映画通信シネマッシモ


映画通信シネマッシモは、2018年4月をもって、終了しました。

ブログ終了にあたり、たくさんのあたたかいコメントをお寄せいただき、本当にありがとうございました。
皆さまの映画ライフに少しでもお役に立てたならこれほど嬉しいことはありません。
長い間のご愛顧に心より感謝いたします。

江口洋介

人生の約束

人生の約束 (豪華版)(本編Blu-ray+特典DVD)
東京のIT関連企業のCEO中原祐馬は、会社拡大しか興味がなく、一緒に会社を作った親友の航平とも、彼を追い出す形で絶縁していた。その航平から何度も無言の電話あり不安になった祐馬は、彼の故郷・富山県新湊へ向かう。だが着いたときには親友は病でこの世を去っていた。祐馬は、航平が新湊曳山まつりをめぐって地元のために奔走していたことを知る。同じ頃、祐馬の会社が不正取引の疑いで強制捜査を受ける。会社や仲間などすべてを失って一人になった祐馬は、亡き友への思いから他の町に譲渡された曳山を取り戻そうと決心するが…。
「池中玄太80キロ」などテレビドラマ界の巨匠として知られる石橋冠の映画初監督作「人生の約束」。富山県射水市の新湊曳山まつりを題材に、会社拡大しか関心がなかった主人公が、かつての親友の死をきっかけに人生を見つめ直していく物語だ。地方都市を舞台に、自分を見失った男が、その土地の人々の暮らしや人柄に触れて、再生していく。ストーリーそのものは手垢がついたものだが、石橋冠の演出はすべてがストレートで奇をてらったところがない。初映画監督に臨む巨匠を慕う俳優陣の好演もある。さらに雄大な立山連峰をバックに、360年もの歴史を誇る勇壮な祭りとくれば、もうテッパンの作りだ。

新湊曳山まつりでは、祭に参加し曳山をひくことを“つながる”と表現するのだそう。この作品は明らかにシニア層向け。だが、劇中に登場する「つながりたい」という気持ちは、世代を問わず不思議なほど現代の世相にフィットする。勇壮な祭りのクライマックス、主人公が渾身の力で祭りに対峙し、提灯山にいっせいに灯がともる瞬間の美しさが心に残った。派手さはないが、丁寧であたたかい作品に仕上がっている。
【60点】
(原題「人生の約束」)
(日本/石橋冠監督/竹野内豊、江口洋介、松坂桃李、他)
(再生度:★★★★☆)
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人生の約束@ぴあ映画生活

はやぶさ 遥かなる帰還

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決してあきらめない日本の研究者たちの意地と誇りに感動する「はやぶさ 遥かなる帰還」。かりんとうをかじる渡辺謙の表情がいい。

2003年5月9日、鹿児島から小惑星探査機「はやぶさ」を搭載したロケットが発射された。はやぶさのミッションは、小惑星「イトカワ」の地表から岩石サンプルを持ち帰ること。この困難なプロジェクトに、プロジェクトマネジャーの山口教授をはじめ、さまざまな技術のエキスパートたちが挑む。だがはやぶさは、次々に想定外のトラブルに見舞われる…。

はやぶさが長く困難な旅を経てサンプルを持ち帰ったという偉業はすでに知っている。それでもなお、この2時間16分の映画は退屈とは無縁だ。まず、探査機の作りや難解な科学用語が、分かりやすくセリフに組み込まれているのでとても理解しやすい。JAXAのメンバーたちの不屈の精神には、「プロジェクトX」を思わせるような、愚直な情熱を感じる。さらに物語に、立場が異なる企業人を組み込んだことで、プロジェクトの困難さにリアリティが増した。

チーム・リーダー山口教授役の渡辺謙をはじめ、藤竜也、吉岡秀隆ら俳優たちは皆、好演。特に、下町の町工場社長役の山崎務がいい。イオンエンジン担当の藤中が「山口先生には、できませんとか言って降参したくないんだ」というセリフがあるが、これはそのまま、渡辺謙という日本を代表する名優に、「負けたくない」という気持ちと通じるものだったのではなかろうか。俳優たちの前向きなライバル意識が、この群像劇を良質なものにしたのだと思う。はやぶさは燃料漏れや姿勢制御不能、通信途絶など、数々のトラブルに見舞われるが、山口の強いリーダーシップのもと、メンバーたちは決してあきらめなかった。映画の終盤に、神社で語らう山口教授と町工場社長のさりげない会話や、山口と握手した藤中が葛藤を乗り越えて「手の冷たい人は心が温かい」と言うラストが味わい深い。日本が世界に誇れるのは、本作が描くような不撓不屈の精神なのだと改めて教えられた。
【70点】
(原題「はやぶさ 遥かなる帰還」)
(日本/瀧本智行監督/渡辺謙、江口洋介、吉岡秀隆、他)
(日本の誇り度:★★★★★)
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はやぶさ 遥かなる帰還@ぴあ映画生活

洋菓子店コアンドル

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芸術的なスイーツが並ぶ人気洋菓子店を舞台に、挫折を乗り越えて再生し、未来へ進む男女を応援するストーリー。繊細で寡黙なキャラが似合う蒼井優が、空気の読めない無骨な田舎娘を演じているのが珍しい。鹿児島のケーキ屋の娘・なつめは恋人を追って上京、彼が働いていたおしゃれな洋菓子店“パティスリー・コアンドル”を訪ねるが、彼はすでに店を辞めて行方知れずになっていた。行く宛のないなつめは半ば強引に店主の依子に頼みこみ、住み込みでコアンドルで働きはじめる。先輩スタッフに怒られ、失敗ばかりのなつめだったが、ある日店で、元天才パティシエで、スイーツ評論家の十村と出会う…。

本当は捨てられているのに元恋人を強引に追いかけ、彼の才能を勝手に評価するかと思えば、自分から店を辞めた彼を引き止めなかったと言って、店のオーナーやスタッフを「冷たい」と責める。さらに強引に「ここで働きたい」と言いだしてきかない。押しが強いというより、他人の都合も顧みず自分勝手な意見を通す主人公のなつめには、最初はまったく好感が持てない。だが、人生は何が幸いするか判らないもの。田舎のケーキ屋の娘だった彼女の目のうろこを落とすほど絶品のコアンドルのケーキは、もともと負けず嫌いで頑張り屋のなつめのチャレンジ精神に火を付けた。物語はいつしか、すれ違った男女のラブストーリーではなく、ケーキ作りの修行に励む若い女性の奮闘記になっていく。そこに、ある事情から“人を幸せにするケーキ”が作れなくなった元天才パティシエの再生物語や、経営危機に追い込まれたコアンドルの起死回生の勝負がからむ。美味しい食べ物、とりわけスイーツが人を幸せな気持ちにするというのは本当だと思う。だが、この物語の欠点は、主人公のなつめにケーキ作りの才能があるのかどうかがはっきりしないことと、なつめと、コアンドルの店主や十村との絆を描ききれてない点だ。お菓子作りの基礎があるとはいえ、お客を魅了するケーキを作りだすのは簡単ではないはず。頑張っている姿だけでなく、彼女に強いインスピレーションを与えるエピソードが欲しかった。それでも、たとえ未知数のものに対しても夢を託せるのが、若者の特権。がむしゃらに頑張りコアンドルを守ろうとするなつめの奮闘に、閉ざされた十村の心が次第に未来に向かうのは、説得力がある。コアンドルとは“街角”の意味。小さな街かどで出会った美味しいケーキが、元気をくれる。思いがけない展開から自分の居場所を見つけたヒロインが、一ヶ所に留まらず、さらに羽ばたいていくラストがさわやかだった。
【50点】
(原題「洋菓子店コアンドル」)
(日本/深川栄洋監督/江口洋介、蒼井優、戸田恵子、他)
(ビター・アンド・スイート度:★★★☆☆)


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洋菓子店コアンドル@ぴあ映画生活

洋菓子店コアンドル(DVD) ◆20%OFF!

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価格:3,948円(税込、送料別)

GOEMON

GOEMON (江口洋介 主演) [DVD]GOEMON (江口洋介 主演) [DVD]
すべてが過剰でけれん味たっぷり。独特の世界が広がる歴史異聞だ。秀吉が天下人として君臨する時代、世間を騒がせた義賊・石川五右衛門の壮絶な戦いを、驚きの設定で描く。秀吉、三成、霧隠才蔵に服部半蔵が追うのは南蛮製の箱に入った信長暗殺の秘密。徹底的にデジタルにこだわった映像はCGの申し子・紀里谷和明の得意とする世界だ。豪奢で異国風の文化が花開いた安土桃山時代の狂乱の表現に全力を注いでいる。現実離れした映像と懲りすぎの人物像は、リアリティを失ってなんぼだが、濃いキャラの中で広末涼子だけが映像に負けている。石川五右衛門がいいキャラすぎるのはつまらないが、一種のパラレル・ワールドと思ってしまえば楽しめよう。
【55点】
(日本/紀里谷和明監督/江口洋介、広末涼子、大沢たかお、他)
(リアリティ度:★☆☆☆☆)

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闇の子供たち

闇の子供たち プレミアム・エディション [DVD]闇の子供たち プレミアム・エディション [DVD]
日本とも係わる幼児売・買春と臓器密売を告発する問題作。タイに住む新聞記者と女性ボランティアの目を通して、闇の世界を描くものだ。物語はスリリングだが後半の描写が慌しく、特にラストの主人公の秘密はとってつけたよう。それでも、善悪の感覚が麻痺し金銭にものを言わせる日本人をクールに描いて考えさせられる。自らも被害者の斡旋業の男が悪循環を体現して悲しい。この映画を見れば、もはや知らなかったとは言えなくなる。
【70点】
(日本/阪本順治監督/江口洋介、宮崎あおい、妻夫木聡、佐藤浩市、他)
(ショッキング度:★★★★★)

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アンフェア the Movie

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人気TVシリーズの劇場版。子持ちでバツイチだが頭が切れる女刑事が警察の不正に挑む。ハイテク装置を誇る病院が舞台だが、要塞のような建物なのに、あっさり地下から出入りできるなど、おかしな設定が多数。TV版を全く知らない私がいけないのか??
【20点】
(日本/小林義則監督/篠原涼子、椎名桔平、江口洋介、成宮寛貴、他)
(脚本の出来度:★☆☆☆☆)

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となり町戦争

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町同士の戦争というシュールな発想で、血や武器を見せずに戦争の真っ只中にほうり込まれてしまう恐怖を描く。原作者は今も公務員として働く異色作家の三崎亜記。平和ボケした日本への警鐘と、全てが杓子定規のお役所業務を、戦争を題材に皮肉るスタイルがおもしろい。
【65点】
(日本/渡辺謙作監督/江口洋介、原田知世、瑛太、他)
(不気味度:★★★★☆)

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