映画通信シネマッシモ


【本音で語る新作映画レビュー】
シネマッシモでは、映画レビューはネタバレなしのヒントあり。映画を見る前と見た後と、2度読んで楽しめます。
映画評サイトもこのブログで4代目になりました。すべての映画好きを歓迎します!
(点数は100点が、★は5つが満点)
シネマッシモとは、シネマ(映画)とマッシモ(イタリア語でmax,最大)とを組み合わせた造語。
どうぞゆっくり楽しんでください \(^▽^)/

山本美月

去年の冬、きみと別れ

映画 去年の冬、きみと別れ ビジュアルブック (幻冬舎文庫)
気鋭のルポライター・耶雲恭介は、婚約者・百合子との結婚を控え、野心的な本の出版を目指していた。狙っているのは天才カメラマンで1年前に世間を騒がせた猟奇殺人事件の容疑者・木原坂のスクープ。木原坂は盲目の美女モデル・亜希子を殺した犯人として逮捕されるが、姉の朱里の尽力で事件は事故扱いとなり釈放されていた。謎めいた木原坂の真実を暴くために耶雲は彼に接近するが、出版社の担当編集者の小林は危険な噂が絶えない木原坂に近づきすぎないように何度も忠告する。しかし取材にのめり込んだ耶雲は、気が付けば百合子まで巻き込んで、抜き差しならない罠に堕ちていた…。

ある殺人事件の真相を追うルポライターが危険な罠にはまっていく様を描くサスペンスドラマ「去年の冬、きみと別れ」。原作は芥川賞作家、中村文則による同名小説だが、映画化にあたり、核となる部分は残しながらも、大胆な改変が加えられている。天才カメラマンの周囲には、モデルの焼死事件、親殺しの疑い、異常な執着や嗜好など、さまざまな疑惑があり、謎が謎を生む展開だ。実は物語そのものに、ある重大なトリックが仕掛けられているて、それは中盤以降に明かされる仕組みだ。小説の章立てのように語られる本作だが、そこには、順番通りではない大きな理由がある。

ミステリーなので、詳細は明かせないのだが、テーマは復讐と愛だ。もちろん、無理な設定はいくつもあり、ツッコミどころも多いのだが、これはあくまで純愛サスペンス。ラストにタイトルの意味が明かされ、愛する人のために、すべてを賭けたということなら納得できよう。原作ファンは映画版ならではのトリックを、原作未読の人は、思い切り騙される快感を味わってほしい。
【50点】
(原題「去年の冬、きみと別れ」)
(日本/瀧本智行監督/岩田剛典、山本美月、斎藤工、他)
(ドンデン返し度:★★★★★)


にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ←ランキング参加中です!

人気ブログランキング←この記事が気に入ったらポチッとクリックお願いします(^o^)

ピーチガール

ピーチガール 豪華版(初回限定生産) [Blu-ray]
心は純真なのに派手な外見から遊んでいると誤解されやすい女子高生・ももは、ある勘違いから、学校一のモテ男のカイリとキスをしたという噂を流される。しかも、その後にカイリに本当に一方的にキスされてしまい困惑する。ももは、中学時代からの同級生で硬派な男子・とーじのことを一途に思い続けていたのだ。おまけに、男受けのいい美少女だが中身は性悪の沙絵は、ももの好きなものを何でも欲しがり、何とかとーじを横取りしようと様々な罠をしかけてくる始末。そんなももの絶対絶命のピンチを救ったのは、一見チャラそうだが実は真面目な性格のカイリだった…。

見かけとは真逆の性格の高校生の男女の恋模様を描く青春ラブストーリー「ピーチガール」。原作は第23回講談社漫画賞を受賞した上田美和の人気コミックだ。主人公のももは、水泳部に所属していたため、日焼けした肌に塩素で色が抜けた赤い髪で、外見は遊んでいるギャル風だが、中身は同級生とーじを想い続ける一途でピュアな性格。学校一のモテ男のカイリは、チャラくて軽い性格に見えて、中身は真面目で、複雑な家庭環境に悩みながらも懸命に夢を追っている。ももの友人の美少女・沙絵は、可愛らしい外見とは裏腹に小悪魔系の性悪で、ももが好きなものは何でも欲しがる。とーじだけは真面目で硬派でさわやかな外見と中身にギャップは少ないが、どこまでも不器用な男子だ。人をみかけで判断してはいけない。そんな真面目なメッセージが透けて見えるが、話の中心は、とーじとカイリという、正反対のタイプの二人の男子の間で揺れ動くももの恋模様で、ももが果たしてどちらを選ぶのかが、なかなか読めないので思いがけず楽しめてしまう。だが、問題は演技。山本美月、伊野尾慧共に、あまりに芝居がつたない上に、高校生役をやるには年齢的に無理がありすぎて、ファン以外には響かないだろう。原作コミックのキャラのビジュアルは、実写版とかなり違うようだが、もう少し現実的なキャスティングがあったのではないか。小悪魔の沙絵を演じる永野芽郁が、珍しく憎まれ役なのが目新しいが、沙絵が仕掛ける罠や策略がこれまた稚拙で、苦笑しかでてこない。監督はこれが長編映画初監督。あまりキビしいことを言ってもいけないが、ティーン向けの胸キュンラブストーリーでも、もう少しリアルな演出が見たかった。何でも原作には続編があって、10年後(27歳)の物語があるのだそう。やっぱりこのお話は、実写ではなくコミックの世界が向いているようだ。
【45点】
(原題「ピーチガール」)
(日本/神徳幸治監督/山本美月、伊野尾慧、永野芽郁、他)
(ファンサービス度:★★★★★)
チケットぴあ

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ←ランキング参加中です!

人気ブログランキング←この記事が気に入ったらポチッとクリックお願いします(^o^)
ピーチガール|映画情報のぴあ映画生活

少女

少女 Blu-ray特別版
夏休み、高校2年生の由紀は、親友の死を目撃したという転校生の話を聞き、人が死ぬ瞬間を見たいという強い思いにかられて小児科病棟でボランティアを始める。由紀の親友の敦子もまた、由紀には内緒で老人ホームのボランティアをしていた。陰湿なイジメを受け生きる気力をなくしている敦子は、人が死ぬ瞬間を目撃すれば、再び生きる希望がわくのではないかと思っていたのだ。やがて彼女たちの周囲にいる人々の点と点が結びつき、思いがけない結果を生んでいく…。

心に闇を抱え死の瞬間を目撃したいと切望する2人の女子高生の夏休みを描く「少女」。原作は、「告白」をはじめ、多くの作品が映画化されている湊かなえの同名小説だ。中心になるのは、読書好きでいつも小説を書いている由紀と、剣道の大会で失敗して以来イジメを受けている敦子の2人。彼女たちは親友なのだが、過去のある出来事からぎこちない関係になっている。二人の周囲にいる人々が、思いがけない形でからみあう演出は、少しずつ全体像が見えてくるジグソーパズルのようだ。敦子のために小説を書く由紀、由紀の小説を盗んで文学賞を取る国語教師、転校生は敦子を恐喝の共犯者にし、ボランティア先では余命僅かな少年が最後の願いを胸に秘める。認知症を患う由紀の祖母が言う“因果応報”が、すべての悪意を巧妙に結び付けていく。大人でも子どもでもない独特の時間を生き、自分勝手で危うい、それでいて繊細で可能性に満ちているのが17歳。死に魅入られてしまうのは、狭い世間しか知らない若さゆえなのだが、共にトラウマを抱える由紀と敦子は、死の瞬間を見るために訪れた小児病棟や老人ホームで、逆に生の大切さを学んでいくという展開に、希望が込められている。ただ、遺書として登場する多分に演劇的な演出は、物語の中で浮いていて、しっくりこなかった。暗闇の中をひとりぼっちで綱渡りしていると思い込んでいた世界が、本当は多くの人々と一緒にいる広い空間だと気づいたとき、彼女たちを覆う闇がはれる。これはミステリーというより、少女たちのサバイバル劇なのだ。終始冷ややかな表情の本田翼と、生気のない顔の山本美月の二人の美少女が、今までのイメージを覆す暗い役で熱演。ほっこりとした癒し系の作品が多かった三島有紀子監督だが、本作では繊細かつ冷徹な演出が光っていた。
【60点】
(原題「少女」)
(日本/三島有紀子監督/本田翼、山本美月、真剣佑、他)
(陰湿度:★★★★☆)
チケットぴあ

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ←ランキング参加中です!

人気ブログランキング←この記事が気に入ったらポチッとクリックお願いします(^o^)
少女|映画情報のぴあ映画生活

貞子VS伽椰子

貞子 vs 伽椰子 プレミアム・エディション [Blu-ray]
女子大生の有里は、偶然手に入れた古いビデオデッキに入っていた、見たら2日後に必ず死ぬという「呪いのビデオ」を手にする。一方、女子高生の鈴花は、引っ越し先の向かいにある「呪いの家」に入ってしまう。2つの呪いを解くために、霊媒師の経蔵と、経蔵の相棒で生まれながら強い霊感を持つ盲目の少女・珠緒は、貞子と伽椰子を激突させ、同時消滅させるという驚くべき計画を立てる。有里と鈴花に呪いの家で呪いのビデオを見るように指示するが、それは想像を絶する戦慄の事態の始まりだった…。

Jホラーを代表する最強ツートップである貞子と伽椰子がまさかの初共演となった「貞子VS伽椰子」。きわもの企画かと思っていたが、見てみたらこれが意外にも良く出来ている。そもそもシリーズものというのは回を重ねるごとに劣化するもので、「リング」も「呪怨」も、続編の質はヒドいものばかりだった。そこに、映画会社の枠を超えた、いわば超党派で、貞子VS伽椰子とは!絶叫ヒロインの2人は、おびえる表情も美しい美女たちなのはお約束通り。脇キャラが見事にたっているのもいい。心霊研究に入れ込んだあまり貞子に呪われて喜んでいる、都市伝説の研究家兼大学教授役の甲本雅裕、安藤政信が演じる霊能界の異端児の霊媒師の乱暴な態度、美少女なのに「ヒメノア〜ル」に引き続きトンデモないメにあいながら熱演する佐津川愛美など、ことごとくいい味で、思わず微笑ましくなってしまうのだ。問題は、貞子も伽椰子もあまりに“おなじみ”すぎて、さっぱりこわくないことである。クライマックスのびっくり仰天の展開は、怖いというより、あきれるやら、感心するやら。どーんとでてくる“それ”に思わず「たまや〜っ」と呼び掛けてしまいそうになった。「フレディVSジェイソン」、「エイリアンVSプレデター」、最近では「バットマンVSスーパーマン」と、映画界ではライバル対決が大流行だ。日本映画としても、このトレンドに乗らないテはない。
【65点】
(原題「貞子VS伽椰子」)
(日本/白石晃士監督/山本美月、玉城ティナ、佐津川愛美、他)
(恐さ度:★★☆☆☆)
チケットぴあ

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ←ランキング参加中です!

人気ブログランキング←この記事が気に入ったらポチッとクリックお願いします(^o^)
貞子vs伽椰子|映画情報のぴあ映画生活

ボクは坊さん。

ボクは坊さん。Blu-ray
24歳の白方光円は、住職だった祖父が他界したのをきっかけに、突如、書店員から、四国八十八ヶ所霊場、第57番札所・栄福寺の住職になる。この寺で生まれ育ったものの“坊さんワールド”は想像以上に奥深いものだった。とまどうことも多い日々だったが、幼馴染の真治や京子、お坊さん大学の同級生らに励まされながら、現代の暮らしにも仏の教えは役立つはずと、さまざまなアイデアを出していく。だがある日、結婚した京子がお産の最中に意識不明のままになるという事態が発生し、光円は、住職として、自分に何ができるのかと思い悩む…。

24歳にしてお寺の住職になった青年の奮闘を描く「ボクは坊さん。」の原作は、実在の住職・白川密成氏の実体験で、コピーライターの糸井重里さんが主宰するウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」で連載されたエッセイ。主人公がお坊さんという極めてユニークな職業なだけに、お寺や住職の仕事、お坊さんアイテムのグッズなど、豆知識やトリビアがとにかく面白い。戒名用のプリンターにお坊さん専用のバリカンなど、思わず「!」のグッズに目がテンだ。さらに住職の仕事のハウツーも描かれていて、ちょっとした仏教入門の趣もある。なんでも世間はプチ坊さんブームだそうで、お遍路さんも若い女性に人気だとか。それはさておき、この物語は24歳で住職という大役を担うことになった青年の成長物語で、仕事に悩むという視点から見ると、共感できる部分も多い“職業映画”だ。植物状態になってしまった幼馴染と彼女が生んだ赤ん坊のことで、人として、地域社会のリーダーでもある住職として、自分にいったい何かできるのかを思い悩む光円。そのことは引いては生と死をみつめることにつながっていくのだ。伊藤淳史が新米住職を好演。また初めて映画撮影が許可された高野山・奥の院や、四国の美しい風景がもうひとつの主役になっている。
【60点】
(原題「ボクは坊さん。」)
(日本/真壁幸紀監督/伊藤淳史、山本美月、溝端淳平、他)
(思考錯誤度:★★★★☆)
チケットぴあ

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ←ランキング参加中です!

人気ブログランキング←この記事が気に入ったらポチッとクリックお願いします(^o^)
ボクは坊さん。@ぴあ映画生活

小野寺の弟・小野寺の姉

小野寺の弟・小野寺の姉 特別版 [Blu-ray]
互いを思いやりながら生きる不器用な姉弟の日常をユーモラスにつづるヒューマン・ドラマ「小野寺の弟・小野寺の姉」。毎日の暮らしぶりを丁寧に描く細部が味わい深い。

東京の一軒家に住む小野寺進(弟・33歳)と小野寺より子(姉・40歳)は、早くに両親を亡くしてから、ずっと2人きりで暮らしている。パワフルなより子は、引っ込み思案の進が、失恋後、新しい恋愛に踏み出せないことをひそかに心配していた。そんな小野寺家に、一通の誤配達の手紙がきたことから、進とより子、それぞれの恋と人生が動き始める…。

原作者である西田征史が監督デビューを飾った本作は、2013年に舞台版、そして今回映画化という流れだ。舞台でも共演した向井理と片桐はいりが引き続き姉弟を演じて、ボケとツッコミ、笑いと切なさを自然体で醸し出している。33歳と40歳のいい歳をした姉と弟は、一軒家に一緒に住み、毎朝一汁三菜の朝食を食べ、一緒にスーパーの特売に出かけるのだから、ハタから見れば、ちょっとヘン!と言いたくなる。事実、弟の進が失恋した原因も、離れがたい姉との関係性が問題だったようだ。お互いに新しい恋の予感があったり、小さな変化があったりはするが、基本的にこの姉弟の暮らしぶりは変わらない。互いのことを思いやりすぎるために不器用な行動ばかりしてしまう、愛おしい人たちには、変わらない日常こそが宝物なのだ。西田監督は、2人が住む、ちょっと古臭く、でも温かい一軒家をもうひとりのキャラクターのように大切に描いている。なんてことない毎日が一番大切という、作り手のメッセージが明確に伝わってきて、安心感がある作品に仕上がった。調香師である進が探し求める“ありがとうの香り”とは、この映画そのものなのかもしれない。
【65点】
(原題「小野寺の弟・小野寺の姉」)
(日本/西田征史監督/向井理、片桐はいり、山本美月、他)
(ほのぼの度:★★★★☆)
チケットぴあ

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ←ランキング参加中です!

人気ブログランキング←この記事が気に入ったらポチッとクリックお願いします(^o^)
小野寺の弟・小野寺の姉@ぴあ映画生活
おすすめ情報
最新コメント
作品検索はこちら
Google
WWW を検索
このブログ内を検索
映画レビュー(長文)索引

    
    
    
    
    
    
    
  
    

A−Z
0−9
おすすめ情報
おすすめ情報

おすすめ情報

楽天市場
おすすめ情報

  • ライブドアブログ