映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評


【本音で語る新作映画レビュー】
シネマッシモでは、映画レビューはネタバレなしのヒントあり。映画を見る前と見た後と、2度読んで楽しめます。
映画評サイトもこのブログで4代目になりました。すべての映画好きを歓迎します!
(点数は100点が、★は5つが満点)
シネマッシモとは、シネマ(映画)とマッシモ(イタリア語でmax,最大)とを組み合わせた造語。
どうぞゆっくり楽しんでください \(^▽^)/

◎ 今週末の公開映画から オススメの1本! ◎
チリ他合作映画「ナチュラルウーマン」

広末涼子

はなちゃんのみそ汁

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25歳の千恵は、新聞社に勤める恋人の信吾との幸せな未来を夢見ていたが、ある日、乳がんと診断される。千恵を支えると決心した信吾と結婚し、苦しい治療を乗り越えて奇跡的に、妊娠、出産し、娘のはなを授かった。だが、親子3人の幸福な日々は長くは続かず、がんが再発することに。規則正しい生活と和食中心の食生活によって千恵の健康状態は落ち着くが、余命を覚悟した彼女は、自分がいなくなっても困らないようにと、はなにみそ汁の作り方を教えはじめる…。

がんのため、33歳の若さで亡くなった安武千恵さんが5歳の娘や夫、家族との日々をつづったブログを基にしたエッセイを映画化したヒューマン・ドラマ「はなちゃんのみそ汁」。はなちゃんとは、奇跡的に妊娠した千恵さんが、命がけで生んだ愛娘の名前だ。映画は、いわゆる難病ものなのだが、本作は不思議と暗くない。というのも、安武夫妻は、どんなに苦しい状況でもユーモアを忘れない、前向きな人たちだからだ。そのため物語も決してお涙頂戴にはならず、悲しい場面の演出も淡々としていて好感が持てる。夫妻は、がんの治療を、民間療法に委ねるが、このことに関しては、書籍やテレビドラマ化されたときに賛否両論を巻き起こしたそう。がんというあまりにも難しい病に対する向き合い方はさまざまだが、この映画を見て改めて考えてみたり、親しい人と話し合ってみるのもいいだろう。だがこの映画が本当に伝えたいのは、闘病生活でも治療法の是非でもない。限りある日々を支えあって生きた家族の素晴らしさなのだ。がんと闘う千恵さんのために懸命に頑張る夫の信吾さん、精神的にも肉体的にも金銭的にもタフな状態だった信吾さんをそっと応援する友人や家族、そして自分がいなくなった後の家族に精一杯何かを残そうとする千恵さん。誰もが誰かを思いやる姿は、悲しみだけでなく、ともに生きた喜びを伝えてくれた。こういう映画は、わかっていても泣かされるので困ってしまう。
【60点】
(原題「はなちゃんのみそ汁」)
(日本/阿久根知昭監督/広末涼子、滝藤賢一、一青窈、他、他)
(家族愛度:★★★★☆)
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想いのこし

想いのこし [DVD]
金目当てに死者の願いを叶える青年の心の成長を描くファンタジー・ドラマ「想いのこし」。岡田将生のコスプレ大会か?!

金と女に目がないダフ屋のガジロウは、ある日、交通事故に遭遇。その事故で命を落としたユウコら、3人のポールダンサーと運転手の幽霊の姿が見えるようになる。ガジロウにしか見えない4人はそれぞれ成仏できない事情を抱えていて、大金と引き換えに想いを届けてくれるよう、ガジロウに懇願する。金目当てで引き受けたガジロウだったが、次第に彼の心に変化が起こる…。

原作は岡本貴也の小説「彼女との上手な別れ方」。金と女にしか興味がないお気楽な29歳の主人公に、なぜか幽霊たちが頼み事をするという設定はユニークだが、幽霊たちの生前の恋や仕事、幼い息子への愛情や、自分の姿が見えない人の横に寄り添いながら見守るなどの設定は、さして目新しいものではない。むしろ何かに対して一生懸命になったり、他人と真剣に向き合うことがなかった、いいかげん男のガジロウが、初めて人(相手は幽霊だが)と真摯な関係性を持つことで成長してい過程が興味深い。身代わりで結婚式を挙げたり、野球部員を励ましたり、地味な作業で仕事に貢献したり。すべてはガジロウにとって今まで知らなかった人生の側面なのだ。彼らは想いをとげたら成仏していくが、その別れを悲しむガジロウの心は明らかに変化している。とりわけヒロコと、ヒロコの息子でしっかりもののコウタロウの深い思いを知ったときは損得抜きで動いてしまうのだ。それにしても物語のディティールはかなりいいかげん。高校生がポールダンサー? 素人が火事の現場で大活躍? まぁ、ファンタジーだし、ウェディングドレス姿やポールダンスまで披露する岡田将生の熱演に免じて、固いことは言わないでおこう。ラスト、幼いコウタロウをベタに愛したりせず、自分なりのやり方でドライにサポートするガジロウの姿は、しめっぽさを払しょくしてくれた。
【60点】
(原題「想いのこし」)
(日本/平川雄一朗監督/岡田将生、広末涼子、木南晴夏、他)
(ファンタジック度:★★★★☆)
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LOVE まさお君が行く!

LOVE まさお君が行く! Blu-ray【愛蔵版】(初回限定版 2枚組 ※本編BD+特典DVD)LOVE まさお君が行く! Blu-ray【愛蔵版】(初回限定版 2枚組 ※本編BD+特典DVD)
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人気TV番組「ポチたま」で愛されたコーナーから生まれた実話「LOVE まさお君が行く!」。犬と人間のバディ・ムービーだ。

売れない芸人・松本は、TV番組の旅企画への出演が決まって大喜び。だがその番組の主役は、芸もなく食いしん坊なだけのダメ犬・まさおだった。まったく噛み合わない一人と一匹のコンビは、最初は視聴者に不評を買うが、日本各地を旅するうちに、本物の友情を育み、やがて人気者になっていく。そんな時、まさおに命に係わる病気が発覚する…。

バンダナを巻いた姿がなんとも可愛いラブラドール・レトリーバーのまさお君と、当初は犬のことは何一つ知らなかった若手芸人の松本秀樹がコンビを組む「まさお君が行く!ポチたまペットの旅」は、長寿番組で動物バラエティ番組「ペット大集合!ポチたま」の中で一番人気のコーナーだ。物語は、松本とまさおの出会いから、ずっこけコンビぶり、やがて固い絆で結ばれていく様子をコミカルに描いていく。売れない芸人の松本は、最初は犬が主役の企画に不満タラタラ。だが、ある時彼がムチャをして怪我をすると、真っ先に駆けつけたのはダメ犬のはずのまさおだった。芸人として崖っぷちで、恋人にも愛想をつかされる松本と、ダメ犬のまさお。この二人、きっと似たもの同士なのだろう。やがて松本は、まさおを“立てる”ことに徹していき、そのことが、番組の流れをスムーズにしていく。このあたり、コンビを組む芸人がボケ役とツッコミ役をきっちりと分担することで、話術が流れる漫才の世界にも共通する。やがて来る悲しい別れの時も、過剰にお涙頂戴にならないのは、松本とまさおは、友情で結ばれると同時に、ビジネス・パートナーでもあるという関係性のおかげかもしれない。動物ものの中でも、犬映画は本当に映画的に絵になる。笑いと涙、出会いと別れというセオリー通りの展開ながら、テッパンの感動で、動物好きをニッコリさせる作品だ。
【55点】
(原題「LOVE まさお君が行く!」)
(日本/大谷健太郎監督/香取慎吾、広末涼子、光石研、他)
(名コンビ度:★★★★★)
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ゼロの焦点

ゼロの焦点 (広末涼子、中谷美紀、木村多江 出演) [DVD]ゼロの焦点 (広末涼子、中谷美紀、木村多江 出演) [DVD]
2009年に生誕100年を迎える社会派ミステリーの巨匠・松本清張。初期の傑作を映画化した本作は、原作にはない新たな要素が加わっている。昭和30年代、禎子は、見合いで鵜原憲一と結婚。しかし式から7日後に、夫は仕事の引継ぎに向かった前任地の金沢で行方不明に。禎子は夫を探すために冬の北陸へと向かう。地元の名士の夫人である佐知子や、どこか影がある受付嬢の久子と出会うが、夫の行方は分からず、時を同じくして連続殺人事件が起きる。

物語は、戦後のオキュパイド・ジャパン(米軍占領期)の悲劇だが、21世紀に改めて映画化するのに、現代とつながる要素を盛り込めなかったのが何より惜しい。回想形式など、何か方法があったのではと思うが、いずれにしても、この話は、戦争や見合い結婚という昭和の時代背景抜きには語れない。連続殺人事件で殺された人間は、皆、夫の憲一とかかわりのある人物だったことから、やがて妻が知らなかった夫の過去が見えてくるという展開は、オーソドックスだがスリリングである。夫婦といっても元は他人同士。現代でも相手のことをすべて知っているかと問われれば疑問だろう。新しい時代を迎え、幸せを探してもがく女性たちが、過去に囚われる運命は、あまりにも切ない。演出は非常に手堅く、物語も分かりやすい。3人の女優たちは、皆美しく存在感がある。ただ不満なのは、広末涼子の声とナレーションだ。この人は演技やたたずまいはいいのだが、あの舌足らずの話し方がどうにもよくない。哀しい秘密と動機ゆえに暗い闇に落ちていく物語が、あの声で語られては興ざめだ。1961年に野村芳太郎が映画化した時のヒロインは久我美子。柔らかく独特の深みがある大女優の声と比べるのは酷だろうか。冷たく暗い北陸の風景が悲劇を象徴するかのようで、凄味があった。
【65点】
(日本/犬童一心監督/広末涼子、中谷美紀、木村多江、他)
(オーソドックス度:★★★★☆)

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映画レビュー「おくりびと」

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◆プチレビュー◆
納棺師になった青年の成長を通して生と死の意味を問う秀作。納棺の所作と山形の自然が美しい。 【75点】

 失業したチェロ奏者の大悟は、ひょんなことから故郷の山形で納棺師という職につく。特異な職業にとまどいながらも、次第に仕事になじんでいくが、妻の美香だけには、仕事の実情を告げられずにいた…。

 人間は必ず死ぬ。死は誰もが避けては通れないことなのに、それにまつわる職業に“けがれ”のイメージが伴うのは理不尽な話だ。忌み嫌い恐れる死を、遠ざけたいとの感情が働くのだろう。だがこの映画を見れば、必ずその思いは覆される。納棺師(のうかんし)とは、遺体を棺に収める仕事。亡くなった人の身体を清め、装束を調える。時には、遺族の思いをそっと棺に添えてみる。美しい化粧、ルーズソックス、沢山のキスマーク。別れのプレゼントは残された人の悲しみを和らげ、永遠の旅立ちを納得させるものなのだ。

 死を題材にしているのに、軽妙でユーモラスなのがいい。冒頭の納棺の儀式には緊張感が漂うが、すぐに笑えるオチが付く。納棺師の仕事をレクチャーする前半はコミカルかつリアルだ。意外なほど報酬が高額なのは、腐敗が始まった遺体に触れる作業や、納棺ハウツービデオに恥ずかしい姿で出演するなど、フツーじゃない仕事が含まれるためだろう。納棺の仕事は、いわばすきま産業。ないならないで済むその仕事に携わる主人公たちに「人の死で飯を食ってるくせに」と罵った男が、全てが終ったあとは心から「ありがとう」と涙を流す。誤解されやすい職業なのだと俄然興味がわいて、物語に引き込まれる。

 主人公の大悟を、ひょうひょうと牽引するのが、ベテラン納棺師の佐々木だ。納棺の仕事が大悟の天職と見抜く彼は、大悟の繊細な指先にその才能を見出したに違いない。佐々木の過去は詳しくは描かれないが、演じる山崎努の絶妙な芝居によって、登場人物の生き様を想像させる間(マ)が生まれた。それは脇役も同じ。ワケありの事務員の余貴美子や、銭湯の常連の笹野高史が、死に向き合う姿で、物語に深みが増す。彼らの慈愛がやがて大悟にも伝わって、幼少期に自分を捨てた父親へのわだかまりが氷解する終盤は、感動を呼ぶ。温もりを持って父をおくりだした主人公の顔は、夫婦や親子、周囲の人々の絆を感じて充足していた。

 コンセプトは、生へのシビアな覚悟である。印象的なのは、佐々木が大悟と高級食材の白子を食べる場面だ。同じ食べるなら美味いものをと言う佐々木は、食べるという儀式を納棺の儀式に重ねている。感謝しながら食し、栄養とすることで生き物の死を有益なものにする。荘厳な納棺の儀式の中で、故人を敬い悲しみを納めるからこそ、死を乗り越えることができるのではなかろうか。

 本木雅弘が静かに熱演する、厳かな納棺の所作は、最初は夫の仕事を軽蔑していた妻が納棺技術の全てを見て考えを変えるのもうなずける、美の極致だ。エンドロールと共に映し出される、納棺の“ステージ”は、ワンカットの長回しという力技。黒い背景に浮かび上がる姿は、まるで伝統舞踊のように美しく、思わず見惚れてしまう。いつかは迎える死とそれまでの懸命な生の対比に、確かな感動がある。死を描くことでしっかりと生を照射した作品だ。

(シネマッシモ評価:★5つが満点)巧の技度:★★★★★

□2008年 日本映画
□監督:滝田洋二郎
□出演:本木雅弘、広末涼子、山崎努、他

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バブルへGO!タイムマシンはドラム式

バブルへGO!! タイムマシンはドラム式 スタンダード・エディション [DVD]バブルへGO!! タイムマシンはドラム式 スタンダード・エディション [DVD]
バブル経済崩壊を阻止すべく洗濯機型のタイムマシンに乗り込んだヒロインの活躍を描くSFコメディ。副題がすべてを表してる。軽いTV的笑いが満載の中、薬師丸ひろ子の半ボケ演技が光る。タイムスリップものによくある矛盾もご愛嬌だ。ノリは若者向けだが、バブル期を実際に知る年齢の人こそ笑える。
【40点】
(日本/馬場康夫監督/阿部寛、広末涼子、薬師丸ひろ子、劇団ひとり、他)
(コスプレ度:★★★★☆)

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◆ペンネーム:渡まち子
◆映画ライター、映画評論家
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新聞、雑誌、インターネットで、映画評、映画コラム、DVD紹介などを執筆。他にも、映画コメンテーターとしてラジオ出演、大学での公開講座や企業主催の映画セミナーなど、映画に関する幅広い仕事をこなしながら活動中です。
◆青山学院文学部史学科卒業。西洋史が専攻で、卒業論文はベネチア史。学んだことを生きている間に有効に活かせるのだろうか…と、かなり心配。
◆エトセトラ:
古今東西の映画をこよなく愛す、自他ともに認めるシネフィル(映画狂)です。時に苦言を呈すこともあるその映画批評の基本は、映画へのあふれる愛情と自負しています。どんなダメ映画でも必ずひとつはあるイイところを発見するのが得意技。大のサッカー好きで、欧州リーグからJリーグまでTPOに合わせて楽しんでます。
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