園子温という生きもの [DVD]
園子温(そのしおん)は、50歳近くまで食うや食わずの映画監督だったが、「冷たい熱帯魚」から「新宿スワン」までの5年の間に激変した。国際映画祭の常連監督となり、女優の神楽坂恵と結婚し、バンドや作家活動でも才能を発揮する。そんな彼の多彩な活動を、ゆかりの人物へのインタビューを交えて検証し、生きもの・園子温の姿に迫る。

音楽、絵画、路上パフォーマンスなど、さまざまな分野で精力的に活動し、才能を発揮している園子温監督の日常を追った長編ドキュメンタリー「園子温という生きもの」。2014年にテレビ番組「情熱大陸/映画監督・園子温」を演出した大島新監督が、テレビでは収まらない規格外の園の魅力を描きたいという思いで完成させたのが本作だ。今、日本で最も多作な監督である園監督の日常は、とにかく目まぐるしいほど忙しい。新作映画の企画会議、マスコミへの露出、アトリエでの自由奔放な絵画制作、ミュージシャンとしてライブを行うかと思えば、路上パフォーマンスで警察に事情徴収されたりもする。なんだか「生き急ぐ」という言葉を思い浮かべてしまうが、それほどまでに精力的に動くのは、やはり東日本大震災を経験したこの日本で生きる以上、やれることはすべてやる!という彼なりの決意表明に思えてならない。新作「ひそひそ星」の撮影で、福島の被災地をロケ地に選んだのも、「ヒミズ」「希望の国」でいち早く福島の現状を描いたものも、そのためだろう。インタビューで登場するのは、園作品に出演した染谷将太、二階堂ふみ、妻であり園映画のミューズである神楽坂恵、映画プロデューサーや雑誌編集長など、彼を知る多彩な人々だ。また、家族(妹で、この方がまたユニーク!)が登場するなど、まさにプライベートをさらけ出している。園監督自身が、まったく芽が出ず売れなかった時代を、悲壮感よりも面白がって話す姿が興味深い。この監督、自分をむきだしにして、まだまだ面白いことをやってくれそうだ。
【50点】
(原題「園子温という生きもの」)
(日本/大島新監督/園子温、染谷将太、二階堂ふみ、他)
(むきだし度:★★★★☆)
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