映画 テルマエ・ロマエ ムジカ・コレクティオン
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人呼んで異文化入浴コメディ「テルマエ・ロマエ」。ローマ人になりきった阿部寛の、大げさなリアクションがいちいち可笑しい。
古代ローマの浴場設計技師ルシウスは、生真面目すぎる性格が災いして、時代の変化に合わず職を失う。落ち込んだルシウスは友人に誘われて訪れた公衆浴場で、突然現代日本の銭湯にタイムスリップしてしまう。日本の高度な風呂文化に衝撃を受けたルシウスは、さまざまなアイディアをローマに持ち帰って浴場設計に生かし、大きな話題を呼ぶことに。ついには、皇帝ハドリアヌス帝からも仕事を依頼されるほどになる。仕事熱心なあまり、現代日本と古代ローマの風呂を行き来するタイムスリップを繰り返すルシウスだったが…。
原作は、マンガ大賞と手塚治虫文化賞のW受賞を果たした、ヤマザキマリの大ベストセラーコミック。タイトルの“テルマエ・ロマエ”とは、ラテン語で“ローマの風呂”という意味だ。ローマ人と日本人の共通項として風呂好きであることに着目した時点で、すでに“勝ったも同然”である。風呂限定のタイムスリップというSF要素や、日本人を“平たい顔族”と呼ぶ異文化交流など、物語のディテールは、極めて個性的だ。浴場のアイディアに悩みまくっていた生真面目なルシウスには、銭湯の富士山の絵や、ケロリンと書かれた洗面器、フルーツ牛乳や、シャワーキャップなど、すべてが驚愕のアイテム。大真面目なリアクションがたまらなく可笑しい。阿部寛、北村一輝、市村正親などの、濃い顔の俳優たちが堂々とローマ人に扮するキャスティングが実に効いている。一方で、現代日本の売れない漫画家、真実(まみ)は映画オリジナルのキャラクター。歴史を見据えた奮闘で、ローマと日本の重要な橋渡しの役割を担う。この物語のポイントは、真剣になればなるほど笑いがこみあげる“一途な真面目さ”にある。ありえない設定の爆笑コメディだが、見終わればなぜか風呂上りのようにホンワカとした気分になるはず。イタリアの名門撮影所チネチッタで撮影が行われていて、本格的なシーンとチープなシーンの混合具合が絶妙だ。漫画原作の映画化は昨今の一大潮流だが、この原作はとびきり映画的。人情、癒し、歴史と、お風呂の多彩な効能に改めて目覚めさせてくれる。
【60点】
(原題「テルマエ・ロマエ」)
(日本/武内英樹監督/阿部寛、上戸 彩、北村一輝、他)
(カルチャーショック度:★★★★☆)
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・テルマエ・ロマエ@ぴあ映画生活

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