映画通信シネマッシモ


映画通信シネマッシモは、2018年4月をもって、終了しました。

ブログ終了にあたり、たくさんのあたたかいコメントをお寄せいただき、本当にありがとうございました。
皆さまの映画ライフに少しでもお役に立てたならこれほど嬉しいことはありません。
長い間のご愛顧に心より感謝いたします。

大泉洋

探偵はBARにいる3

探偵はBARにいる3 (ハヤカワ文庫JA)
アジア最北の歓楽街・北海道・札幌、ススキノ。この街を知り尽くす探偵は、相棒の高田の後輩から行方不明になった女子大生・麗子を探してほしいとの依頼を受ける。軽い気持ちで引き受け、調査を進めていくと、彼らは怪しげなモデル事務所の美人オーナー・マリにたどり着く。マリの後ろには、札幌経済界で頭角を現している北城グループの社長であり、裏社会で暗躍する冷酷非道な北城という黒幕がいた。謎に包まれたマリに翻弄されるうちに、探偵たちはマリの巧妙な罠に落ち、さらに大きな事件に巻き込まれていく…。

大泉洋と松田龍平が凸凹コンビに扮する人気シリーズの劇場版第3弾「探偵はBARにいる3」。行きつけのバーを根城にする軽妙な探偵と、武闘派でぶっきらぼうな相棒・高田の名コンビぶりは、このシリーズの最大の魅力だ。さらに札幌・ススキノを舞台とした、ちょっと大人の“ご当地映画”としても魅力がある。今回も、旧知のヤクザや新聞記者ら、おなじみのメンバーが登場。加えて本作のキーパーソン、北川景子扮するマリはお約束の訳ありの美女だ。しかもマリには、命懸けの思いがある。悲しい過去を背負う謎めいた美女マリからの、ある依頼が、どんなにヤバいものであっても、人情派の探偵がこれを断るわけはない。かくして探偵と高田は、覚醒剤がからむ危険な事件に巻き込まれていく。

アクションや暴力シーンはあっても、全体のトーンはハードボイルド風味のコメディーというのが、このシリーズの持ち味だ。監督は橋本一からNHK出身の吉田照幸に交代したが、いい意味でのユルさが引き継がれているので、安心感がある。同じコンビ、同じ街。でも今回は、探偵と高田の“別れ”という切ない要素も。噛み合わないようでいて、信頼関係で結ばれている探偵と高田の男同士の友情に憧れる人も多いのではないか。冬の北海道、猥雑なススキノにこだわり、日ハムの栗山監督まで登場するこの第3弾、4年ぶりだが、安定の娯楽作だった。探偵の少し寂しげな背中が、いつもながら愛おしい。
【65点】
(原題「探偵はBARにいる3」)
(日本/吉田照幸監督/大泉洋、松田龍平、北川景子、他)
(最後の事件度:★★★☆☆)
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アイアムアヒーロー

【Amazon.co.jp限定】アイアムアヒーロー 豪華版(メーカー特典:劇場公開版B2ポスター)(2Lブロマイド) [Blu-ray]
漫画家アシスタントの鈴木英雄・35歳は、平凡で冴えない毎日を送っている。そんなある日、破局寸前の英雄の彼女が、人間を凶暴に変貌させる謎のウイルスに感染し、襲い掛かってくる。その感染は日本中に広がり、街は、人々が変貌を遂げた生命体ZQN(ゾキュン)であふれかえっていた。パニックに陥りながらも、英雄は趣味の射撃で所持する散弾銃を手に、標高が高いところでは感染しないという情報を頼りに、富士山に向かう。なりゆきでタクシーに乗り合わせた女子高生・比呂美、逃げ込んだショッピングモールで出会った勝気な元・看護師の藪と共に、決死のサバイバルを繰り広げるが…。

花沢健吾の人気コミックを実写化したパニックホラー「アイアムアヒーロー」。いわゆるゾンビ映画だが、ここまで本気のゾンビものは、邦画初ではなかろうか。堂々のR15指定の本作は、相手がゾンビとはいえ、銃撃戦や大虐殺など、血肉が飛び散る容赦ないグロ演出であふれていて、しばしば絶句する。さらに、韓国の閉鎖されたアウトレットモールで行った大規模ロケも気合十分。なんと世界3大ファンタスティック映画祭を制するという快挙を成し遂げてしまった。物語の主人公・英雄は、射撃が趣味で銃を所持しているが、ゾンビや卑怯な人間相手に引き金を引くことさえためらうヘタレ男。変わりたいという気持ちはあるのに、世界がこれほど激変しても、自分は変わることができないと嘆く英雄は、ヒーローからは最も遠いところにいる存在だ。だがそんなダメ男にも転機は必ずやってくる。そこまでの情けなさがハンパないだけに、ついに覚醒するその時のカタルシスもまたハンパないのだ。人間は噛まれるとゾキュン化するが、英雄とともにサバイバルする女子高生の比呂美は、歯のない赤ん坊に噛まれたことで半分人間、半分ゾキュンのハーフ・ゾキュンになる。異形でありながら人間性も残す彼女をとことん守る行為は、英雄にしかできない崇高なヒロイズムなのだ。
【65点】
(原題「アイアムアヒーロー」)
(日本/佐藤信介監督/大泉洋、 有村架純、吉沢悠、他)
(グロテスク度:★★★★☆)
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アイアムアヒーロー@ぴあ映画生活

駆込み女と駆出し男

駆込み女と駆出し男 (特装限定版) [Blu-ray]
駆込み寺に集うワケ有の女たちと離婚調停人の男のユニークなやりとりを描く時代劇「駆込み女と駆出し男」。粋な美女・お吟の秘めた真意にグッとくる。

幕府公認の駆込み寺・東慶寺。医者見習いで戯作者志望の信次郎は、御用宿で女たちから聞き取り調査を行う離婚調停人を始めたばかり。夫の暴力から逃げてきた鉄練り女・じょごや、豪商の妾のお吟ら、ワケ有りの女たちの複雑な事情を調査し、様々なトラブルに巻き込まれながらも、彼女たちの新たな出発の手助けをしていく…。

原作は劇作家・井上ひさしが11年をかけて執筆し晩年に発表した時代小説「東慶寺花だより」。江戸時代の離婚事情を詳細に描く物語は、思わず「へぇ〜」を連発するほど面白い事実ばかり。幕府公認の駆込み寺・縁切り寺の存在は知っていたが、御用宿での聞き取り調査、夫との示談、その後の2年間の尼寺生活の後、晴れて離婚成立というシステムだったとは初めて知った。主人公の信次郎は、医者も見習い、戯作者には「なりたい」と望んでいるだけ、離縁調停人も始めたばかり。まさしく“駆出し男”の彼は頼りないように見えるが、根っからの正義感で人情に厚い。初心者ならではの感性と口八丁でトラブルを解決し、女たちの人生をリセットしていく様は、痛快だ。離婚というと、今も昔もネガティブなイメージだが、本作では男尊女卑の時代に生きる、意外なほどタフな女性たちの再出発の後押しをするというスタンスが、清々しい。冒頭から長いセリフの応酬で、いかにも演劇風なのが最初は鼻についたが、大泉洋をはじめ、ワケ有り女を演じる戸田恵梨香、満島ひかりらの熱演にいつしか魅了され、143分はあっという間にすぎていった。
【65点】
(原題「駆込み女と駆出し男」)
(日本/原田眞人監督/大泉洋、戸田恵梨香、満島ひかり、他)
(ポジティブ度:★★★★☆)
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駆込み女と駆出し男@ぴあ映画生活

トワイライト ささらさや

トワイライト ささらさや 2枚組(本編+特典ディスクDVD) [Blu-ray]
妻を見守る亡き夫の幽霊と母として成長していく妻の姿をコミカルに描くファンタジー・ドラマ「トワイライト ささらさや」。乗り移られた役の俳優の演技がコミカルで味わい深い。

売れない落語家ユウタロウは、妻のサヤと生まれたばかりの息子ユウスケを残して突然の事故で死んでしまう。人を疑うこともできない頼りないサヤが心配で、ユウタロウは成仏できず、いろいろな人の体に乗り移りながらサヤを手助けすることに。ユウスケを連れて、不思議な雰囲気が漂う町・ささらで暮らすことになったサヤは、町の人々に助けられながら、母親として成長していく。だがそこに、ユウスケを跡継ぎとして強引に引き取ろうとするユウタロウの父親が現われる…。

原作は加納朋子のベストセラー小説「ささら さや」。幽霊になって愛する人を守るというストーリーは、映画好きならばすぐにパトリック・スウェイジとデミ・ムーアの映画「ゴースト」が思い浮かぶはずだ。本作では、亡きユウタロウの姿がなぜか見えてしまう人々がいて、ユウタロウはそんな彼らに乗り移りながらサヤを助けるという設定が新鮮だ。何しろ、乗り移られた俳優たちの演技がコミカルで笑わせる。落語の老師匠だったり、小さな子供だったり、旅館の女将さんや、駅員まで。特に、日頃はボケたふりをしている老女役の富司純子の乗り移りっぷりは最高だ。「バカだね〜」の口調や、寝転がって足をパタパタ合わせる行儀の悪い姿など、大泉洋そのものの芝居は、さすが演技派女優である。一方、母親役初挑戦の新垣結衣もなかなか良い。最初は子育ても人間関係もすべてが頼りないが、ユウタロウ(の幽霊)や町の人々に助けられ、母親らしく強く成長していく姿に共感できる。ユウタロウの父が子供を引き取るといったり、強引に奪ったりと、少々無理な設定もあるのだが、最後にはめでたしで終わる物語は、いつしか心がほっこり。不思議な町・ささらの風景描写で、カメラにシフトレンズを付けて実景を撮影してミニチュアのような効果を出しているのが面白い。ファンタジックな物語にフィットする印象的な演出だった。
【65点】
(原題「トワイライト ささらさや」)
(日本/ 深川栄洋監督/新垣結衣、大泉洋、中村蒼、他)
(夫婦愛度:★★★★☆)
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トワイライト ささらさや@ぴあ映画生活

ぶどうのなみだ

ぶどうのなみだ【初回限定仕様】 [Blu-ray]
北海道を舞台にワインと小麦を作る兄弟と自由奔放な女性との触れ合いを描く「ぶどうのなみだ」。表層的な心地よさだが、空知の風景はとても魅力的。

北海道・空知。かつて家族の反対を押し切って家を出た兄アオは故郷に戻って父が残した葡萄畑でワインを作っているが、中々思うようなワインが作れず悩んでいる。一回り歳が離れた弟のロクはそんな兄を黙って受け入れながら、父から受け継いだ畑で小麦を作っている。ある日、エリカと名乗る女性がキャンピングカーで現れ、いつしか小さな町の人々に溶け込み、兄弟二人きりの静かな生活にも新風を吹き込んでいく…。

三島有紀子監督は北海道にこだわりを持っているのだろうか。前作「しあわせのパン」同様、北海道を舞台に、北海道出身の大泉洋を再び主演として、少しファンタジックなヒューマンドラマを作り上げた。兄のアオは元世界的指揮者だったが、病にかかり挫折してワイン醸造家へ。この安直な転職にそもそも疑問が沸くが、黒いダイヤと呼ばれる葡萄“ピノ・ノワール”の醸造で失敗を繰り返す設定は、ワイン作りはそう簡単ではないという真実の表れだろう。だが物語はワイン作りに特化したものではなく、どこかおとぎの国のような風景の中で、傷ついたり疲れたりした人々が、互いに関係性の中でいつのまにか癒されるという再生のドラマだ。美味しそうな食事とワイン、ゆったりとしたスローライフ、エミール・クストリッツァを思わせるようなジプシー風の楽団の演奏と、女性好みの要素がたっぷりだが、ストーリーに説得力が少ないのが残念。対照的な兄弟のわだかまりも、不思議な魅力をたたえた女性との恋も、ラストにあれよあれよとハッピーエンドへ。タイトルの“ぶどうのなみだ”とは。厳しい冬を乗り越え春を迎えた葡萄の木が雪解け水をいっぱい吸い上げて、小さな枝から落とすひとしずくのことだそう。物語は、良く言えば寓話、悪く言えばイメージ先行のファンタジーである。それでも、ロケ地の空知の四季をとらえた美しく澄んだ映像と、隅々までこだわった丁寧な小道具に好感を持った。
【55点】
(原題「ぶどうのなみだ」)
(日本/三島有紀子監督/大泉洋、染谷将太、安藤裕子、他)
(北海道の魅力度:★★★★☆)
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ぶどうのなみだ@ぴあ映画生活

青天の霹靂

青天の霹靂 豪華版(Blu-ray2枚組)
売れないマジシャンがタイムスリップし両親に出会うファンタジー「青天の霹靂」。劇団ひとり、監督の才能あるかも!

場末のマジックバーで働く、39歳の売れないマジシャンの轟晴夫は、ある日、10年以上絶縁状態の父・正太郎がホームレスの果てに亡くなったとの知らせを受け取る。父が暮らしたという川辺の段ボールハウスの前で、父の人生と自分の人生に共通するみじめさに涙していた晴夫は、突如、雷に打たれて気を失ってしまう。気が付くとそこは、40年前の浅草。ひょんなことから若き日の父と母に出会った晴夫は、父とコンビを組んでマジックショーに出演するうちに、両親と自らの出生の秘密を知ることになるが…。

作家や俳優などマルチに活躍する劇団ひとりが、自作の小説をもとに初監督を務めた本作は、主人公が浅草で若き日の両親に出会うというファンタジーだ。この設定、「異人たちとの夏」にそっくりで、ご丁寧に風間杜夫まで出ているではないか。ところが物語は幽霊話ではなく、むしろ「素晴らしき哉、人生!」的な、人生讃歌の様相を呈してくる。主人公は、みじめな自分の人生は、幼い頃に母に捨てられ、父からも見捨てられたせいだと世をすねていたが、実は両親は誰よりも自分を愛していてくれていたことを知る。奇跡というのは、どん底まで落ちた人間にこそ降りてくるものなのかもしれない。感心したのは、その演出のさじかげんの上手さだ。過剰なお涙頂戴は避け、むしろ笑いとペーソスを前面に出している。かといってバラエティ風のギャグではなく、きちんとストーリーに溶け込む笑いなのだ。晴夫と正太郎が偽インド人と偽中国人に扮したマジックで笑わせ、さらにタイムスリップの落とし前としてもマジックを使うなど、なかなかソツがない。何より、無駄にダラダラと長い映画が横行する中、あっさりと約90分の尺に納める編集の潔さが気に入った。笑いと涙、ホロリとした後の粋なエピソード。オーソドックスなところに好感が持てる佳作に仕上がっている。
【65点】
(原題「青天の霹靂」)
(日本/劇団ひとり監督/大泉洋、柴咲コウ、劇団ひとり、他)
(ウェルメイド度:★★★★☆)
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青天の霹靂@ぴあ映画生活

清須会議

清須会議 Blu-ray スペシャル・エディション(特典DVD付3枚組)
織田信長亡き後の継嗣問題と領地配分を決めた会議の心理戦を描く群像劇「清須会議」。勝家VS秀吉の根回し合戦に抱腹絶倒。

天正10年(1582年)。本能寺の変で命を落とした織田信長亡き後の、織田家の後継者問題と領地配分を協議するため、尾張の清須城で評定(会議のこと)が開かれた。筆頭家老の柴田勝家と羽柴秀吉(後の豊臣秀吉)が後見に名乗りを上げ、両派の心理戦が始まる。二人があこがれるお市様や信長の息子、弟など、さまざまな立場の人間がそれぞれの思惑で動く中、5日間にわたる清須会議が開かれる…。

三谷幸喜の監督6作目は、自身初の時代劇。ただ自他共に認める歴史好きの三谷監督は、この物語を脚本としてより先に小説として執筆したそうだ。どうりで細部までこだわりが感じられる。物語の基本は、勝家と秀吉の勢力争い。日本の歴史上、初めて会議で歴史が動いたといわれる清須会議は、織田家の跡継ぎを決めるというのに織田一族は蚊帳の外。重臣たち4人によってすべてが決められたのだから、何ともやるせない話だ。群像劇なので、数多くのキャラクターが登場するが、勝家派と秀吉派がそれぞれ押す跡継ぎと、さまざまな事情でどちらかに肩入れする周囲の人々の思惑は、組んず解れつ。それを絶妙の笑いとペーソスで包んだ三谷脚本は、もはや名人芸だ。男衆が涙ぐましい根回し合戦を繰り広げる一方で、注目したいのは女性キャラの冷静で冷徹な動きである。過去の恨みや血筋の継続、さらには純粋な愛情で歴史の中に存在する女性たちこそ、清須会議の陰の功労者ではなかろうか。有名な会議とはいえ、派手なアクションや情熱的なロマンスがあるわけでもない、本作の清須会議は、映画としてはすこぶる地味な題材。それを日本映画が誇る豪華キャストを集めて、抱腹絶倒の歴史エンタテインメントに仕上げてみせた。小さな役まで主役クラスの俳優を使う豪華さだが、中でも、大泉洋演じる秀吉が絶品。チャラチャラしていながらしっかりと天下を見据える野心、敵さえも魅了する人間性が豪華キャストの中でもひときわ光っていた。
【70点】
(原題「清須会議」)
(日本/三谷幸喜監督/役所広司、大泉洋、小日向文世、他)
(豪華キャスト度:★★★★★)
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清須会議@ぴあ映画生活

探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点

探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点 ボーナスパック【Blu-ray1枚+DVD2枚組】
殺された友人の仇打ちに燃える探偵コンビの活躍を描く「探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点」。前回に比べ娯楽性がアップし、本格シリーズ化が楽しみな続編となった。

札幌・ススキノ。探偵の行きつけのショーパブの従業員で、友人のオカマのマサコちゃんが殺された。警察の捜査が一向に進まない状況の中、探偵は相棒の高田と共に独自に調査を始める。そんな中、美人ヴァイオリニストの河島弓子が探偵に正式に事件の調査を依頼する。マサコちゃんは弓子の熱烈なファンで、弓子にとっても大切な存在だったというのだ。調査を進めるうちに、マサコちゃん殺しには、地元のカリスマ政治家やヤクザ、さらに謎の政治活動団体の影がチラついてくる…。

原作は、札幌在住の東直己の小説「ススキノ探偵」シリーズ。北海道、札幌の歓楽街ススキノのバーを根城にする、女と酒が大好きでだらしないが正義感は強い探偵と、そんな彼にひょうひょうと寄り添う、腕っぷしの強い相棒・高田のコンビは、前作で観客をとりこにした。これはシリーズ化してほしい!と願っていたら、ちゃんとその期待にこたえてくれたのは、前作のヒットがあったからだろう。今回は、気のいいオカマの友人が手品大会で優勝しうっかり有名になってしまったため、地元の有力政治家の過去の汚点に触れてしまい、さらにはマサコちゃんがファンだった謎の美人ヴァイオリニストの思惑がからむという展開。冒頭の、大倉山シャンテのジャンプ場での探偵の絶対絶命の危機から始まり、札幌市内を走る市電の中での大乱闘、さらに札幌を飛び出し室蘭まで舞台を広げるなど、北海道の魅力を巧みに取り入れながら、アクションや娯楽性をスケールアップさせている。とはいえ、このシリーズの良さは、身の丈にあった事件を通して社会の闇を描いていくところにある。世界を救ったり、政治や経済の屋台骨を揺るがせたりはしないのだが、その分、欠点だらけの探偵が、友人を思い、自分の住む街を思って、日々を過ごし、疾走する姿に共感が持てるのだ。大泉洋、松田龍平の凸凹コンビはますます快調だし、尾野真千子扮するヒロインも事件をうまく転がす役で効いている。ハードボイルドなのだが笑いも絶妙。これは「3」を作るしかなさそうだ。
【70点】
(原題「探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点」)
(日本/橋本一監督/大泉洋、松田龍平、尾野真千子、ゴリ、他)
(友情度:★★★★☆)
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グッモーエビアン!

グッモーエビアン!  映画パンフレット 監督 山本透 出演 麻生久美子、大泉洋、三吉彩花、能年玲奈、竹村哲(SNAIL RAMP)、MAH(SHAKALABBITS)/塚地武雅(ドランクドラゴン)、小池栄子、土屋アンナグッモーエビアン! 映画パンフレット 監督 山本透 出演 麻生久美子、大泉洋、三吉彩花、能年玲奈、竹村哲(SNAIL RAMP)、MAH(SHAKALABBITS)/塚地武雅(ドランクドラゴン)、小池栄子、土屋アンナ
風変わりな一家の“ロックな”愛情を描く「グッモーエビアン!」。血のつながりを越えた絆と“自分らしさ”がいい。

元パンクバンドのギタリストで、シングルマザーのアキと、しっかり者の15歳の娘・ハツキは、仲の良い親子で、名古屋のアパートで2人で暮らしている。ある日、約2年間、海外放浪の旅をしていたヤグが突然帰国、アパートで2年ぶりの共同生活が始まった。自由気ままな性格のヤグと、働きもしない彼を明るく笑い飛ばすアキの2人を、ハツキは許せず、イラついてしまう。そんな中、ハツキの親友トモがハツキとけんかしたまま転校してしまい、さらにハツキは自分の将来にある決断を下すことになるのだが…。

原作は吉川トリコの同名小説。不思議な響きのタイトルの意味は「グッドモーニング、エブリワン」をネイティヴ風の発音にしたものだ。思春期で揺れ動く中学3年の少女ハツキを中心に、ちょっと風変わりな、でも愛情たっぷりの家族の絆が描かれる。元パンクバンドのギタリストのアキは17歳でアキを産み、同じバンドのボーカルのヤグは父親でもないのにハツキを可愛がり、生まれる前からアキと一緒に暮らしている。それを“ロック”と呼ぶかどうかはさておき、彼らには血のつながり以上の絆があることは確かだ。しっかり者のハツキが自由すぎる大人たちを見て反抗してしまう気持ちはもっともだが、ハツキが自分の進路を決めたとき、はじめてアキは自分とヤグの過去を話すことに。それはハツキを大人と認め、親が決めたレールを行くのではなく、自分の将来は自分で決めることを望んでいるからだ。これこそが“ロック”なスピリットだと思う。劇中にアキがハツキに言う“あんたの将来はあんたが決めればいいんだから”というセリフはぶっきらぼうだが、親としてというより人生の先輩としての愛情がこもっていた。ラスト、大泉洋がシャウトし、麻生久美子がクールにギターを演奏するライブシーンが素晴らしい。フリーマーケットの店番役でさりげなく登場する土屋アンナの潔さが印象的だ。
【60点】
(原題「グッモーエビアン!」)
(日本/山本透監督/麻生久美子、大泉洋、三吉彩花、他)
(家族愛度:★★★★☆)
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しあわせのパン

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北海道の自然が美しい癒し系ドラマ「しあわせのパン」。生活感はないが、健康と自然嗜好のロハス・ムード満載だ。

北海道の洞爺湖畔の小さな町・月浦にあるパンカフェ「マーニ」。りえさんと水縞くんの夫婦が営むその店には、何かしらの事情を抱えた客たちがやってくる。丁寧に焼いたパンと、心を込めて作るおいしい料理。悩みを抱えた客たちは夫婦との語らいとおいしいパンに触れることで、不思議と心が軽くなるのだった…。

北海道・月浦の四季折々の豊かな自然、おいしそうなパンとお料理、センスのいいオーベルジュ(宿泊施設を備えたレストラン)。すべてが癒しを誘い、見ているだけで心地良さを感じる。だが物語は、近年流行のおしゃれなグルメ映画で、あまりに平凡。まったく心に残らない。個性的な常連客やわけありの客たちのエピソードも、どこかで見たようなものばかりで、その“落としどころ”は、どれも予想がつく。もっとも、空気のように流れていくテイストは、日常を大切にするという、この映画のコンセプトに合っているのかもしれない。ナチュラルな美しさが素敵な原田知世と、北海道出身の大泉洋のキャスティングは上手い選択だ。記憶に残ったのは、劇中に何度か登場する、焼き立てのパンをざっくりと切る場面。切り口から立ち上るあたたかな白い湯気に幸せを感じる気持ちは否定できない。それからこの映画には、ささやかな“謎”がある。マーニには観察好きの子羊・ゾーヴァがいるのだが、このヒツジが物語の語り部かと思っていたら、実はそれは意外な人物で…。“シェアすること”が幸せにつながるという本作のテーマとも重なるその謎で、ほっこりした。
【50点】
(原題「しあわせのパン」)
(日本/三島有紀子監督/原田知世、大泉洋、森カンナ、他)
(ロハス度:★★★★☆)
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