映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評


【本音で語る新作映画レビュー】
シネマッシモでは、映画レビューはネタバレなしのヒントあり。映画を見る前と見た後と、2度読んで楽しめます。
映画評サイトもこのブログで4代目になりました。すべての映画好きを歓迎します!
(点数は100点が、★は5つが満点)
シネマッシモとは、シネマ(映画)とマッシモ(イタリア語でmax,最大)とを組み合わせた造語。
どうぞゆっくり楽しんでください \(^▽^)/

◎ 今週の気になる映画 ◎
「ドリーム」「亜人」「僕のワンダフルライフ」etc.

ロシュディ・ゼム

ショコラ 君がいて、僕がいる



19世紀末のフランス。田舎のサーカス団にいたカナンガ、後のショコラを、落ち目の道化師だったフティットがスカウトし、コンビを組む。白人と黒人という前代未聞の組み合わせの芸人コンビは人気を博し、やがてパリの名門ヌーヴォー・シルクの専属となって脚光を浴びる。大金を手にし、派手な生活や賭け事にのめり込むショコラだったが、不法滞在の罪で逮捕され拷問を受けることに。釈放後も、コンビの人気は続くが、根深い人種差別に苦悩するショコラは、ますます酒やアヘン、ギャンブルに溺れ、フティットとの溝が深まっていく…。

19世紀末から20世紀初頭に実在した芸人コンビで、フランス初の黒人芸人ショコラと、相方の白人芸人フティットの軌跡を描く「ショコラ 君がいて、僕がいる」。サーカスの道化師として人気を博したこのコンビだが、もともとすでに実績があったフティットについては多くの資料が残っているのに、ショコラは歴史から忘れ去られていた。本作は、すべてが正反対の二人の芸人の友情の物語であり、芸人コンビの栄光と転落の物語でもある。と同時に、ショコラという黒人が、人種差別や偏見に苦しみ続けた、苦悩を描くものだ。奴隷の子どもとしてハバナで生まれ、スペイン、フランスへとたどり着き、芸人として大成功するショコラは常に向上心を持って生きる強さがある。一方で、酒やアヘン、ギャンブルに溺れる脆さも併せ持つ多面的な人間だ。そんなショコラが人々に愛されながらも、不当な差別を受け、忘れ去られる運命は、サーカスがやがて映画の誕生によって衰退していく運命とも、どこか重なって見える。ショコラは芸名で、本名はラファエル・パディーヤ。陽気で刹那的なショコラ役のオマール・シーと、舞台を降りたら笑顔が消える内向的で孤独なフティットを演じるジェームズ・ティエレ(チャップリンの実孫)のコンビの相性が良く、道化師の哀愁をよく表していた。二人の当たり芸とショコラの存在は、映画の父リュミエール兄弟が撮ったフィルムに刻まれていて、本物の彼らの姿が映画のラストで登場し、感動の余韻を残してくれる。
【65点】
(原題「CHOCOLAT」)
(フランス/ロシュディ・ゼム監督/オマール・シー、ジェームズ・ティエレ、クロティルド・エスム、他)
(コンビ愛度:★★★★☆)
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ショコラ 〜君がいて、僕がいる〜|映画情報のぴあ映画生活

チャップリンからの贈りもの

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1978年、スイスのレマン湖畔。妻が入院し幼い娘を抱えたオスマンは、貧しい生活を送り、妻の入院費も払えない。刑務所から出所したばかりの親友エディは、喜劇王チャップリンの遺体を盗み出し、家族から大金を取ろうというトンデモナイ計画を持ちかける。最初は反対したオスマンだったが、いつしか犯行に巻き込まれるが、素人2人の計画は穴だらけで次々にボロが出てしまう…。

喜劇王チャップリンの遺体誘拐事件を描く「チャップリンからの贈りもの」は、なんと実話がベースだそう。無論、誇張もあるだろうが、深夜の墓地でせっせと棺を掘り起し、よっこらしょと車に積んで、別の場所に埋め直すとは、いくらのんびりした70年代とはいえ、セキュリティはどうなっているんだ?!と思わず心の中でツッコミを入れてしまった。犯人は必死だがマヌケすぎて、チャップリン家からもほとんど相手にされない始末。犯罪映画というよりも人情話のこの作品、映画全体にチャップリンへのオマージュがあふれているのがいい。そもそも有名スターの遺体を棺ごと誘拐するなんて、チャップリン本人が聞いたら、迷わずコメディ映画にしてしまいそうだ。何だかウソのようなホントのクライム・コメディだが、これを作ったのが「神々と男たち」のグザヴィエ・ボーヴォワ監督というのが、ちょっと意外。チャップリンの息子ユージーンと孫娘ドロレスの出演や、チャップリン映画で使われた名曲の数々、そして映画音楽の巨匠ミシェル・ルグランの音楽と、実は贅沢な映画だ。チャップリンの秘書役のピーター・コヨーテが、とぼけた迫力を醸し出していて、なかなか良い。
【60点】
(原題「LA RANCON DE LA GLOIRE」)
(フランス/グザヴィエ・ボーヴォワ監督/ブノワ・ポールヴールド、ロシュディ・ゼム、セリ・グマッシュ、他)
(人情度:★★★★☆)
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チャップリンからの贈りもの@ぴあ映画生活

この愛のために撃て

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小品だが非常にキレがあるサスペンス・アクション。愛のために命をかける主人公から目が離せない。

パリの病院に勤務する看護師助手のサミュエルは、ある日、出産間近の妻を何者かに誘拐された上、病院に入院している、重要事件の容疑者サルテを3時間以内に連れてくるように脅される。ワケが分からないままに要求に従うが、やがて警察からも追われる身に。孤立無援の中、妻を助けようと奔走するサミュエルだったが…。

フレッド・カヴァイエ監督は長編デビュー作「すべて彼女のために」が世界で高い評価を受けた監督だ。のっぴきならない状態に追い込まれた普通の男が、ただ愛するものを助けたい一心で事態を打開していくスリリングな展開は、前作と同じ。本作では警察権力の闇というより高いハードルを得て、ますますキレがある。特別な知識や武器もない主人公は、選ばれたヒーローでも何でもない平凡な男だが、愛する妻を守りたいという思いは誰よりも強い。彼が巻き込まれた犯罪にはとんでもない裏があり、やがて警察内部の奥深くへとサミュエルを導いていく。彼を助けるのは意外にも犯罪者であるサルテ。やがて二人は共通の敵に立ち向かう“相棒”になっていく。この男同士の関係を、あくまでもドライなタッチで描くところがいい。サルテを演じるのは、個性派俳優のロシュディ・ゼム。彼の不敵な面構えが映画全体をキリリと引き締めている。パリの中心街や地下鉄構内でロケされた追跡シーンはすさまじい迫力で圧巻。クールなのに熱いフレンチ・ノワールの系譜を引き継ぐ佳作だ。
【70点】
(原題「A BOUT PORTANT/POINT BLANK」)
(フランス/フレッド・カヴァイエ監督/ジル・ルルーシュ、エレナ・アナヤ、ロシュディ・ゼム、他)
(スピード感度:★★★★☆)



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ゴー・ファースト 潜入捜査官

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車好きの仏人リュック・ベッソン率いるヨーロッパ・コープの作品には、荒唐無稽なカー・アクションが多いが、本作は麻薬犯罪ルートを描くリアリズムが新鮮だ。題名のゴー・ファーストとは、最速で麻薬を運ぶ運び屋のこと。パリ警視庁のマレクは麻薬密売組織に同僚を殺される。猛訓練を経て潜入捜査官になった彼は、ゴー・ファーストとして組織に潜入、モロッコからスペイン、さらにフランスへと高速スポーツカーに大量の麻薬を積み込み、危険な任務に出発する。

高級車によるカーチェイスは、米国のそれとは違い派手なCGはなく、あくまでリアル嗜好。麻薬がヨーロッパに持ち込まれるプロセスも、非常に綿密だ。ただ、組織にもう一人いるという潜入捜査官は容易に予想がついてしまうし、主人公マレクの猛特訓も何だか安易。警官になる前に泳ぎくらい習得しとけとツッコミを入れたくなる。それでも、野獣のようなカーアクションと、主役のロシュディ・ゼムの不敵な面構えがいい。実録ものの迫力に加え、潜入捜査という静と、運び屋という動の対比が面白さを生んでいる。
【65点】
(原題「GO FAST」)
(フランス/オリヴィエ・ヴァン・ホーフスタッド監督/ロシュディ・ゼム、オリヴィエ・グルメ、ジャン=ミシェル・フェット、他)
(スピード感度:★★★★☆)

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◆ペンネーム:渡まち子
◆映画ライター、映画評論家
◆こんなお仕事やってます:
新聞、雑誌、インターネットで、映画評、映画コラム、DVD紹介などを執筆。他にも、映画コメンテーターとしてラジオ出演、大学での公開講座や企業主催の映画セミナーなど、映画に関する幅広い仕事をこなしながら活動中です。
◆青山学院文学部史学科卒業。西洋史が専攻で、卒業論文はベネチア史。学んだことを生きている間に有効に活かせるのだろうか…と、かなり心配。
◆エトセトラ:
古今東西の映画をこよなく愛す、自他ともに認めるシネフィル(映画狂)です。時に苦言を呈すこともあるその映画批評の基本は、映画へのあふれる愛情と自負しています。どんなダメ映画でも必ずひとつはあるイイところを発見するのが得意技。大のサッカー好きで、欧州リーグからJリーグまでTPOに合わせて楽しんでます。
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