映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評


【本音で語る新作映画レビュー】
シネマッシモでは、映画レビューはネタバレなしのヒントあり。映画を見る前と見た後と、2度読んで楽しめます。
映画評サイトもこのブログで4代目になりました。すべての映画好きを歓迎します!
(点数は100点が、★は5つが満点)
シネマッシモとは、シネマ(映画)とマッシモ(イタリア語でmax,最大)とを組み合わせた造語。
どうぞゆっくり楽しんでください \(^▽^)/

◎ 今週の気になる映画 ◎
「ワンダーウーマン」「エル」「関ケ原」「ボブという名の猫」etc.

綾瀬はるか

本能寺ホテル

本能寺ホテル Blu-rayスペシャル・エディション
流れに身を任せて生きてきたOL繭子は、会社の倒産をきっかけに恋人の恭一と結婚することになり、彼の実家の京都へと向かう。京都の路地裏にたたずむレトロな宿・本能寺ホテルに宿泊することになるが、そのホテルのエレベーターに乗ると不思議な世界へ迷い込み、気が付けばなぜか1582年の本能寺へとたどり着いていた。繭子は現代と1582年を行き来しながら、織田信長や森蘭丸と交流し、次第に信長の人間性に惹かれていく…。

平凡なOLが天下統一目前の織田信長と出会い、今もなお多くの謎に包まれた歴史の大事件“本能寺の変”に遭遇する歴史ミステリー「本能寺ホテル」。過去とつながる不思議なホテルに滞在したヒロインは、戦国時代と現代を行き来するが、タイムスリップものの常として、未来から来た人物が過去を変えていいのか?という命題にぶつかってしまう。最初は暴君だと思った信長の、人間的な魅力を知った繭子は、信長に本能寺で起こる出来事を伝えていいものかと悩むが、それに対する信長の対応が、これまた人間の大きさを表していて、その後に起こった秀吉の中国大返しがなぜ可能だったのかという疑問の答えに結びつく展開はなかなかうまい。信長が好きだったというお菓子・金平糖や、これを持てば天下人になれるという茶入など、歴史の面白アイテムが散りばめられているのも楽しい。特にやりたいこと、なりたいものもなく漠然と生きてきた繭子が、本能寺の変直前の信長に会うという強烈な体験によって、内面が変化し成長するところが一番の見所…と言いたいところなのだが、このヒロイン、まるでキャラが立っておらず魅力に乏しいのだ。歴史に詳しい、もしくはまったくの歴史オンチなら、話もコミカルになっただろう。また、自分の意見もさしてない性格なのに、突如、信長にタンカを切ってみたりと、性格に統一性が見られない。つまりこの主人公に感情移入できないのだ。むろん演じる綾瀬はるかのせいではなく、脚本に問題があるのだろう。少々安易な成長物語に仕上がってはいるが、現代のパートでは、京都巡りの趣もあるので、ライト感覚の歴史ものご当地映画として楽しみたい。
【50点】
(原題「本能寺ホテル」)
(日本/鈴木雅之監督/綾瀬はるか、堤真一、濱田岳、他)
(成長物語度:★★★☆☆)
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高台家の人々

高台家の人々 Blu-rayスペシャル・エディション
29歳のOL・平野木絵は、何かと妄想しては自分の世界に入り込むクセがある口ベタで地味な性格。そんな彼女が務める会社に、高台光正がニューヨーク支社から転勤してくる。元華族、資産家の名家、イケメンのエリートの光正が、何の接点もあるはずがない木絵を気に入り、いきなり食事に誘う。実は光正は人の心が読めるテレパスで、人間関係に辟易していたが、木絵の妄想を楽しみ、純粋な彼女に惹かれていたのだ。二人は順調に交際するが、元華族という家柄、さらにはテレパスであることを知った木絵の不安から、木絵と光正の関係は変化していく…。

「ごくせん」の作者として知られる森本梢子の人気コミックを実写化したロマンチック・ラブコメディー「高台家の人々」。脳内での妄想に、人の心を読める能力テレパスがからむ一種のファンタジーだ。ヒロインの突拍子もない妄想が次々に映像化される前半パートはテンポよくコミカルに進む。だがもともとがアリエナイ設定なのに、テレパスであることによる恋の障害が…と柄にもなくシリアスになる後半は明らかにトーンダウンしてしまう。高台家の家族それぞれのドラマも表層的で、駆け足すぎてがっかりだ。まぁ、この映画にいろいろと真面目にツッコミを入れるのもヤボというもの。物語の基本は、少女漫画にありがちな“玉の輿願望”全開のストーリーなのだが、綾瀬はるか、斎藤工の二人のキャスティングはなかなかハマッている。ぼーっとして天然という少女のような大人女子をやれるのは、日本映画界広しといえども綾瀬はるかくらいのものだろう。ヒロインが、純粋で他人の悪口など言わず、一見地味だが根は明るくて優しい性格だからこそ、幸福になれるのだと、これまたおとぎ話の教訓のごとし。テレビドラマに限りなく近いライト感覚のラブコメだった。
【40点】
(原題「高台家の人々」)
(日本/土方政人監督/綾瀬はるか、斎藤工、水原希子、他)
(妄想度:★★★★☆)
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ギャラクシー街道

ギャラクシー街道 Blu-ray スペシャル・エディション
西暦2265年、スペース幹線道路、通称“ギャラクシー街道”は、かつては賑わっていたが、150年がたって老朽化が進んでいた。その街道の脇にたたずむのが、小さなハンバーガーショップ「サンドサンドバーガー・コスモ店」。店主のノア、妻のノエ、パートのハナさんが営むその店には、ワケありの異星人たちが集っていた。ある時、ノアの元恋人のレイや、ノエに思いを寄せるリフォーム業者のメンデスらが店にやってくる…。

ヒットメーカーの三谷幸喜監督が初めて挑んだSFコメディーが「ギャラクシー街道」。豪華キャストの群像劇であることは、いつもと同じだが、今回はずいぶん残念な出来栄えだ。笑えず、泣けず、感動できずで、ファンはがっかりするだろう。三谷幸喜作品といえば、その構成の面白さ、素材のユニークさ、テンポの良さなど、すべてにおいてハイレベル。当然、ファンも大きく期待しているのだ、もちろん私も含めて。そもそもSFにする意味が薄い。あえてCGではなくセットで作った宇宙や時折挿入されるアニメパートなども魅力に乏しい。遠藤憲一扮するリフォーム業者がノエに恋していて、そして彼は“トンデモナイこと”をやるのが一番の驚きだが、ここが本来ならば感動&笑いのポイントになるべきところなのに、大きくスベッてしまった。宇宙が舞台でも、時代劇でもかまわない。登場人物が現代に生きる私たちと共感できる物語であってほしかった。喜劇というジャンルがいかに難しいかが、再確認できる作品かもしれない。三谷幸喜の才能はこんなモンじゃないはずだ。次回作でぜひリベンジしてほしい。
【30点】
(原題「ギャラクシー街道」)
(日本/三谷幸喜監督/香取慎吾、綾瀬はるか、小栗旬、他)
(笑い度:★★☆☆☆)
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海街diary

海街diary Blu-rayスペシャル・エディション
鎌倉で暮らす4姉妹の心の交流を描くヒューマン・ドラマ「海街diary」。静かな家族ドラマを華やかなキャスティングで魅せる手腕に感心。

鎌倉の古い一軒家で暮らす3姉妹。父は15年前に家族を捨て、母も再婚して家を出ていた。ある日、3姉妹のもとに疎遠だった父親の訃報が届く。父の葬儀に出席した3人は、腹違いの妹・すずと初めて出会う。身寄りがなくなり今後の生活に不安があるのに気丈にふるまう中学生のすずに、長女の幸は、鎌倉で一緒に暮らさないかと提案。それぞれの思いを抱えた4姉妹の生活がスタートするが…。

原作は、数々の賞を受賞した吉田秋生の同名コミック。長女・幸はしっかり者、次女・佳乃は自由奔放、三女・千佳はマイペース。そこに腹違いの四女・すずが加わる。今の日本映画界を代表するかのような女優たちが演じる、個性あふれる4姉妹のアンサンブルが何よりも良い。是枝裕和監督自身が言うように、原作のテイストを尊重しつつ原作にはこだわらず、そして小津安二郎を意識したという物語は、静かで淡々としているが、滋味あふれるものだ。姉3人は、自分たちを捨てた父母をどう受け止めるか、そしてすずは自分という存在をどう肯定していくか。それぞれの心のわだかまりを、食べ物や飲み物で表現する演出が秀逸で好感が持てる。美しい四季を切り取った映像、登場人物の心情に丁寧に寄り添うセリフ、衣食住のディテールの細やかさ。一貫して家族のあり方を描いてきた是枝監督らしさが光る本作は、4姉妹ものということで現代版「細雪」にも思える。「そして父になる」の次は“そして家族になる”ストーリー。死や別れの先にある生の愛しさが、残像のように残る秀作だ。
【80点】
(原題「海街diary」)
(日本/是枝裕和監督/綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、他)
(人間賛歌度:★★★★★)
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海街diary@ぴあ映画生活

万能鑑定士Q モナ・リザの瞳

万能鑑定士Q ―モナ・リザの瞳- Blu-ray スペシャルエディション
天才的な鑑定眼を持つヒロインがモナ・リザに隠された謎に迫るミステリー「万能鑑定士Q モナ・リザの瞳」。モナ・リザも思わず苦笑する出来栄えで、激しく脱力。

40年ぶりに再来日する名画モナ・リザ。ルーブル美術館は警備強化のため鑑定士を募る。天才的な鑑定眼を持ち鑑定事務所「万能鑑定士Q」を営む凛田莉子は、ルーブルでの試験の末、見事に選ばれる。もう一人の合格者の鑑定家・美沙とともに、真贋鑑定の訓練のため、厳しい合宿に臨むが、モナ・リザの瞳の隠された謎の文字をみつけてしまった莉子は、その鑑識眼が狂い、心身ともに追いつめられていく…。

原作は松岡圭祐原作の「万能鑑定士Q」シリーズ。主人公の凛田莉子は、驚異的な鑑定眼とロジカル・シンキング(論理的思考)、さらに天才的な記憶力を持つスーパーヒロインだ。何しろ“万能”である。不可能などない!ということで、名探偵コナンのごとき洞察力とコナンを凌駕するご都合主義で、事件を解決する。名画モナ・リザにはさまざまな説や憶測、さらには実際に起こった盗難事件などがあり、本作ではその瞳に仕込まれた文字を見たものは、精神に異常をきたすという噂の通り、莉子の鑑定眼も狂っていくという展開だ。そこにはモナ・リザをめぐるある陰謀が隠されているのだが、一応ミステリーなので詳細は伏せる。でも、でも!そもそも、あの世界的美術館であるルーブルが、どーしてわざわざ外部鑑定士によって警備強化を図るのか?? しかも鑑定士に選ばれてから合宿訓練ってどういうことだ?! あまりに不自然な最初の設定からして、本作のズッコケぶりが推察される。莉子の相棒(?)の雑誌記者・小笠原の無能っぷりもまたハンパない。見どころは、雑学的ウンチクと、モナ・リザをめぐるさまざまなマメ知識、邦画初となるルーブル美術館でのロケ。このレベルの作品でロケが認められたのはトホホなのだが、ともあれ、これだけは“本物”を堪能できる。
【30点】
(原題「万能鑑定士Q モナ・リザの瞳」)
(日本/佐藤信介監督/綾瀬はるか、松坂桃李、初音映莉、他)
(謎解き度:★☆☆☆☆)
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万能鑑定士Q −モナ・リザの瞳−@ぴあ映画生活

リアル 完全なる首長竜の日

リアル~完全なる首長竜の日~ スペシャル・エディション 【初回生産限定仕様】 [Blu-ray]
現実と仮想世界が交錯する「リアル 完全なる首長竜の日」。恋人同士の絆は過去のトラウマを共有することでもある。

幼馴染で恋人の浩市と淳美。浩市は、1年前に自殺未遂を図って以来、昏睡状態を続ける淳美を目覚めさせるために、患者と意思の疎通が可能となる先端医療・センシングを受けることにする。彼女の脳内に直接語りかけコンタクトをとることに成功するが、淳美は「小学生の頃に描いた首長竜の絵を探してきて」と頼むばかり。さらに浩市の目の前には、謎めいた少年の姿がたびたび出現する。二人は現実と仮想が入り乱れる意識の迷宮を彷徨い、かつて暮らした飛古根島へと向かうが、そこで二人は封印した記憶に向き合うことになる…。

原作は第9回「このミステリーがすごい!」大賞に輝いた、乾緑郎の小説。記憶をテーマに意識化に潜入し、封印された衝撃の事実へと行き着く物語だ。原作とは微妙に設定が変えてあるせいか、ラブストーリーの要素が強くなっている。漫画家の淳美はスランプのため自殺未遂。その原因は彼女の漫画内に出てくる殺人鬼なのか。センシングで出会う奇妙な光景の意味とは。そして謎の少年と淳美が探してほしいと願う首長竜の関係とは。ミステリーなので詳細は明かせないが、物語中盤に、ストーリーが大きく方向転換する仕掛けがある。センシングの最中に二人が対話すればするほど、世界がねじれていく光景は映画ならではの見所だ。部屋が浸水し身動きがとれなくなったり、人間の記憶を元に作られた“フィロソフィカル・ゾンビ”の造詣は、ゆがんだ精神世界を描くことを得意とする黒沢清監督ならではの世界観だ。今が旬の若手スターが共演するが、佐藤健と綾瀬はるかが笑顔を封印して静かに熱演。終盤のVFXのスペクタクルが迫力不足なのは残念だが、最終的に、意識化にある罪へとたどり着きながらも、愛を貫く男女のラブストーリーとして楽しめる。
【65点】
(原題「リアル 完全なる首長竜の日」)
(日本/黒沢清監督/佐藤健、綾瀬はるか、中谷美紀、他)
(幻想的度:★★★★☆)
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リアル〜完全なる首長竜の日〜@ぴあ映画生活

映画 ひみつのアッコちゃん

映画 ひみつのアッコちゃん(本編BD1枚+特典DVD1枚) [Blu-ray]映画 ひみつのアッコちゃん(本編BD1枚+特典DVD1枚) [Blu-ray]
赤塚不二夫の国民的マンガを実写映画化した「映画 ひみつのアッコちゃん」。綾瀬はるかのコスプレがなんとも楽しい。

10歳の小学生・加賀見あつ子、通称アッコちゃんは、ある日、鏡の精から魔法のコンパクトをもらう。テクマクマヤコン…と呪文をとなえるとどんな人にも変身できるそのコンパクトで、アッコは22歳の大学生に大変身。偶然出会った、大手化粧品会社の社員・早瀬尚人に気に入られ、企画開発室でバイトすることになる。大人の世界を満喫するアッコだが、その会社は実は買収の危機にさらされていた。見た目は大人でも心は小学生のアッコは、子供らしいアイデアとコンパクトの魔法で、淡い恋心を抱く尚人と、会社を助けようと奮闘するのだが…。

原作は、故・赤塚不二夫が1960年代に少女マンガ誌で連載した名作漫画。いつの時代にも乙女心を刺激する変身願望と、今や不動の人気ジャンル“魔法少女”ものの原点ともいえるアイデアは、常に人々を魅了してきた。過去にもTVアニメ化はされたが、今回は誕生50周年ということで、まさかの実写映画化である。綾瀬はるかと岡田将生という美男美女を得たものの、基本的にはキワモノすれすれのこのお話、ポップでカラフルな映像と徹底した明るさで、スラップスティック・コメディ路線で楽しむのが良さそうだ。アッコちゃんは、最初は大好きなおしゃれやメイクのし放題で「大人ってサイコー!」とはしゃぐが、やがて真の大人に必要なのは、責任感と努力で、仕事とは地道な作業の積み重ねだということを理解していくから、なかなかまっとうな筋である。企業買収の裏側にある陰謀を、子供らしい“正論”で論破するあたりなど、正しい行いとは?と、思わず襟を正したくなるはずだ。まぁ、そんな真面目なテーマはさておき、綾瀬はるか演じるアッコちゃんの変身ぶりが実に楽しい。似合うか似合わないかは問題外のコスプレと、さまざまな人の内面にアッコちゃんがいる楽しさ。演じるベテラン俳優たちも、小学生になりきってコミカルな名演技を披露する。10歳のヒロインが大人の世界に紛れ込むことで、社会というのも所詮は子供の世界の延長線上にあることを教えられた。モラルや正直な生き方など、大人は言いたくても言えないときがあるが、それを真正面から言ってくれるのがアッコちゃんだ。映画では人気のジャンルで、人の中身が入れ替わる“入れ替わりもの”のパワーの源は、願うということなのかもしれない。
【50点】
(原題「映画 ひみつのアッコちゃん」)
(日本/川村奏祐監督/綾瀬はるか、岡田将生、香川照之、他)
(キュート度:★★★★☆)
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映画 ホタルノヒカリ

映画 ホタルノヒカリ [Blu-ray]映画 ホタルノヒカリ [Blu-ray]
新婚旅行先のローマで発生したハプニングを描く人気TVドラマの劇場版「映画 ホタルノヒカリ」。あのスペイン階段をゴロゴロと転がる場面に苦笑。

仕事はきっちりこなすが、「恋愛するより家で寝ていたい」が口癖の、通称、干物女こと雨宮蛍。いろいろなことを乗り越えて、高野部長(ぶちょお)とめでたくゴールインしたものの、相変わらずのグータラ生活を満喫していた。そんな彼女が、ぶちょおの夢が“愛する人とのローマの休日”と知ると、イタリアへの新婚旅行を決意する。はりきるホタルだが、ローマで、イタリア版干物女・莉央とその弟に出会ったことから騒動に巻き込まれる。さらにぶちょおがローマの街で消息を絶ってしまう…。

原作はひうらさとるによる大人気コミック。「干物女」は流行語大賞にもノミネートされるなど、社会現象となった。TVドラマでめでたく結ばれたホタルとぶちょおのその後のロマンスを描くのが本作。豪華イタリアロケと、イタリア版干物女を演じる松雪泰子が映画版を盛り上げるという構図だ。物語の舞台がイタリアに移っても、ユルいギャグのやりとりや、唐突なダンス(外国で安来節も!)が登場するなど、TVファンには嬉しいサービスが満載だ。正直、TVドラマ未見の私としては、置いてけぼり状態になることもしばしばだが、会社ではデキる女性のヒロインが、自宅で見せる超絶のくつろぎモードは楽しめる。前髪をゴムで結び、ラクなジャージ姿、縁側でゴロゴロしながら片手にはビール。部屋が散らかし放題なのは、自宅でもローマのホテルでも同じだ。綾瀬はるかの天然の明るさも手伝ってヒロインのホタルを魅力的に見せている。ただ、イタリアで出会うワケアリの美女・莉央の秘密やぶちょお失踪のエピソードは、なんとも陳腐。あくまでもTVファン向けのスペシャル版とはいえ、「一生懸命生きる女性はすてき」などの、魅力的なセリフがあるので、それをもっと活かした物語が見たかった。見所はアニメ映画「天空の城ラピュタ」のモデルとなった町チヴィタ・ディ・バニョレージョが登場すること。“天空の街”と呼ばれると同時に“死にゆく街”という別名をも持つ断崖の街の景観が独特で美しい。
【45点】
(原題「映画 ホタルノヒカリ」)
(日本/吉野洋監督/綾瀬はるか、藤木直人、手越祐也、他)
(ユルユル度:★★★★☆)
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ホタルノヒカリ@ぴあ映画生活

プリンセス トヨトミ

プリンセス トヨトミ DVDスタンダード・エディションプリンセス トヨトミ DVDスタンダード・エディション
荒唐無稽で壮大なホラ話系エンタテインメントだが、父と子の絆が謎解きの鍵。中井貴一の存在感が際立っている。

国家予算が正しく使われているかを調査する会計検査院調査官、松平元、鳥居忠子、旭ゲーンズブールの3人が大阪にやってくる。調査は順調に進むが、不審な社団法人「OJO(大阪城址整備機構)」の存在が浮かび上がる。やがて、大阪国総理大臣の真田幸一が現れ、400年に渡り封印されていた豊臣家の末裔に係わる秘密を語り始めた時、大阪の公共機関や商業活動など、あらゆる機能が停止する事態へと発展していく…。

関西を舞台に奇想天外な物語を生みだして大人気を博す万城目学のベストセラー小説が原作だ。東京と大阪、徳川と豊臣という対立構図以上に、現代の指導力欠如の政治構造の情けなさと、地下に潜った一枚岩の大阪男たちの団結力を比べたとき、こんなことがあってもいいんじゃないのかという気分になる。何しろ“鬼の松平”と呼ばれる調査官に「嘘をつかない男は手強い」と言わせる、普段はお好み焼屋の無口なおやじ、実は大阪国総理大臣を演じる中井貴一の、キモの座った存在感が素晴らしい。国家予算が豊臣の末裔を守ることにどう使われているかを描かないことや、個性豊かなはずの大阪女をまったく無視したストーリー、商店街の少年と少女の物語に魅力がないことなど、ツッコミどころは多い。だが、後半に大阪中の男たちが集結する場面は、不思議と胸が熱くなる。登場人物の名前に、豊臣、徳川両陣営の歴史上の人物を配するなど、歴史好きをニヤリとさせる仕掛けも楽しかった。大阪独立は昔からひそかに叫ばれる夢のプロジェクト。この映画への大阪人の率直な反応が知りたい。
【55点】
(原題「プリンセス トヨトミ」)
(日本/鈴木雅之監督/堤真一、綾瀬はるか、岡田将生、他)
(ありえない度:★★★★☆)
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プリンセス トヨトミ@ぴあ映画生活

ホッタラケの島 遥と魔法の鏡

ホッタラケの島 ~遥と魔法の鏡~ ファミリー・エディション [DVD]ホッタラケの島 ~遥と魔法の鏡~ ファミリー・エディション [DVD]
現代っ子にとって、動物が活躍する民話の世界は未来世界と同じくらいファンタジー・ワールド。中でも、きつねは人間のすぐそばで不思議な力をふるっているらしい。16歳の遥は、神社で、捨てられたおもちゃを運んでいるきつねのテオを目撃。あとを追って森の中に迷い込むうちに異世界“ホッタラケの島”にたどり着く。そこは人間たちが捨てて、ほったらかしにしたもので出来た世界だった。遥はここでテオと一緒に、母の形見の手鏡を探そうと決心する。

ものを大切にすることは、思い出を大切にすることだ。物語のキーとなるのは手鏡だが、それと同じくらい重要なアイテムが、ぬいぐるみの“コットン”。遥との再会の場となる、失くしたものの記憶を再現する「ホッタラケ・シアター」という設定が素晴らしく、これだけで物語がひとつ作れそうなほどだ。異界の入り口が水であったり、世界を変える道具が鏡であったりと、自分を照射する行為を意識して散りばめて、現代社会を問い直している。冒険の果てに待つ鏡の世界で、本当に大切なものを取り戻したヒロインは、現実世界で成長した姿をみせてくれるはずだ。日本製アニメらしいどこかウェットな感覚とポップな色彩の合体が、昔話がベースのこの冒険物語の魅力になっている。
【60点】
(日本/佐藤信介監督/(声)綾瀬はるか、戸田菜穂、大森南朋、他)
(ノスタルジック度:★★★☆☆)

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◆ペンネーム:渡まち子
◆映画ライター、映画評論家
◆こんなお仕事やってます:
新聞、雑誌、インターネットで、映画評、映画コラム、DVD紹介などを執筆。他にも、映画コメンテーターとしてラジオ出演、大学での公開講座や企業主催の映画セミナーなど、映画に関する幅広い仕事をこなしながら活動中です。
◆青山学院文学部史学科卒業。西洋史が専攻で、卒業論文はベネチア史。学んだことを生きている間に有効に活かせるのだろうか…と、かなり心配。
◆エトセトラ:
古今東西の映画をこよなく愛す、自他ともに認めるシネフィル(映画狂)です。時に苦言を呈すこともあるその映画批評の基本は、映画へのあふれる愛情と自負しています。どんなダメ映画でも必ずひとつはあるイイところを発見するのが得意技。大のサッカー好きで、欧州リーグからJリーグまでTPOに合わせて楽しんでます。
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