映画通信シネマッシモ


【本音で語る新作映画レビュー】
シネマッシモでは、映画レビューはネタバレなしのヒントあり。映画を見る前と見た後と、2度読んで楽しめます。
映画評サイトもこのブログで4代目になりました。すべての映画好きを歓迎します!
(点数は100点が、★は5つが満点)
シネマッシモとは、シネマ(映画)とマッシモ(イタリア語でmax,最大)とを組み合わせた造語。
どうぞゆっくり楽しんでください \(^▽^)/

桜庭ななみ

マンハント

映画「マンハント」オリジナル・サウンドトラック
国際弁護士のドゥ・チウは、何者かにハメられ、身に覚えのない女性殺害事件の容疑者として追われる身となる。事件を追う敏腕刑事・矢村は、逃亡したチウを追うが、彼に近づくほど事件に違和感を覚え、徐々に見解を変えていく。ついにチウを捕まえた矢村は、警察への引き渡しを拒否。事件の裏にある陰謀を暴くため、チウと共に真相を追うことになるが…。

殺人の濡れ衣を着せられた国際弁護士と彼を追う刑事が事件の真相を追うサスペンス・アクション「マンハント」。原作は西村寿行の小説で、高倉健主演の映画「君よ憤怒の河を渉れ」のリメイクとなる。中国での「君よ…」の人気は絶大だが、香港ノワールの巨匠ジョン・ウー監督は、とりわけ、高倉健と「君よ…」の熱烈なファンだそうだ。とはいえ映画「君よ…」は正直に言うと、荒唐無稽を通り越してて突飛なエピソードが多すぎる。それをすっきりと整理し、怒涛のアクションとして活写した手腕はさすがだ。大阪を中心に全編が日本ロケ、チャン・ハンユーと福山雅治のダブル主演、キャスト・スタッフは、中国、日本、韓国と国際色豊かだ。ちなみに、女殺し屋の一人は、ウー監督の愛娘のアンジェルス・ウーが演じている。

ウー監督が得意とするモチーフの、男と男の熱い友情、スタイリッシュなアクションは健在で、トレードマークである二丁拳銃や白い鳩、スローモーションも、しっかり登場し、ファンを喜ばせてくれる。ウー作品初登場の女殺し屋が操る二丁拳銃と、手錠でつながれた男二人の二丁拳銃はちょっと凝っていて、それが現実に可能かどうかはさておき、なかなかの見ものだ。川を疾走するジェットスキーでのチェイスもド迫力である。かっこいい男に美しい女、冤罪、陰謀、追跡劇と、あれこれ考えるヒマを与えず、あっという間に駆け抜けるエンタテインメントだ。
【60点】
(原題「MAN HUNT」)
(香港・中国/ジョン・ウー監督/チャン・ハンユー、福山雅治、福山雅治、他)
(スピード感度:★★★★★)


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ドットハック セカイの向こうに

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「.hack(ドットハック)」シリーズ初の劇場映画版は、3D映画「ドットハック セカイの向こうに」。ゲーム未体験の観客も十分に楽しめる。

西暦2024年、福岡・柳川で暮らす14歳の少女そらは、幼なじみの智彦やその友人の田中らから勧められて、世界規模で流行しているオンラインゲーム「THE WORLD(ザ・ワールド)」に初めて参加する。バーチャル世界の冒険に次第に魅力を感じ始めるそらだったが、ある不思議な少女に出会ったことから、現実世界でデジタルハザードらしき異変が起こり始める…。

「.hack(ドットハック)」は、ゲーム、アニメ、コミックなどメディアミックスで展開するオリジナルコンテンツプロジェクトだ。少しだけ先の未来、世界が当たり前のようにネットでつながるそこでは、虚構と現実の2つの世界がダイナミックに交錯している。ゲームではバーチャル世界が中心だが、映画版はリアルのキャラの心情が丁寧に描かれる青春ストーリーが中心なので、ドットハック・シリーズ初心者でも十分に楽しめるはずだ。現実とは違うキャラクター(アバター)になる二面性、バーチャル世界でこそ分かるかけがえのないリアル、次第に解放される自分を見出すヒロインの変化や、自分では気付かなかった恋心など、思春期特有の成長物語がみずみずしい。日常が丁寧だからこそ、バーチャルの壮大な“冒険”に胸が躍るのだ。北原白秋の生地としても知られる水郷・柳川の風景が美しいが、この街を象徴する水路は、考えようによっては、オンラインのネットワークに重なって見える。ザ・ワールドの美しい景観、世界を救う鍵となる謎の少女アユラの世界など、映像はため息が出るほど壮麗。3Dは作りこまれて見応えがあるが、柔らかい色調と練られた立体感は、目にも優しいので疲れをまったく感じさせないのが嬉しい。アニメーション制作は、サイバーコネクトツー映像制作チーム「sai−サイ−」。パステル・カラーが中心のビジュアルが、少年少女の、ゆるやかにつながっていたいと願う思いにフィットしていた。
【70点】
(原題「ドットハック セカイの向こうに」)
(日本/松山洋監督/(声)桜庭ななみ、松坂桃李、田中圭、他)
(みずみずしさ度:★★★★☆)
チケットぴあ

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ドットハック セカイの向こうに@ぴあ映画生活

天国からのエール

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若者たちに無償で音楽スタジオを提供した仲宗根陽氏の実話を映画化。けれん味のない演出が心地よい。

沖縄に住む陽(ひかる)は、妻と娘、母親と暮らしながら、小さな弁当屋「あじさい弁当」を営んでいた。ある日、高校生たちがバンドの練習をする場所がないことを知り、店のガレージを改造して音楽スタジオを作る。「あいさつをする。赤点をとらない。人の痛みが分かる人間になる」を条件に、無償でスタジオを提供する陽を、若者たちはいつしか“にぃにぃ”と呼んで慕うようになる。だが、大切な音楽フェスティバルを前に、陽は病に倒れて入院してしまう…。

沖縄を舞台にした映画は、ともすれば南の島で癒される、ムード頼りの作品が多いが、この映画はそうではない。観光名所のような場所はまったく登場せず、描かれるのは、小さな弁当屋、普通の高校、さびれた商店街と、地方都市の日常風景だ。言葉のなまりがなければ匿名性さえ感じる。すべて沖縄県本部町でロケを敢行しながら、ご当地映画にありがちな観光スポットを避け、沖縄の歴史さえ封印した演出は、土着性が抜け落ちた分、普遍的なストーリーになった。物語は、若者たちの夢をあと押しするため、私財をなげうって音楽スタジオ「あじさい音楽村」を作った仲宗根陽さんの志と、彼を慕う若者たちの夢を描くもの。終盤は、仲宗根さんがガンで倒れるが、難病ものにありがちな湿った空気はない。あくまでもベースは、主人公と若者たちが共有した夢なのだ。沖縄は数々のミュージシャンを輩出する場所だが、そんな風土に、音楽に夢を託す高校生・アヤたちの姿は自然に溶け込んでいる。若者たちに熱い言葉を投げかけ、バンドを必死で売り込む陽は、一見熱血キャラだが、根っこの部分はぶっきらぼうで不器用な男。そんな主人公を演じる阿部寛の演技がいい。特に病に倒れやつれた自分の顔を鏡で見るシーンは壮絶だ。若者たちの夢に自分の残り少ない人生を賭け、悔いなく生きた主人公の笑顔が記憶に残る。弁当屋の食と音楽の夢。地に足を付けたこんな大人に出会えた若者たちは、まっすぐに前を向いて生きる力をもらったはずだ。
【65点】
(原題「天国からのエール」)
(日本/熊沢誓人監督/阿部寛、ミムラ、桜庭ななみ、他)
(希望度:★★★★☆)
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天国からのエール@ぴあ映画生活

ランウェイ☆ビート

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ティーンエイジャーが夢を賭けるのはスポーツ、音楽、地域の祭が定番。だが本作ではファッションショーに挑戦するのだからこれはちょっと珍しい。

月島高校に転校生としてやってきた美糸(ビート)は、天才的なファッションセンスを持つ男の子。持ち前の明るさとリーダーシップでたちまちクラスの人気者になる彼を、メイはまぶしそうにみつめている。ビートのデザインした服で文化祭のファッションショーを盛り上げようとクラス全員がまとまりかけた時、デザインの盗作疑惑が持ち上がる。さらに、生徒数の減少により月島高校が廃校になるという事実が分かり…。

主人公は流行のメンズ・スカートを着こなす一方で、古風なミシンを使って服を作り、育ての親の祖父を大切に思うさわやか男子。いじめられっ子のワンダをたちまちイケメンに変身させ、女王様きどりのミキティに対してもプライドを傷つけないように配慮する。物語の語り手であるちょっとおとなしい女の子メイは、そんな“気配り草食系”のビートに淡い恋心を抱くのだが、明らかに10代向けのこの作品では珍しく恋愛は主軸ではない。さらに、ビートのデザインの才能は人気デザイナーである父親譲りで、プロのアパレルメーカーも注目し、果ては盗用してしまうほどなのだから、ビジネスと直結してストーリーがワイドになるかと思ったが、それも違う。物語をひっぱるのは、あくまでも、廃校になる高校の最後の思い出としてショーをやりたいという願いなのだ。物足りなさもあるのが、これが身の丈にあった作品になった要因だろう。ただし原作が携帯小説というだけあり、ディテールはかなり雑。難病のガールフレンドの存在はベタすぎるし、祖父の役割も不明瞭、クライマックスのショーは完全にご都合主義だ。それでも、父親に対するわだかまりを、服作りに打ち込むことで封じ込め、やがて父との和解で気持ちを爆発・昇華させる健全な反抗精神はさわやかなもの。恐れずにチャレンジできることこそ若さの特権で、「信じれば、自分は変われる」のセリフが主人公のキャラクターを体現していた。
【55点】
(原題「ランウェイ☆ビート」)
(日本/大谷健太郎監督/瀬戸康史、桜庭ななみ、桐谷美玲、他)
(ファッショナブル度:★★★☆☆)

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映画レビュー「サマーウォーズ」

サマーウォーズ [DVD]サマーウォーズ [DVD]
◆プチレビュー◆
田舎の大家族が世界の危機を救うミスマッチが面白い。草食系男子のがんばりに拍手喝采だ。 【80点】

 数学の天才で内気な高校生ケンジは、あこがれの先輩ナツキの誘いで、彼女の田舎の長野を訪れ、大家族の仲間入りをするハメに。だが、メールで届いた不審な数学クイズをうっかり解いたことから、世界の危機を招いてしまう…。

 核家族は当たり前、隣に住む住人の顔も知らず、隙あらば引きこもってネットの世界に埋没する日々。人間関係の温もりと煩わしさのどちらも知らない、イマドキの若者にとって、総勢30名に及ぶ旧家一族が顔を揃える“個性豊かなご親戚”という構図こそ、ミラクル・ワールドではあるまいか。この物語は、秀作アニメ「時をかける少女」のスタッフが再結集して放つ、人呼んで“大家族アクション・ムービー”。世界中をテロの脅威にさらすデジタル・モンスターに立ち向かうが、さて、このタフな戦いの勝機はどこにある?!

 狙われたのは、世界で10億人以上が利用するOZ(オズ)だ。それは、ショッピングやコミュニティだけでなく、行政までもが参加するネットサービス。この上なく便利だが、社会がネットのインフラに依存する以上、テロリズムの標的になる。ケンジのアカウントがハッキングされ、サイバーテロの犯人にされてしまっただけでなく、宇宙の小惑星探査機が地球めがけて暴走を始める気配も。元凶の人工知能を開発したのが、ナツキの親戚の一人だったことから、戦国武将の末裔の陣内(じんのうち)家を束ねる90歳の曾祖母・栄の怒声が飛ぶ。「身内がしでかした不始末は、一家でカタをつけるよ!」。いよっ、待ってました!と叫びたくなるが、ここは「武運長久お祈りします」と言うべきか。

 しかし敵もヤワではない。仮パスワードでログインしてみると、謎のアバター(ネット上の分身キャラクター)・ラブマシーンは、世界中のアカウントをかき集めて巨大し、化け物と化していた。バーチャル・ワールドでは、カラフルかつグロテスクなビジュアルに目を見張る。一方、リアル・ワールドでは、朝顔の花を眺めながらツルツルと素麺をすする図に癒される。メリハリとはこういうことかと感心している場合ではなく、事態は一刻の猶予も許さぬ状態に。

 サイバーテロは目的も実態もない強大な悪意で、打つ手はないかに見えた。だが、誇り高き老婆・栄の信念は「人の力を信じること」。驚くべき人脈で、システム回復のネットワークを短時間で作り上げるが、OZの混乱が大家族に思わぬ悲劇をもたらすことに。一族は悲しみにくれるが、こうなったら負けるわけにはいかない。親戚それぞれの裏技とケンジの数学力、ナツキの強い想いが“夏の陣”の火蓋を切り、戦いは想像を超えたクライマックスへ。「時かけ」を思い出す甘酸っぱい恋愛を隠し味にしたスリリングな展開は、興奮必至だ。

 物語のプロットは、テクノロジーの暴走という古典的なものだが、光ったのは、現実世界の大家族の騒動と仮想空間のバトルのせめぎあいを交互に描いた立体感だ。さらに、あらゆる世代の力が集結しハイテクの巨悪に立ち向かう点が「サマーウォーズ」の大きな魅力である。家族という普遍的なツールは、いざという時、最強のプログラムになる。アナログとデジタル。どちらかを選択するのではない。これは、両方の連合軍による、高らかな勝利の物語なのだ。ほら、陣内家の大事な家族、犬のハヤテも笑っている。 

(シネマッシモ評価:★5つが満点)マンパワー度:★★★★☆

□2009年 日本映画
□監督:細田守
□出演:(声)神木隆之介、桜庭ななみ、谷村美月、富司純子、他

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