫殺人”。獄中にいる人物が茶番劇の裁判で時代の寵児になり代わるというから、相当にクレージーではないか。さぁ、最後に笑うのはいったい誰か。

出演俳優の達者なパフォーマンスも見逃せない。聞けばキャサリンとギアは経験者。初挑戦のレニーは、二人に比べてやはりちょっと拙い。舌たらずな歌い方はハラハラさせられるが、それが、少し頭は弱いがしたたかでコずるいロキシーというキャラにピッタリ合っていて、結果的に成功しているからたいしたものだ。ギアはタップがもっぱら話題だが、腹話術で人形を操るシーンがアイロニカルで出色の出来。グラミー賞歌手Q.ラティファの上手さは言うまでもないが、気弱で哀れな、ロキシーの夫役のジョン.C.ライリーの歌の意外な味わい深さも捨て難い。

ミュージカル映画のオスカー受賞は60年代の「オリバー!」以来の快挙だ。全員が悪いヤツ。したたかに生き抜く彼らの姿は、なんと痛快なことか。悪の魅力に満ちた男女の原動力は、名声への欲望だ。きらびやかで猥雑、甘美な陶酔感がたまらない。久しぶりに“極上”という言葉が思い浮ぶ、大人のためのエンターテイメント映画の誕生だ。

□2002年 アメリカ映画  原題「CHICAGO」
□監督:ロブ・マーシャル
□出演:レニー・ゼルウィガー、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、リチャード・ギア、他

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◆ペンネーム:渡まち子
◆映画ライター、映画評論家
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新聞、雑誌、インターネットで、映画評、映画コラム、DVD紹介などを執筆。他にも、映画コメンテーターとしてラジオ出演、大学での公開講座や企業主催の映画セミナーなど、映画に関する幅広い仕事をこなしながら活動中です。
◆青山学院文学部史学科卒業。西洋史が専攻で、卒業論文はベネチア史。学んだことを生きている間に有効に活かせるのだろうか…と、かなり心配。
◆エトセトラ:
古今東西の映画をこよなく愛す、自他ともに認めるシネフィル(映画狂)です。時に苦言を呈すこともあるその映画批評の基本は、映画へのあふれる愛情と自負しています。どんなダメ映画でも必ずひとつはあるイイところを発見するのが得意技。大のサッカー好きで、欧州リーグからJリーグまでTPOに合わせて楽しんでます。
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