映画通信シネマッシモ


映画通信シネマッシモは、2018年4月をもって、終了しました。

ブログ終了にあたり、たくさんのあたたかいコメントをお寄せいただき、本当にありがとうございました。
皆さまの映画ライフに少しでもお役に立てたならこれほど嬉しいことはありません。
長い間のご愛顧に心より感謝いたします。

坂口健太郎

今夜、ロマンス劇場で

今夜、ロマンス劇場で(オリジナル・サウンドトラック)
1960年代。映画監督を夢見る青年・健司は、1本の映画を見るために、映画館のロマンス劇場に通いつめていた。彼は古いモノクロ映画「お転婆姫と三獣士」に登場するお姫様・美雪に思いを寄せていたのだ。ある時、激しい落雷と共に、目の前に現れたのは、スクリーンの中の美雪その人。ただし彼女は白黒のまま。驚く健司は高飛車な彼女に振り回されながらも、次第にカラフルに変わる美雪への恋心を募らせていく。だが彼女にはある秘密があった…。

映画監督志望の青年とスクリーンの中から飛び出したお姫様とのファンタジックなラブストーリー「今夜、ロマンス劇場で」。出会うはずのなかった男女が出会い、奇跡の恋に落ちる。そんな物語を否定する気はないし、それこそが映画のロマンチシズムだとも思う。だが本作はあまりにも“どこかで見たことある”感が満載すぎて、どうにもノレない。スクリーンからキャラクターが飛び出すのは「カイロの紫のバラ」、白黒の世界からカラーの世界の変化は「カラー・オブ・ハート」。お姫様が身分を隠して過ごすのは「ローマの休日」だし、白地に刺繍のドレス姿は「麗しのサブリナ」と、オードリー・ヘプバーンのイメージをそのまま拝借。人のぬくもりに触れると消えてしまうという美雪の秘密と恋の顛末はあえて明かさないが、それも思い当たる作品があったりする。過去作へのオマージュと言われても、これではあまりに数が多すぎて、どうにもオリジナリティーが感じられず、困ってしまった。

とはいえ、見所がないわけではない。何しろ綾瀬はるかが魅力的だ。高飛車でお転婆なプリンセスは、50年代風のカラフルでクラシカルな衣装を次々に披露。その数、なんと25着である。美雪の心情に寄り添うように変わるファッションの25変化は本当に楽しい。古き良きノスタルジー、映画スターがスターらしかった時代(北村一輝が好演)、映画を愛するものだけに訪れる奇跡。そんな不思議ときらめきを素直に楽しむべき作品なのだろう。
【45点】
(原題「今夜、ロマンス劇場で」)
(日本/武内英樹監督/坂口健太郎、綾瀬はるか、本田翼、他)
(既視感度:★★★★★)


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ナラタージュ

ナラタージュ (角川文庫)
映画の配給会社に勤める泉は、雨を見ながら過去を思い出していた。大学2年生になった泉は、高校時代の恩師・葉山から、電話で、演劇部の卒業公演に参加しないかと誘われる。葉山は、学校になじめず孤独だった泉を演劇部に入るように勧め、救ってくれた人物だった。葉山に好意を持っていた泉は、卒業式の日の葉山とのある思い出を封印してきたが、再会を機に抑えていた気持ちが募っていく…。

高校教師と生徒として出会った男女の、一生に一度の愛を描くラブストーリー「ナラタージュ」。原作は、2006年版“この恋愛小説がすごい”で1位に輝いた島本理生の小説である。タイトルのナラタージュとは、ナレーションとモンタージュを掛け合わせた言葉で、映画などで、ある人物の語りや回想によって過去を再現する手法だ。この映画では、社会人になった主人公・泉が、大学時代を回想し、さらに高校時代をも思い出すという二重の回想スタイルになっている。教師の葉山を慕う泉、精神状態が不安定な妻を捨てられない葉山、泉が葉山を想っていることを承知で付き合う小野の3人の、それぞれの心情を描いている。

泉は映画好きという設定で、劇中にいくつかの名作が登場するが、回想形式で物語を語るのは、スペイン映画「エル・スール」へのオマージュだろう。だが、本作が、成瀬巳喜男監督の名作「浮雲」をより強く意識しているのは明らかだ。どうしようもなく惹かれあう男女の腐れ縁を描いた傑作だが、「浮雲」には戦争という人の運命を狂わせる激動があった。では、本作は? 無論、戦争はなく、大震災のような天災もなく、ストーリーは、全体的にフラットで抑揚がない。これで2時間20分はあまりに長すぎる。相手を愛する気持ちも、自分勝手さも、中途半場では、登場人物に共感することも難しいだろう。ただ、優柔不断なダメ男を演じて脱アイドルを印象付けた松本潤、清純派からの脱皮を図って静かに熱演する有村架純は、共に新鮮だ。くすんだ色合いが独特の北陸ロケと印象的に使われる雨など、しっとりと美しい映像だけが心に残った。
【45点】
(原題「ナラタージュ」)
(日本/行定勲監督/松本潤、有村架純、坂口健太郎、他)
(共感度:★☆☆☆☆)
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君と100回目の恋

映画「君と100回目の恋」(初回生産限定盤) [Blu-ray]
大学生の葵海は、誕生日の7月27日に、ライブの帰りに事故に遭ってしまう。だが、目覚めるとそこは大学の教室で、日付は事故に遭う1週間前だった。混乱する葵海の前に、幼なじみの陸が現れ、自分は時間を遡ることができ、何度もタイムリープして葵海を救っていたと告げる。お互いに胸に抱いていた恋心を伝えられなかった二人は、この出来事を機に1年前に戻る。周囲がうらやむほどの理想的なカップルとして幸せな日々を過ごすが、再び7月27日が近づいてくる…。

悲しい運命を変えようと何度も時間も遡る青年の一途な愛の行方を描く純愛ラブ・ストーリー「君と100回目の恋」。陸は、不思議なレコードを使って、何度も何度もタイムリープを繰り返し事故に遭う葵海を救おうとする。陸が、何でもお見通しという態度で、いつも落ち着いて周囲にアドバイスするのは、次に起こる出来事を知っているからなのだ。その力を使って愛する人を救おうと懸命な陸の一途さには確かに打たれる。愛する葵海のいない未来なんて、自分にとっては意味がないと思いつめる陸には、実はある秘密が。全身全霊で自分を守ってくれる、そんな恋人を待ち望む人にはグッとくるストーリーに違いない。本作のW主演はmiwaと坂口健太郎。10代を中心に圧倒的に支持されるシンガーソングライターのmiwaの音楽が最大の見所(聴所)となっている。当然、タイムリープやタイムスリップものにつきものの矛盾はあるが、それはこの際、目をつぶろう。それにしても、純愛映画とは、もはやSFレベルでしか成立しなくなったのだろうか?? いささか心配になった。
【50点】
(原題「君と100回目の恋」)
(日本/月川翔監督/miwa、坂口健太郎、竜星涼、他)
(一途度:★★★★☆)
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俺物語!!

俺物語!!(通常版) [Blu-ray]
高校生らしからぬ顔面といかつい体ながら、心優しい剛田猛男は、街でしつこいナンパで困っていた女子高生の大和凛子を助ける。彼女に一目惚れしてしまった猛男だが、大和は、猛男の親友でイケメンの砂川のことが好きなのだと思い込んでしまう。落胆しながらも2人の仲を取り持とうとする猛男だったが…。

異色少女漫画を実写映画化した「俺物語!!」は、イマドキのラブストーリーにしては珍しいくらい“イイ人だらけ”の物語だ。主人公の猛男は情に厚い硬派な日本男児。大和は性格も良くルックスも可愛いい。猛男の親友で超絶モテ男の砂川が、これまた親友思いのいいヤツだ。物語は、この3人の善人キャラがそれぞれを思いやり、時に自分を犠牲にしてまで相手の恋を応援するという、もどかしくも切ないラブ・ストーリーである。奥手でまっすぐな性格の猛男は、ほとんど80年代の青春映画の登場人物のようだが、猛男の親友の砂川がクールで淡々としていてイマドキのキャラなのがいい対比になっている。原作漫画はざっと目を通しただけだが、鈴木亮平演じる猛男はかなりリアル。30kg増量して挑んだという役者魂にも脱帽だ。さすがは「変態仮面」からさわやか朝ドラまでこなすだけある。演出はギャグも含めてかなりデフォルメされているが、それは原作を意識してのことだろう。何でもこの後、猛男にモテ期がやってくるらしいので続編を期待したいところだ。
【65点】
(原題「俺物語!!」)
(日本/河合勇人監督/鈴木亮平、永野芽郁、坂口健太郎、他)
(もどかしさ度:★★★★☆)
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