映画通信シネマッシモ


映画通信シネマッシモは、2018年4月をもって、終了しました。

ブログ終了にあたり、たくさんのあたたかいコメントをお寄せいただき、本当にありがとうございました。
皆さまの映画ライフに少しでもお役に立てたならこれほど嬉しいことはありません。
長い間のご愛顧に心より感謝いたします。

森川葵

恋と嘘

恋と嘘 オリジナル・サウンドトラック
超・少子化対策法が制定された近未来の日本。DNA等の各種データに基づいて、政府が各個人に最良の結婚相手を通知していた。優柔不断な性格の女子高生・葵は、16歳の誕生日に結婚相手を知らせる、政府からの通知が来ることを心待ちにしていたが、優しい幼なじみの優翔から、誕生日の前日に「ずっと好きだった」と告白され戸惑う。そんな葵の前に現れたのは、政府通知の結婚相手・蒼佑だった。ぶっきらぼうでミステリアスな蒼佑に、困惑する葵だったが、蒼佑の優しさを知って次第に距離を縮めていく…。

近未来を舞台に、特殊な状況下での三角関係を描く青春ラブストーリー「恋と嘘」。原作は漫画アプリ、マンガボックスで連載されているムサヲのヒット作だが、この実写化では、原作とは男女を逆にしたアナザーストーリーとなっている。国が決めた“最良の相手”か、ずっとそばにいて見守ってくれる優しい幼なじみか。自分が食べたいクレープさえ選べない、優柔不断なヒロインに、酷な選択を迫る恋愛映画だが、内容があまりにも酷い。

まず、最良の相手を政府が強制的に選ぶという未来的設定が面白いのに、それをほとんど活かせていない。通知の拘束力がユルいとはいえ、他者から勝手に相手を決められることへの反発もなく、ヒロインは政府通知を心待ちにしてワクワクしている有様なのだ。青春ラブロマンスでお決まりの描写がダラダラと積み重ねられていき、挙句の果てには、映画ではおなじみの例の大きな障害が登場して、観客を脱力させる。優翔が分析する葵は、他人のことばかり気にかけてしまう優しい女の子ということになるが、彼女の言動は、自己チュー以外の何物でもなく、演じる森川葵の超絶的に拙い演技もあって、このヒロインにまったく共感できないのである。可愛いヒロインにイケメン2人のキャスティングで、明らかにファン向けの映画に文句を言うこと自体、大人げないと分かっていても、基本設定の面白さを活かすこともなく、ヴィジュアル面も含めて、SF的要素を組み込む努力もなく、凡百な青春映画に終始した雑な内容が、あまりにも情けなかった。猛省してほしい。
【20点】
(原題「恋と嘘」)
(日本/古澤健監督/森川葵、北村匠海、佐藤寛太、他)
(共感度:☆☆☆☆☆)
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花戦さ

花戦さ [DVD]
戦国時代末期。京都の中心、頂法寺六角堂の花僧・池坊専好は、天下統一目前の織田信長の前で見事な生け花を披露し、茶人の千利休らの心をつかむ。直後、思わぬ失態から信長の怒りを買うが、それを救ったのが若き武将・木下藤吉郎、後の豊臣秀吉だった。それから十数年後、秀吉が天下人となるが、愛息・鶴松を亡くして正気を失った秀吉は圧政を敷き、共に美を追い求めた専好の友・利休を自害に追い込む。さらに一般庶民をも粛清する秀吉に対し、専好は、武力ではなく生け花の力で、一世一代の戦いを挑もうと決意する…。

時の天下人・豊臣秀吉に刃ではなく花で戦いを挑んだ華道家元・初代池坊専好の姿を描く歴史劇「花戦さ」。物語の着想を得たのは、鬼塚忠による小説だ。秀吉と茶道は、茶人の千利休との確執が有名で、しばしば映画でも描かれるが、秀吉と華道という組み合わせの作品は非常に珍しい。若き池坊専好は、立花の名手だが、ひょうひょうとした性格の花僧で、戦国の乱世で命を落とした無縁仏の前で手を合わせ小さな花を供えることで、世の平穏を願う心優しい人物である。前半は、信長の前での立花や人々に生け花を教える姿、秀吉の茶会での奮闘や口をきかないワケありの少女とのエピソードなど、ほのぼのとした人情劇のよう。だが、秀吉が、極度の被害妄想のため、敵対する武将だけなく、自分の意のままにならない利休を死に追いやり、ついには冗談半分の陰口をたたいただけの庶民まで、粛清で命を奪うようになる後半の物語はシリアスで悲しみを帯びる。政治とは無縁のはずの専好だったが、狂気の秀吉の暴挙を止めるため、花を使った命がけの“戦い”を挑むクライマックスは、美しくも壮絶だ。終盤には、絵が得意で心を閉ざした少女・れんの存在が効いてくる。出世も名誉も興味がなく、ただひたすらに花を愛した人間が、花を武器に、命を賭けて、権力者に意見する。天下を取ろうとする信長のため、日々の暮らしを楽しむ町衆のため、秀吉から追い詰められた利休の翻意を促すため、幼くして逝った秀吉の子の魂を慰めるため。その時々の花は、すべて大切な人への美しくも強いメッセージとなって画面に現れた。主役級の俳優たちの豪華競演もさることながら、花そのものが主人公のような役割を果たしている。凛と咲く花の中に、生きる願いと平和への祈り、理不尽な権力に立ち向かう勇気が込められている映画だ。
【65点】
(原題「花戦さ」)
(日本/篠原哲雄監督/野村萬斎、森川葵、市川猿之助、他)
(勝負度:★★★★☆)
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劇場版 零 ゼロ

劇場版 零~ゼロ~ スペシャル・エディション [Blu-ray]
人気ホラーゲームを実写映画化した学園ホラーミステリー「劇場版 零 ゼロ」。まったく怖くないが、美少女系耽美派映像が満載。

山間の閉塞的な街にあるカトリック系女子学園。ここの寮に住むアヤが部屋に引きこもってから数日後、生徒が次々に姿を消し、水死体で発見される事件が起こる。彼女たちは皆、アヤに瓜二つの少女が写る写真に触れ、呪いを解いてと囁くアヤの幻影に悩まされていた。クラスメートのミチもまたアヤの幻を見るようになるが、ミチの前に本物のアヤが現れる。ミチは幻の正体をつかむため、学園に古くから伝わる、女の子だけにかかるという呪いのおまじないを試そうとするのだが…。

物語のベースは大ヒットホラーゲーム「零〜zero〜」。民俗学者で作家でもある大塚英志の原作を実写映画化したのが本作だ。ゲームは未体験なのだが、映画に関していえば、まったく怖くない。ホラーというより耽美系ミステリー、あるいは切ないラブストーリーという感じだろうか。だがこれを恋愛と呼んでいいものか。映画の舞台は現代だが、過去のある事件が大きく関係する。時代は変わっても、ティーンエイジャーの女の子は、まだ異性との恋愛よりも友情以上恋愛未満の思いに左右されやすく、愛という感情を持て余しているかのよう。女子学園の寮という閉塞的な世界ではなおさらだろう。讃美歌風の歌、美少女アヤとそっくりの少女、午前0時ちょうどに好きな人の写真にキスをすると願いが叶うというおまじない。それらが混然一体となって怪しく美しい呪いと死の誘惑へと昇華していくのだ。それにしても、ストーリーには飛躍が多く、いきなりイタコとは…。映画は中条あやみ、森川葵というティーン雑誌モデル出身の若手女優が、どこか時代錯誤な女子高生を演じている。劇中に印象的に登場するミレイの絵画「オフェーリア」が示すように、常に水をイメージする物語は、ピュアは美少女ホラーらしい演出だった。
【50点】
(原題「劇場版 零 ゼロ」)
(日本/安里麻里監督/中条あやみ、森川葵、小島藤子、他)
(ゴス度:★★★★☆)
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