リアル~完全なる首長竜の日~ スペシャル・エディション 【初回生産限定仕様】 [Blu-ray]
現実と仮想世界が交錯する「リアル 完全なる首長竜の日」。恋人同士の絆は過去のトラウマを共有することでもある。

幼馴染で恋人の浩市と淳美。浩市は、1年前に自殺未遂を図って以来、昏睡状態を続ける淳美を目覚めさせるために、患者と意思の疎通が可能となる先端医療・センシングを受けることにする。彼女の脳内に直接語りかけコンタクトをとることに成功するが、淳美は「小学生の頃に描いた首長竜の絵を探してきて」と頼むばかり。さらに浩市の目の前には、謎めいた少年の姿がたびたび出現する。二人は現実と仮想が入り乱れる意識の迷宮を彷徨い、かつて暮らした飛古根島へと向かうが、そこで二人は封印した記憶に向き合うことになる…。

原作は第9回「このミステリーがすごい!」大賞に輝いた、乾緑郎の小説。記憶をテーマに意識化に潜入し、封印された衝撃の事実へと行き着く物語だ。原作とは微妙に設定が変えてあるせいか、ラブストーリーの要素が強くなっている。漫画家の淳美はスランプのため自殺未遂。その原因は彼女の漫画内に出てくる殺人鬼なのか。センシングで出会う奇妙な光景の意味とは。そして謎の少年と淳美が探してほしいと願う首長竜の関係とは。ミステリーなので詳細は明かせないが、物語中盤に、ストーリーが大きく方向転換する仕掛けがある。センシングの最中に二人が対話すればするほど、世界がねじれていく光景は映画ならではの見所だ。部屋が浸水し身動きがとれなくなったり、人間の記憶を元に作られた“フィロソフィカル・ゾンビ”の造詣は、ゆがんだ精神世界を描くことを得意とする黒沢清監督ならではの世界観だ。今が旬の若手スターが共演するが、佐藤健と綾瀬はるかが笑顔を封印して静かに熱演。終盤のVFXのスペクタクルが迫力不足なのは残念だが、最終的に、意識化にある罪へとたどり着きながらも、愛を貫く男女のラブストーリーとして楽しめる。
【65点】
(原題「リアル 完全なる首長竜の日」)
(日本/黒沢清監督/佐藤健、綾瀬はるか、中谷美紀、他)
(幻想的度:★★★★☆)
チケットぴあ

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