映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評


【本音で語る新作映画レビュー】
シネマッシモでは、映画レビューはネタバレなしのヒントあり。映画を見る前と見た後と、2度読んで楽しめます。
映画評サイトもこのブログで4代目になりました。すべての映画好きを歓迎します!
(点数は100点が、★は5つが満点)
シネマッシモとは、シネマ(映画)とマッシモ(イタリア語でmax,最大)とを組み合わせた造語。
どうぞゆっくり楽しんでください \(^▽^)/

◎ 今週の気になる映画 ◎
「フィフティ・シェイズ・ダーカー」「ハクソー・リッジ」「結婚」「ありがとう、トニ・エルドマン」etc.

竹内結子

クリーピー 偽りの隣人

クリーピー 偽りの隣人 豪華版[Blu-ray]
刑事から犯罪心理学者に転身した高倉は、前の同僚・野上から6年前の一家失踪事件の分析を頼まれる。だが、ただ一人の生存者である長女の早紀の記憶の糸をたぐって調査を進めても、事件の核心にはたどりつけずにいた。一方、高倉が妻・康子と共に引っ越してきた新居の隣家の住人、人が好さそうなのにつかみどころのない主人の西野、病弱な妻、中学生の娘・澪の3人は、どこか奇妙な一家だった。ある日、その澪が高倉に 「あの人、お父さんじゃありません。全然知らない人です」 と突然告げ、高倉はその言葉に衝撃を受ける。未解決の失踪事件と隣人一家の不可解なつながりが、やがて高倉と妻を恐ろしい事件に巻き込んでいく…。

前川裕の傑作ミステリー小説を映画化した「クリーピー 偽りの隣人」。タイトルのクリーピーとは、気味が悪い、ぞっと身の毛がよだつような、という意味なのだが、本作は、そのエッセンスを十分に映像化している。それは役者陣の演技力であり、黒沢清監督の演出力であり、現代社会とリンクした物語の同時代性のためだ。映画では、精神的に他者を支配する悪意と、それに翻弄される人間たちが描かれるが、こんなことが実際に可能なのか?と思っていたら、日本で、人を支配しての犯罪の実例もあるし、アメリカにいたっては凡例が多すぎて困るほどなのだ。一家失踪事件と奇妙な隣人の西野家とのつながりは、じわじわとわかってくるが、原作と大きく違うのは、高倉の妻の存在である。原作では高倉をサポートする役割だったのが、映画では西野に取り込まれ憔悴し常軌を逸していく役どころで、高倉、西野に続く物語のもうひとつの軸になっていく。演じる竹内結子が好演だ。演技派の香川照之の“クリーピー”な演技は上手すぎて気味が悪いほどである。西野に翻弄され事件に巻き込まれながら真相に近づく高倉も、過去に犯人を目の前での自殺という形で取り逃がしたトラウマを背負っており、心に深い闇を抱えた人間だ。つまり登場人物の誰もが、少し、あるいは大きく心を病んでいる。そんな人間たちが作り出したのが、西野家に内部にある“悪魔のいけにえ”的隠し部屋なのだ。恐ろしいクリーチャーや悪霊は登場しない。だがこの得体のしれない不条理は、底なしの恐怖である。やはり、黒沢清監督はホラーの名手だと改めて感心した。
【70点】
(原題「クリーピー 偽りの隣人」)
(日本/黒沢清監督/西島秀俊、竹内結子、川口春奈、他)
(気味悪さ度:★★★★★)
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クリーピー 偽りの隣人|映画情報のぴあ映画生活

残穢 ざんえ 住んではいけない部屋

残穢[ざんえ]―住んではいけない部屋― [Blu-ray]
ミステリー小説家である私のもとに、読者の女子大生・久保さんから自分が住んでいる部屋で奇妙な音がするという手紙が届く。早速二人で調べてみると、そのマンションに以前住んでいた人々が、引っ越し先で、自殺や心中、殺人などの事件を起こしていたことが判明。彼らは、なぜ、音のするその部屋ではなく、別々の場所で、不幸な末路をたどったのか。一連の事件の謎を調べていくうちに、数十年の時を経た壮大なる戦慄の真相に辿り着き、二人もまた、新たな事件に巻き込まれてしまう…。

ベストセラー作家・小野不由美の本格ホラー小説を映画化した「残穢 ざんえ 住んではいけない部屋」。自分が住んでいる家、あるいは土地で、過去に忌まわしい出来事があったのでは…という心配は、誰もが一度は感じるであろうリアルな恐怖だ。物語では、小説家の私と女子大生の久保さんの二人が、数十年もの時をさかのぼり、ある事件にたどり着くが、それは近づいたものに災難をもたらす“穢れ”が原因。これまた実話系オカルト話風で、背筋を凍らせる。中村義洋監督は、伊坂幸太郎原作の映画化でヒットメーカーになったので、ミステリーや感動作のイメージが強いが、もともとはホラーが得意。何しろ「ほんとにあった! 呪いのビデオ」シリーズの初代監督なのだ。とはいえ、本作は流血やショック描写は極力排している。その代わりに、ゆっくりと、でも確実に恐ろしい真相へと近づくジワジワ系の恐怖や、平凡な場所を想像力で恐ろしい空間へと変貌させる演出を多用しており、見事である。ちょっと残念なのは、穢れに関わる登場人物が多いので少し混乱してしまいそうになること。謎解きの詳細は映画を見て確かめてもらうとして、民間伝承や土着信仰をからめつつ、死者の強烈な怨念が充満していく展開や、ただそれに触れただけで無関係の人間まで犠牲になる不条理は、「リング」や「呪怨」などの系譜につながる正当派Jホラーならでは。ホラー、オカルト好きは必見だ。
【60点】
(原題「残穢」)
(日本/中村義洋監督/竹内結子、橋本愛、佐々木蔵之介、他)
(巻き込まれ度:★★★★★)
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残穢〈ざんえ〉−住んではいけない部屋−@ぴあ映画生活

ストロベリーナイト

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人気TVドラマ「姫川玲子シリーズ」の劇場版「ストロベリーナイト」。サスペンスよりラブストーリーの印象が残る。

警視庁捜査一課の姫川玲子は、ノンキャリアながら直感と行動力を武器に事件の真相に迫る敏腕女性刑事。彼女が率いる姫川班の管轄で、左目を切り裂かれた4つの死体が発見され、連続殺人事件として合同捜査本部が設置される。そんな時、「犯人は柳井健斗」という匿名電話が寄せられるが、上層部からはすべてを黙殺しろとの一方的な命令が下った。納得がいかない玲子は、単独捜査を始めるが、そこで事件の鍵を握るマキタという男と出会い、立場を越えて惹かれていく…。

原作は誉田哲也の人気小説の姫川玲子シリーズだが、劇場版の原作は“ストロベリーナイト”ではなく“インビジブルレイン”なのだから、ちょっとややこしい。スペシャルテレビ版、連続テレビ版と、姫川班の絆を描いているだけあって、班の結束力は絶大だ。さらに、玲子の右腕的存在の菊田には、玲子に対しどうやら恋愛に近い感情があるらしい。こういう予備知識を持って見ると、今回、事件の鍵を握る謎の男マキタ、実は暴力団幹部・牧田に玲子が惹かれていく展開は、やきもきするだろう。17歳の時に暴漢に襲われ、心と体に深い傷を持つ玲子の闇を、玲子同様に心に闇を抱える牧田は直感的に見抜く。これは愛というより共鳴に近いのかもしれない。警察上層部が隠ぺいする秘密に係わる事件の真相に迫るたびに2人の関係も変化し、思いがけないラストへ。刑事役初挑戦だという竹内結子が、赤いエルメスのバッグに、スーツとハイヒールでキメる、才色兼備の女性刑事を熱演。とはいえ、敏腕刑事ながら、基本的にはカン頼みという点は、サスペンスという点では甘さも感じる。それでも男社会の中にあって、毅然と戦い続けるヒロインの姿は美しい。全編、これでもか!と言わんばかりに降り続ける雨。キャスト、スタッフの苦労がしのばれる作品だ。
【60点】
(原題「ストロベリーナイト」)
(日本/佐藤祐市監督/竹内結子、大沢たかお、西島秀俊、他)
(タフなヒロイン度:★★★★☆)
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ストロベリーナイト@ぴあ映画生活

はやぶさ/HAYABUSA

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無人小惑星探査機「はやぶさ」を支えたスタッフの苦労と情熱を忠実に映画化。長い旅を終えて燃え尽きる映像に感動する。

宇宙科学研究所(現・JAXA)で働くことになった女性研究生・恵は、様々な分野のエキスパートが集まるスタッフと共に、小惑星探査機「はやぶさ」のプロジェクトに携わる。2003年に飛び立った「はやぶさ」は、2005年に小惑星イトカワに到着するが、地球に帰還するまでの道のりで、多くのトラブルに見舞われる…。

「はやぶさ」を描く映画は複数作られるが、本作は、新しくスタッフに加わった女性研究者の視点からとらえたことと「はやぶさ」の心の声を子供に見立てたことで、素人には難しい宇宙開発という世界を極力わかりやすく描いているのがいい。姿勢制御装置の不具合や通信途絶、イオンエンジンの故障に燃料漏れと、遠い宇宙で次々に起こるトラブルを懸命に解決していくスタッフたちの努力には、胸が熱くなる。NASAでさえも成し得なかった、月以外の天体からサンプルを持ち帰る偉業の陰に、こんなにも多くの物語があったとは。対外協力室室長・的川泰宣氏を演じる西田敏行は、実在の人物の苦労話が良く似合うが、彼が演じる明るくて繊細、粘り強いキャラクターは映画の大きな魅力だ。ただ「はやぶさ」を見守る一般人のエピソードは少し煩わしい。そもそも2時間20分という長尺になったのは、これらのせいで、もう少し編集の潔さがあっても良かったのでは…とも思う。終盤、多くのトラブルを乗り越えて地球に戻ってきた「はやぶさ」が7年間の長い旅を終えて燃え尽きるシーンには、深い感動が。宇宙を舞台にしたプロジェクトXは、けなげな「はやぶさ」君の壮大な“おつかい”。見終わったら拍手を送りたくなった。
【60点】
(原題「はやぶさ/HAYABUSA」)
(日本/堤幸彦監督/竹内結子、西田敏行、高嶋政宏、他)
(不撓不屈度:★★★★★)



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はやぶさ/HAYABUSA@ぴあ映画生活

僕と妻の1778の物語

僕と妻の1778の物語 スタンダード・エディションDVD僕と妻の1778の物語 スタンダード・エディションDVD
またしても余命ものか…と見る前は引いていたのだが、妻のために毎日短編小説を書き続けた作家・眉村卓の物語はまぎれもない真実。唯一の愛情表現“書くこと”が、生きることそのものになっている。SF作家の朔太郎と銀行に勤める妻の節子は、いつも一緒の仲のいい夫婦だ。だが、ある日、節子は大腸ガンであることが判明し、医師から余命1年と診断される。“笑い”に抗がん作用があると聞いた朔太郎は、何とか節子を笑わせようと、妻のためだけの短編小説を、1日1篇と決めて書き始める…。

物語の前半は、学生時代の初々しさを今も忘れない、恋人同士のような仲睦まじい夫婦の、愛情たっぷりの日々が描かれる。朔太郎はSF作家という職業柄か、どこか夢見がちで子供ような純真さを持つ人物。彼を支えるしっかり者の妻・節子とは、とても似合いの夫婦で、見ていてほほえましい。このピュアな朔太郎を演じるのは、いい人を絵に描いたような草なぎ剛だから、説得力がある。そんな夫婦の間に突如侵入する「死の影」。映画は、壮絶な闘病記であるにもかかわらず非常に穏やかなムードで進む。演出には、きれい事のような部分や、無理な設定も。しかし、夢のような物語ばかり書いている朔太郎の周囲にあるのは、やがて来る妻の死という圧倒的なリアリティーだ。加えて、高額な医療費の支払いや、意に沿わない仕事、看病による肉体疲労の日々が横たわっている。SFという夢の世界と厳しい現実の対比が悲しいほどに鮮烈だ。そんな過酷な日々の中、約5年もの間、毎日、短編を書き続けるのだが、そこには愛情と執念が混在している。小説を書くことは、妻のためでもあるが、やがて必ず訪れる“妻の死”に対峙する自分自身を支えるためなのだ。ただ、この毎日執筆している小説が図らずも世間に知られてしまったことに対する困惑が弱い。妻のためだけに書くとはいえ、ここにはプロの小説家・朔太郎と夫・朔太郎のジレンマがあったはず。映画はその部分は表層的にしか描かない。ともあれ、余命1年と宣告された節子は、医師の診断を覆し、奇跡的に命を永らえた。妻の死の、その後の演出や草なぎの演技が、意外なほど淡々としているのが好感が持てる。不器用で純粋な男の“最終節”には、静かな演技こそがふさわしいように思う。主人公が最後につづる1778番目の物語がどんなものなのかは映画を見て確かめてほしい。それは、妻のためだけに書く究極のラブレターだ。モデルとなった眉村卓氏は1934年生まれ。原稿用紙に万年筆で書くという、労を惜しまない行為が、時間を遅らせる奇跡を呼び寄せる手助けをしてくれたのかもしれない。
【60点】
(原題「僕と妻の1778の物語」)
(日本/星護監督/草なぎ剛、竹内結子、谷原章介、他)
(愛の奇跡度:★★★★☆)

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FLOWERS フラワーズ

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今の日本映画界を代表する若手美人女優がここまで勢揃いしてくれるとは、何とも豪華な企画だ。昭和11年、進歩的な娘・凛(りん)は親同士が勝手に決めた結婚に納得できず、式の当日に花嫁姿のまま家を飛び出してしまう。昭和30年代、凛の3人の娘、薫(かおる)、翠(みどり)、慧(さと)は、それぞれ悩みを抱えながらも、高度経済成長を遂げる日本で懸命に生きていた。そして現代、平成の時代を生きる娘・奏(かな)と佳(けい)は、母である慧からの手紙によって生きる素晴らしさと母の愛を知ることになる…。

日本の四季のうつろいの美しさは、昭和初期から平成の現代まで変わることはない。時代は違っても、幸せになろうとまっすぐに前を向く女性たちの美しさもまた、変わらないものだ。夫の死、女性の社会進出、病の中での出産、さらにシングルマザーになる決意。6人の女性をとりまく環境はさまざまだが、彼女たちの人生を勇気付けているのは、母の愛情の深さである。物語は大河ドラマというほど大げさなものではないが、ひとつひとつの物語が丁寧で、演じる女優たちも力まずにさりげない演技をみせているのが好ましい。竹内結子演じる薫のエピソードには、思いがけない謎が仕込まれて哀愁を漂わせ、田中麗奈演じる翠の物語では、社会の中での女性の立場と意識を改めて考えさせられる。登場時間やセリフは少ないが、最初と最後に登場する蒼井優の古風な表情が忘れられない。母娘なのに6人の女優たちがまったく似てないのはご愛嬌だし、男性の影があまりに薄いのは苦笑してしまう。キャスティングは、まるで某化粧品メーカー主催のプロモーション・ビデオのよう。それでもこんな企画は女性を元気にしてくれるし、映画ファンへのプレゼントのようで何だか嬉しい。
【60点】
(原題「フラワーズ」)
(日本/小泉徳宏監督/蒼井優、鈴木京香、竹内結子、田中麗奈、仲間由紀恵、広末涼子、他)
(豪華キャスト度:★★★★☆)

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ゴールデンスランバー

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伊坂幸太郎の同名小説を、人気絶頂の堺雅人主演で描く、巻き込まれ型サスペンスだ。仙台に住む宅配ドライバーの青柳は、久しぶりに再会した旧友の謎の言葉を聞いた直後から、首相暗殺事件の犯人にされ警察と犯罪組織から追われることになる。身に覚えがない青柳は、大学時代の仲間たちや偶然出会った人々の助けを借りて逃げ続けるが…。

主人公が、ワケもわからずとんでもない陰謀に巻き込まれるのはヒッチコックが得意としたスタイルだが、本作はまさにこの形。偶然による要素が大きいことと、アンモラルな人物が混在することがいかにも伊坂幸太郎テイストだ。首相暗殺事件というと、ハリウッド映画のようなスケールの大きな話に聞こえるが、権力による巨大な陰謀という部分は残念ながら迫力不足。だが権力側の描写がチャチなのは、この話がサスペンスである以上に、かつて同じ時間を共有した仲間たちが大人になってもう一度絆を確かめるために奮闘する物語だからだ。一緒にバイトした花火屋での思い出や、昔の恋人が古い車種の車でのデートを覚えていて助ける場面は、甘酸っぱい青春映画そのもの。平凡な一般市民が陰謀の罠から逃げ切るには、体力と知恵と運、何より自分の無実を信じてくれる人の存在が不可欠だ。「ゴールデンスランバー」とは、ビートルズの名曲のタイトル。当時バラバラだったメンバーの心をつなぎ止めようとしたポール・マッカートニーの思いは、主人公たちの学生時代の思い出と今に重なっていく。たび重なる見知らぬ人の親切は出来すぎだし、青柳の顛末は「それでいいのか?!」と問いたくなる。だが、仲間たちとの信頼を唯一の武器に走る主人公に、いつしか感情移入してしまい、あれよあれよの大逃亡劇も思いがけず楽しめた。「俺は犯人じゃない!」と叫びながら走り続けた主人公の持久力を“たいへんよくできました”と言ってほめてあげたい。
【60点】
(日本/中村義洋監督/堺雅人、竹内結子、香川照之、他)
(出来過ぎ度:★★★★★)

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なくもんか

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相変わらずのハイテンション、コロコロと変化する物語、人情とバカバカしさが同居する本作は、勢いだけが勝負のような作品だ。幼い頃に生き別れた兄・祐太と弟・祐介はお互いの顔も名前も知らずに育つ。東京下町・善人通り商店街でハムカツが名物の店を切り盛りする祐太は、誰に対しても親切をモットーに生きていた。お人好しの祐太、突然実家に戻った初代店主の一人娘・徹子、さらに赤の他人を兄としてお笑い芸人コンビでブレイクした弟の祐介の運命と再会劇は、意外な方向へと転がっていく。

情報量過多のクドカンの脚本を、阿部サダヲのテンションの高い演技で活写しているが、こう何から何まで詰め込まれてはかなわない。親切なようでいて祐太を利用する商店街の人々の存在や、徹子がプチ整形で美人になる設定、ハムカツのエコ化など、無くてもいいことが山ほどあって、楽しいというより疲れを誘う。家族の絆をテーマにしているのは分かるが、どれをとっても絆を感じないのだ。焦点がぼやけた家族写真のような印象を受ける。むしろ、作り話で売れまくる芸能界のからくりや、本物ではない兄と弟の関係性など、「ニセモノ」の面白さとアイロニーが際立っている。記憶に残るのは、いつも笑っているのに、根っこの部分はまったく笑っていないとのセリフ。ニセモノというキーワードで見ればこの映画も興味深い。
【40点】
(日本/水田伸生監督/阿部サダヲ、瑛太、竹内結子、他)
(ドタバタ度:★★★★☆)

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ジェネラル・ルージュの凱旋

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切実な医療問題を分かりやすいエンタメとして提供するミステリー・シリーズ第2弾。おっとり型の窓際医師・田口公子と、口が悪い厚生労働省の役人・白鳥圭輔のにわか探偵コンビが、医療メーカーと病院の癒着にからむ事件の謎を追う。激務の救命救急センター長を演じる堺雅人の存在感は抜群だ。ヘリポートやキャンディなど、小道具が最後にちゃんと効いてくるのは上手い。贅沢を言えば、現実ではやむを得ず断る急患の対処に何か示唆がほしかった点と、田口は探偵役は2度目なので、もう少し彼女の成長が見たかったこと。ジェネラル・ルージュ(血まみれ将軍)の名の本当の由来はちょっとキモいが、医療現場の過酷さを示すエピソードで、切迫感があった。
【70点】
(日本/中村義洋監督/竹内結子、阿部寛、堺雅人、他)
(タイムリー度:★★★★☆)

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チーム・バチスタの栄光

チーム・バチスタの栄光
医療という難しい世界をユーモラスに描いているが、出来栄えは底が浅いエンタメ・ミステリーという印象だ。エリート医師チームに起こる連続術中死を巡り、調査を任された女性医師と切れ者役人が事件を探る。最初は反発するが次第に絆を深めるのがにわか探偵コンビのお約束だが、竹内と阿部が信頼し合う場面がないので、終盤の仕掛けに説得力がない。評価したいのは激務の医療現場を憂う側面。コミカルな役を演じる竹内結子が新鮮だ。
【50点】
(日本/中村義洋監督/阿部寛、竹内結子、吉川晃司、池内博之、他)
(手術場面のリアル度:★★★★☆)

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◆ペンネーム:渡まち子
◆映画ライター、映画評論家
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新聞、雑誌、インターネットで、映画評、映画コラム、DVD紹介などを執筆。他にも、映画コメンテーターとしてラジオ出演、大学での公開講座や企業主催の映画セミナーなど、映画に関する幅広い仕事をこなしながら活動中です。
◆青山学院文学部史学科卒業。西洋史が専攻で、卒業論文はベネチア史。学んだことを生きている間に有効に活かせるのだろうか…と、かなり心配。
◆エトセトラ:
古今東西の映画をこよなく愛す、自他ともに認めるシネフィル(映画狂)です。時に苦言を呈すこともあるその映画批評の基本は、映画へのあふれる愛情と自負しています。どんなダメ映画でも必ずひとつはあるイイところを発見するのが得意技。大のサッカー好きで、欧州リーグからJリーグまでTPOに合わせて楽しんでます。
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