脳内ポイズンベリー スペシャル・エディション(Blu-ray2枚組)
アラサー女性の恋と彼女の頭の中の脳内会議を描くラブ・コメディー「脳内ポイズンベリー」。これは一種の密室劇だ。

30歳のケータイ小説家のいち子は、飲み会で同席してずっと気になっていた7歳年下の男子の早乙女に偶然再会する。声をかけるかどうするかで、いち子の脳内の5つの役割を持つメンバーは大パニック。理性担当の議長の吉田のとりまとめにより、思い切って早乙女を食事に誘いベッドイン、その後交際することに。しかし30歳という年齢を気にしたり、早乙女の元カノが現れたりで双方に誤解が生じた時、いち子の仕事相手で、頼れる存在である越智がいち子にアプローチし、脳内会議はさらなる紛糾に陥る…。

原作は「失恋ショコラティエ」で知られる水城せとなの同名コミック。脳内の感情である、ポジティブ、ネガティブ、理性、衝動、記憶の5つの役割を擬人化し、ヒロインの恋の行方を描くという設定がユニークだ。いち子の恋の相手は、心惹かれる不思議系年下男子・早乙女と、優しくて頼りになるがときめきは感じない年上の男性・越智。5つの感情の脳内会議によって、いち子の言動が決まるという設定から、このヒロインがいかに優柔不断かがわかる。しかし実際には人はさまざまなかけひきや計算で動いていて、単にときめきだけでは恋はできないのだ。実際、現実世界の恋の三角関係よりも、脳内会議の紛糾の行方の方に興味を引かれる。佐藤祐市監督は「キサラギ」でも披露した密室劇の濃厚な面白さを持ち込んだ。ヒロインを演じるのは、クールなイメージが強い真木よう子。優柔不断でグダグダのアラサー女子という役柄が新鮮だが、脳内会議に、セクシーなコスチュームで登場するキャラを演じて、一人二役を熱演。それにしても後発のディズニー映画「インサイド・ヘッド」と同じ“脳内感情もの”とは大胆な!本作では5つの擬人化した感情の内面を掘り下げるより、アラサー女性が自分の力で一歩前に踏み出す異色ラブコメを目指しているのだろう。最終的にヒロインが下す決断には、ちょっと胸がすく思いだった。
【65点】
(原題「脳内ポイズンベリー」)
(日本/佐藤祐市監督/真木よう子、西島秀俊、古川雄輝、他)
(ユニーク度:★★★★☆)
チケットぴあ


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