キツツキと雨(役所広司、小栗旬出演) [DVD]
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きこりと新人監督との異業種交流を描くハートウォーミング・ドラマ「キツツキと雨」。時に非常識で傍若無人な映画作りの妙味が面白い。役所広司のゾンビメイクに大笑い!
山あいの山村にゾンビ映画を作る撮影隊がやってくる。ひょんなことから手伝うことになったきこりの克彦は、最初はいやいや参加していたが、やがて映画作りの面白さに目覚める。一方、プレッシャーに弱く、使えない新人監督の幸一は、現場をまとめきれず、ついに逃げ出してしまうのだが…。
60歳のきこりと25歳の新人監督。年齢も職業も価値観も違う二人が、不器用でも少しずつ距離を縮めて判り合っていく。究極の異業種交流のツールがゾンビ映画というのが絶妙だ。噛み合わないきこりの父子、自信が持てない監督業。身近な人にイラついたり、他人にあきれたり。誰もが問題を抱えているが、それでも思いがけないつながりが“新しい自分”を教えてくれる。緑豊かな山の自然にゾンビの異化効果、さらには、劇中のゾンビ映画の徹底したチープさが、半人前にもなれず孤立する映画監督・幸一そのもののようで情けなくも可笑しい。映画作りとは複数の人が力を合わせて初めて成し遂げることができるミッション。クライマックス、一瞬雨が上がる瞬間に、擬似親子のような絆で結ばれた克彦と幸一の連帯感は見事に結実する。ゆっくりでもいい、少しずつ成長していければいい。「あの木が一人前になるには100年かかるよ」。このセリフにグッときた。映画作りを描く作品は内輪受け風になりがちだが、本作は控えめな映画愛が心地よい、愛すべき人情ドラマに仕上がった。
【60点】
(原題「キツツキと雨」)
(日本/沖田修一監督/役所広司、小栗旬、高良健吾、他)
(映画愛度:★★★★☆)
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